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「平均年収2500万円の農村」を読んだ

2009年06月13日 | ”食”について考える!
●「平均年収2500万円の農村」を読みました。
魅力的なタイトルですね。
長野県南佐久郡川上村の名物村長の藤原忠彦さんの著書です。
         

■本のキャッチコピーを書かせてもらいます。
《川上村はかつて貧しい寒村でした。
それが今や、日本一のレタス王国になりました。
607軒の農家の高原野菜の販売額は約155億円にで、平均年収は2500万円を越えています。
その農業従事者は30代が14.1%、40代が22.6%と、まさに働き盛りが農業に取り組んでいます。
日本は高度経済成長期を境に、急激に若者の農業離れが進み、今日では、多くの農山村が過疎化、高齢化、後継者難などの問題を抱えています。
私たち川上村が励んできた姿をご覧いただき、全国の農山村の参考になればと思います。》
農林業の1次産業の従事者が71%。
さらに一人当たりの医療費は全国でトップの低額。
出生率も全国トップ!
子どもたちに将来の夢を尋ねると100%農業をやりたいと言う。
素晴らしい理想郷ですね。

◆藤原村長には熱い情熱があり、哲学がある。
そしてその行動力も群を抜いている。

村の基幹を成す事業と考えて、赤字の民営バスを村営にして黒字化した例などは典型的でしょう。
朝晩だけしか運転しないスクールバスを村内を走る路線バスに利用しようと考えた。
ところがスクールバスは文部科学省、村営バスは国土交通省の管轄で、縦割り行政のため認可が下りない。
藤原村長は中央官庁に夜討ち朝駆けし、情熱的に説得を繰り返したのです。
その結果”川上方式”と言う運行方式が認められたのです。

★「行政には哲学が必要です」と藤原村長は述べています。
そして農業を始めとする1次産業が元気で無ければいけない。
地方が元気で、都市と農村との融合が必要と言う意見です。

その哲学を情熱を持って具現化した手腕は高く評価されるべきでしょう。
今の霞ヶ関に跋扈する魑魅魍魎たちに哲学はあるのだろうか?