goo blog サービス終了のお知らせ 

日本語教師の見た中国とか…

日本語教師が見た中国をつらつらと綴ろうとはじめました。帰国後、大学院生を経て今はとうとう専任日本語教師だ~。

バナナ論争

2007-12-14 20:32:53 | 日本語教育
 インドネシア語って、なんだか親近感がわいて覚えやすいと思いません?

 なんて突然聞かれても、インドネシア語なんか知らないって言う人にとっては寝耳にウォーターなわけですが、覚えやすいのですよ。

 ナシゴレン(焼き飯)、ミーゴレン(焼きそば)、ピサンゴレン(揚げバナナ)

なんて一度聞いたら頭に残りそうな音の連鎖じゃないでしょうか。日本語の起源に南方語が混じっていることは常識ですが、インドネシア語はその南方語のひとつ。特に音韻的に日本語と似ています。

 そんなこんなでインドネシア人学生といっしょに「揚げバナナ食いにいこうぜ~」ということになりました。みんなでぞろぞろインドネシアレストランに行って、バナナについて議論してしまいました。

 「やはりインドネシアの(揚げバナナ用の)バナナはおいしいです。」

  「えっ。これって、日本でも売ってるやつやでえ。」

 「いやいや、味が全然違いますよ。」

  「僕が今朝食べたチキータバナナと同じ味するけどなあ」(その日二本目のバナナだった。)

 「いやいや違います」

まあ、そこまで言うならわかったよ、っつうことで、その場は私が大人の対応を見せ付けることになったのですが、おさまらない学生が店員さんをつかまえて聞いてみました。

 学生「&%$#&%&&?」

 店員さん「#$%”&$#%”$。」

 学生「%&$#%!!!!!!」

最後のびっくりマークで類推できると思いますが、バナナは日本のスーパーで買ったようですね。わははは、私の味覚の勝利。でも、学生はあんまり気にしていない様子でニコニコしています。この辺のゆるさがいいですね~。帰り道はJR一駅分ブラブラ歩いて帰ってきました。別れ際に・・・

 「先生、またジャランジャラン(散歩)しましょうね。」

 ね?なんだか、なじみやすいでしょ?

 音がかわいい

飛んでエクアドール

2007-12-01 00:41:05 | 日本語教育
 
今日は勝手にブログ紹介させてくださいませ。

『海外の日本語教育紹介ブログ』

http://j-support.cocolog-nifty.com/blog/

現在「エクアドルで出会った“Angelito(アンヘリート)”」ってハナシが、全部で4回に渡って紹介されています。はじめから読んでみてくださいませ。

 
 胸がキューンとします。

 

夢の国ですよ

2007-11-18 10:46:54 | 日本語教育
 その日、運の悪いことに私は機嫌がよかったのです。そして、その日、運の悪いことに学生も機嫌がよかったのです。そして、互いに機嫌がいいもの同士が教室で話していると、機嫌は相乗効果をもたらし・・・

 「先生、デズニーシー行きません?」

などという発話になったのです。かねてからみんなで計画していたようで、まあ、計画に乗ってやるくらいならいいかなあと思ってしまったのが運のつき。運の悪いことに指定された日は、予定がなく、OK行きましょうということになりました。

 ところが!

結局学生は何も計画などたてていなくて、デズニーシーという名前以外は何も情報を持っていない。しかも、関東初心者マーク連合協会会長の私は、さらに情報もないっちゅうねん。そんな心配をよそに

 「じゃあ、先生、集合時間を決めてください。」

この一言で、全権は私に委ねられ、要はツアコン的なセッティングを全部やれ!っていう指令になってしまったのです。ネットや回りの先生方のお世話になり、なんやかんや計画立てて、何とか当日。ふたを開けてみると10人も参加者がいるのですよ!

 完璧引率やんか!

フィリピン、ベトナム、カザフスタン、ウクライナ、グルジア、ビルマ、インドネシア、モンゴル…

 よーく考えるとすごい集団やなあ。しかも、みんな女の子。それを率いるおっさん一人(私ね)。あやしい集団やわ~。回りにはどういう風に映ったのでしょうね。かるがものようにちゃんとついてくる学生もいれば、糸の切れた凧のように、フラフラフワフワ~と消えてしまう人もいます。最後まで引率できるのだろうかという不安をよそに…

 アトラクションは2時間待ちって言うと、みんなブーイング。

 寒さにみんなブーイング。

 あまりの広さに歩きつかれてブーイング。 


もう!!オラのせいじゃないヅラ!! 

しかし、みんな楽しかったようだし、夜の閉演間際にメジャーアトラクションは駆け込みまくったし、一応ツアコンとしての初仕事は無事フィナーレ。これだけ多国籍だと、雑談がすべて日本語になり、かなりいい感じでした。みんなたくさん会話練習ができたし、日本語教育的見地から見ても御の字かな~。

 無事帰れてよかったよ。

「~てあげる」の使用制限

2007-11-16 10:05:29 | 日本語教育
 「先生、今度私のふるさとについて教えてあげます。」

って言われたらどう?違和感感じますか?僕はかつて先生になりたての頃、ちょっと違和感がありました。今は慣れてしまったので、なんでもあり。一般に、教科書では、「~てあげる」の使用制限として、聞き手に向かって使ってはいけません。とか、仲の良い人なら使っても良いです。なんていう注がついてて、こんな例文が挙がっています。

 お荷物をもってあげますよ。×
 
 お荷物をお持ちしますよ。or 持ちますよ。○

 (友達に)荷物持ってあげるよ。○

つまり、親疎関係や上下関係によって使用が制限されるのです。×をつけるほど非文だとは思わないけど、解説には一理ある気がします。先日文法クラスでこの話をガヤガヤ議論していたら、外国人の方々も使い方を非常に気にしているということがわかりました。「くれる」「もらう」などは、積極的にどんどん使いなさいという指導がされる一方、「あげる」は控えたほうがいいということになるのです。

 ○○先生が教えました。

 ○○先生が教えてくれました。○○先生に教えてもらいました。

上よりも、下の例のほうがだんぜん自然ですものね。「先生を尊敬していないときはどうするんですか?」なんていう質問が出ましたが、尊敬していなくてもとりあえず「くれる」「もらう」を使った方がいいのよ。などと適当に言ってしまいました。話は戻って「あげる」の話。

 (エレベーターで)ボタンを押してあげますよ。

 英文をチェックしてあげますよ。

全く初対面同士だったとしても、上より下の方が使いやすい気がします。ボタンを押すくらい自分でやるわ!みたいな気持ちになる上の例と、お願いします!!って言いたくなる下の例。要は、聞き手がそれをどれくらい必要としているかによるのではないでしょうかねえ。

 というわけで、「あげる」の使用制限は、親疎・上下関係と行為の必要性なのではないだろうかという気がします。

 ということをブログに書いてみなさんに、伝えてあげたかったのだ。

 違和感あった? 

カザフスタンのある街から

2007-11-07 09:32:09 | 日本語教育
 今のクラスにはカザフ人の女の子がいます。カザフスタンってごぞんじ?なんちゃらスタンって国、中央アジアにたくさんありますが、カザフ語はトルコ語やモンゴル語と同じ系列で、かつては日本語と同じ語族に入れられていたほど、日本語と似ているのです。
 
 そんな話はどーでもよくて、図書館で隣になったとき、彼女とちょっとおしゃべりしました。

 「カザフのどこからきたの?」

 「カザフの‘ある街’からきました。」

んんん?なんだか、変なやりとりだな。

ここで考えること3秒。

 私の出した結論は、「きっと‘エロマンガ島’のような変な名前の街から来ているので恥ずかしくて言えないんじゃないか。だったとしたらこれ以上聞き返してはかわいそうだ!」というもの。

 その場はとっとと話題を変えて、自分の配慮あふれる判断力に酔いしれていた私。

 日付は変わって、別の日。世界地図の前でおしゃべりしていたら・・・

 「これがわたしのふるさと‘ある街'です。」

んんん?地図をよ~く見てみると、カザフスタンの南にある街の名前は

 ‘ALMATY'

ってあるのです。首都はアスタナ、アルマティはかつての首都だそうです。日本で言うと京都みたいな感じかな~。きっときれいな街なんでしょうね~。よかったーエロマンガ島じゃなくて・・・

 ここまで読んでくださった方は、ちょっと無理やり話作ってるんちゃうの?という疑問を持たれたかもしれません。アルマティとアルマチは全然音が違うのに、ブログを書きたいがためにネタにしたんちゃうの?などと疑っている方!!(そこまで真剣に読んでないかな、あはは)

 ロシア語母語話者(カザフ人はロシア語とカザフ語のバイリンガルです。)はTYという音の連鎖を‘チ'と発音するのです。クラスの別のウクライナ人の子が「いつも、サチーで買い物します。」って言うもんだから、「んんん?‘幸'だなんてずいぶん古臭いスーパーだなあ」って思っていたら実は‘サティ'だったのだ。

 そんなんでね、カザフのかつての首都は、アルマチなんです。

 今日は地理ネタ、言語ネタ、学生さんネタ、入り混じっててちょっと斬新!!

 でもないか。

タイミング

2007-11-05 19:20:25 | 日本語教育
 連日のホイさんネタです。今日、ホイさんがベトナムのお菓子を配ってくれました。小さいクッキーで、みんなよろこんで早速口に入れる人、触ってまじまじ見ている人など、様々です。その瞬間、ホイさんが、かる~い声で・・・

 「そのクッキーは豚肉入りですよー。」

思わず、数人が吐き出してしまいました。ウチのクラスの3分の1はモスリムです。口に入れる直前の人もいましたが、すでに食べている人もいました。ホイさんの間が、ものすごくいいタイミングでした。

 まるで、志村けんが牛乳を吐き出すようなタイミング。

まあまあ、タイミングに感心している場合じゃありませんね。そもそも、なんでクッキーに豚肉なんか入れるのだろう。鶏肉や牛肉ならまだしも、よりによってこのクラスのこのタイミングで豚肉入りかよ!

 ホイさんに悪意は全くありませんからね~。

 なんだか知らんけど、ものすごくドキドキしたのだ、あの瞬間。


 もうちょっと考えてくれよ!!!ホイさん。

ベトナムの星

2007-11-03 10:11:42 | 日本語教育
 うちのクラスにいるベトナム人は、間違いなくベトナム日本語教育の将来に関わるであろうというエリートです。プイさんとホイさん(共に仮称)。二人はいつもいっしょにいるのですが、平等対等な二人ではなくて、なんとなくプイさん親分にホイさん子分がくっついているという構図を感じさせずにはいられない日常的振舞いをしているのです。

 外見は、花もはじらう乙女のプイさん、映画好き読書青年のお手本のようなホイさん。でも、廊下をのっしのっしと歩くプイさんにホイさんはちょこちょこついて歩くのです。ある日、プイさんに卓球に誘われて行きました。日越平和友好的ニコニコピンポンを期待して行ってみると…

 超攻撃的卓球!

チャンスボールがあれば、間髪いれずプイさんは打ち込んできます。ホンマに素人なの??って何回も聞いてしまいました。ホイさんはニコニコしながら見ているだけ。

 プイさんは目立つ天才型人間、日本語能力、教え方のセンス、みんなが認める才能の持ち主。ホイさんはほとんど目立たない。でもでも、私には目立たないホイさんの実力がよ~くわかります。たま~に発言する内容、授業の反応、間違いなくホイさんは実力者です。しかも、前に出てこないところがまた能ある鷹なのです。

 今日もプイさんは、のっしのっしと歩き、ホイさんはちょこちょこ歩くのです。

 ある日、ホイさんがタイ人の友達からかわいいキーホルダーをもらいました(私の目の前で)。それを見ていたプイさん、「ちょうだ~い。」と言って、ホイさんから取り上げてしまいました。ホイさんがそのキーホルダーを手にしていたのは3秒くらいだったでしょうか。でもニコニコしてて、気にしない様子。

 お前はジャイアンか!!(心の中でつぶやいてもた)

でもいいのです。二人がそれでいいのなら。そんなプイさんも時には、女の子だな~って思うのです(いつも女の子らしいですけどね)。避難訓練をしたある日の午後。プイさんはみんなより、遅れてパジャマでやってきました(午後2時よ!)。人数確認をしていた私は、「何で遅れたの?」などと、つまらない質問をしてしまったのですが、その答えは…

 「鏡をみて身だしなみをチェックしていました。」

 わははははははは、「それならパジャマ着替えたら?」などと野暮なことはいいません。相手は乙女ですからね。

 今日もプイさんはのっしのっし、ホイさんはちょこちょこ歩くのです。

おどる体操左遷

2007-10-30 08:41:27 | 日本語教育
 新学期が始まり、海外から学生がどどどどっと押し寄せてきたのですが、今年は例年になく故障者が多いのです。まるでジャイアンツのようなのです。日本の気候にあわない人は毎年いるみたいなんですが、今年はその数が桁違いに多い。

 水荒れ、胃痛、腹痛、ヘルニア、突き指、転んで打撲

よくよくみると、日本の気候もクソも関係ない病名も並んでいますが、まあ、ストレスが多いのは事実でしょうね。大多数の学生が関節や筋肉の痛みを訴えているのです。そこで立ち上がったのがうちの課長。

 ちょっとラジオ体操でもしよう。

ここの動詞に注意!「しよう」という意向形になっているけど、課長が私に向かって言う時点でこれは命令形になるのです。つまり、立ち上がった課長によって立ち上がらせられた(使役受身)私が、みんなに体操指導をする羽目になりました。

 あかんあかんて~。高校から文化系ひとすじで来たのに、みんなの前で体操するなんて大役はやったことないですよ~。歌う体育系と言って馬鹿にされてた弓道部に始まり、飲み会だけは体育系の軽音楽部、文科系どまんなかの英会話研究会(NOVAじゃないよ。)など、私の人生は運動とは反対のベクトルへ邁進しておるのです。

 ひろみち兄さんのような笑顔もない。

 ストロングマシン2号のようなキレもない。

 NHKの長野さんみたいなバリトン美声もない。

いろいろ言い訳したけど、結局やるのさ。やらされるのさ(使役受身二回目)。どうせ私はNOと言えないし。

 ところが!!!

やってみると、すげー気持ちいいのです(人前でやるのがいいという意味ではないよ)。体がシャキっとするし、ちょこっと筋肉痛になるし、いかに自分が運動不足かを実感します。

 運動の秋ですね~

カリブの大砲現る

2007-10-04 07:09:55 | 日本語教育
 とうとうきましたよ~。教師生活はじまってはじめてのキューバ人学生。ラテン系のステレオタイプをそのまま人間にしたような彼は、とにかく・・・

 よくしゃべる。

しゃべるしゃべるシャベルシャベルしゃべるしゃべるスコップスコップ

女の子には声かけるし、授業にはいろいろつっこんでくれるし、みんなの発言にはコメントするし、とにかく発話能力が高いのです。言語能力うんぬんが議論に出ることがありますが、一番大事なのは

 話好きであること

なんじゃないかな~と、彼を見ていると思います。

話は変わって、弟の野球チームに助っ人で来てくれないかと声をかけました。

 「野球チームに参加しませんか?」

 「ダメですよ~」

 「大丈夫大丈夫、4番でファーストだから。」

 「野球できないんです。」

 「えー、それでもいい、4番がキューバ人なら立ってるだけでフォアボールだから。」

 「守備のときにバレマスヨ」


それもそうだ。

なかなかステレオタイプ通りには行かないという話。

ビルマのモメゴト

2007-10-01 22:36:51 | 日本語教育
 放課後、ミャンマーの教え子ちゃんが真っ赤な目で寄って来ました。きっとミャンマーの家族が心配になってホームシックになったのだろうと思って話しかけると、どうもそうじゃないようです。

 「カメラマンに申し訳なくて・・・」

日本人が巻き込まれたということにショックだったようなのです。しかもかなり神経質になってしまってて、街を歩くと、自分が日本人に批判されているように思えて外出できないというのです。過剰にナーバスなのです。

 よくよく考えると、毎日のようにテレビで大騒ぎしております。亡くなった方を悲しむための報道だとはとても思えません。なんだか大騒ぎして、いつものごとく時間がたつと、さささっと辞めてしまうのでしょう。ところが善良なミャンマー人には、

 日本人がミャンマー批判を繰り返している

と映るようなのです。確かに、あの大騒ぎ報道は、一体メッセージなどあるのでしょうか?なにも意図のない大騒ぎは、見る人に様々な解釈を与えてしまいます。

 そんなもん、軍事政権がわるいんやんけ!

と言われるとごもっとも。でも、マスコミ担当の人は、一体テレビを見る人がどんな気持ちになるのか、もっともっと考えるべきじゃないのかなあ。マスが相手だから少数意見は抹殺なんでしょうかね~。

 とてもやるせない。

割れたくつ

2007-08-15 08:15:08 | 日本語教育
みごとに真っ二つに割れました。くつが。

別にアグレッシブな衝動がかかったわけではなく、ただの磨耗です。マモーです。まもーです。最初は靴底が磨り減ってしまい、くつしたで大地をふみしめるようになりました。それでもはいているとだんだん靴底に亀裂が入って割れ始めました。さらにはいていると・・・まっぷたつに。

私はケチか? と言われるとそうかもしれないなあ。

私は出不精か? と言われるとくつを買いに行くのがめんどくさかったのは確か。

私は身なりを気にしないのか? と言われると確かにそれもそうだなあ。くつくらいなんでもいいと思っている。

ということで、ケチで出不精で身なりを気にしない33歳(お見合いとかしたら最低やなあ)。

ちゃうねんちゃうねん、今日はそんなことが言いたいのではなくて、日本語の破壊を表す動詞はバリエーションがあるのです。初級ではかなり丁寧に指導します。

 こわれる やぶれる おれる われる

これらはものの材質・形状によって使い分けるといった解説になっています。イスならこわれる、紙ならやぶれる、木ならおれる、お皿ならわれる、という具合です。「われる」という動詞はガラスや陶器のように硬くてもろいものという説明をします。

 ところが!!


わたしのくつは硬くもないし、もろくもない。


それでも、割れたんだなあ、真っ二つに。

言葉の説明は画一的にはいかないのだ。という話。



助詞について考える2

2007-08-09 11:07:43 | 日本語教育
「女子について考える」と変換されてしまい、自分でびつくり。アクセスは上がる気がするけど、こちらの意図とは違うしな~なんていう悩みはまさに電脳時代のものでしょうねえ。原稿用紙に書いてたらこんなことはないはずですもの。

2つ前のブログで助詞の話をつべこべ書いたら、直後の新聞にまた興味深い記事が・・・

「外国人による日本語弁論大会」で入賞したドイツ人の方は、テーマは助詞についてであり、かなり会場を沸かせたというのです。

 あなたがいい
 
 あなたはいい
 
 あなたでいい

助詞が違うと、意味が完全に変わってしまう。日本語は難しいなんてのがテーマだったらしいのですが、ドイツ語というヨーロッパ言語話者ならではの発想ですね~。ただし、これは助詞だけの問題ではなく、「は」という主題を表すマーカーがあるかないかという問題もからんでおり、問題を難しくしているのです。

 「あなたはいい」、'あなた’というテーマについて言うとすれば、‘いい'のであり、うまく説明できないけど、こういうテーマを立ててから後ろに解説が続くような構造は、ドイツ語・英語にはありません。結果的に「あなたがいい」との意味的な違いがはっきりでてくるのです。

 話は戻る。

自分が結婚話を切り出されるなら、絶対・・・

 
「あなたでいい」だな~~。


他のは重過ぎるもん。特に‘が'とか・・・

助詞について考える

2007-07-28 16:21:25 | 日本語教育
先週日曜日の読売新聞にあったコボちゃんで、

「ダンボールの入った肉まん」と「ダンボールに入った肉まん」

を比較して、「の」と「に」の違いでえらい違いだねえという話が出ていました。漫画なんだから、そんなものを文字化しても何の面白みもありませんねえ、ごめんなさい。それは仕方ないとして、上の二文、確かにほとんど同じ文字列であるにもかかわらず、意味的にはぜんぜんちがいます。

日本語、朝鮮語、モンゴル語、満州語といった、いわゆる膠着語の人々には、この助詞の重大さというのがものすごくよくわかります。ところが、助詞のチカラを直感的に理解できない人々もいるわけです。

先学期担当していた、スウェーデンの学生は、完全に助詞を無視していました。

「先生、もう僕は助詞に関して判断を停止するよ(意訳)」

などと宣言していたとおり、「ここの助詞ちゃうがな~」って指摘すると適当に、

が、を、の、に、で

の順で書き直します。そりゃ確かに5択みたいなもんで、適当に入れたらあたりもするけどねえ。たぶん、名詞になんかくっついてるな~くらいの意識しか持っていないんじゃないでしょうかねえ。彼は。もちろん、欧米人でも助詞が完璧な子もいます。

話は変わって、試しにダンボールかじってみたのよ。カケラが大きいとかなり口に残りますが、きれいに細切れにしたら食べられるんじゃないかなあ。

ヤラセだったみたいだけど、どうなのかな~。9割くらいは本物で、ちょっとだけ水増しにダンボールを入れていたんちゃうかなあ。


ダンボールも入った肉まん


助詞って素敵だ~。

突然ですが

2007-07-02 19:36:29 | 日本語教育
関東人になりました。

懲りずに日本語教師やっております。

烈火のごとく移動が決まったので、ろくにご挨拶もできなかったみなさま、ごめんなさい。

赴任1日にして、関西弁をわすれてしもた。

んなわけないか。

でもでも、「~しちゃった。」ていう語尾に、すでに魅力を感じてしまっている自分。

教室内カップルについて語る

2007-06-24 09:06:11 | 日本語教育
 4月の新学期に始まり6月を終えようとする頃になると、クラス内も名古屋か?もとい、和やかムードになってきます。そして和やかムードで新鮮みが停滞気味になってくると出てくるのが・・・クラス内カップル。

 ちょうど、なすびの実がなる時期にカップルもできるので、私はこれを「なすびの法則」と呼んでおります。

 そんな話はどーでもよくて、今のクラスはたった3人なのに、そのうち2人が付き合いだしたんですよ~。授業がやりにくいったらありゃしない。女の子は彼氏の肩に顔を乗っけたまま授業を聞くもんだから、こっちに向かう目線は斜め向き。

僕も負けじとがんばる顔の角度が斜め向き。

残った一人の学生さんは若干、後ろ向き。

うまいこと言うてる場合ちゃうがなあ~

なんで欧米の子たちはあんなにイチャイチャできるんだろうなあ。授業中ですよ~しかもたった3人のクラス。


  (シャーペンで彼女のニノウデをチクチクつつく彼)

   (うれしそうに、「あう!!」と叫ぶ彼女)

  (それでもチクチクしている彼)

   (ニコニコしながら「うふふふん」)

  「違うよ、これはタトゥーを彫っているんだ(意訳)。」 


「あほ~~!!タトゥーでもカトゥーンでもええから、家帰ってやれよ!!」


 な~んて言えない弱気な私。