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日本語教師の見た中国とか…

日本語教師が見た中国をつらつらと綴ろうとはじめました。帰国後、大学院生を経て今はとうとう専任日本語教師だ~。

夢の国ですよ

2007-11-18 10:46:54 | 日本語教育
 その日、運の悪いことに私は機嫌がよかったのです。そして、その日、運の悪いことに学生も機嫌がよかったのです。そして、互いに機嫌がいいもの同士が教室で話していると、機嫌は相乗効果をもたらし・・・

 「先生、デズニーシー行きません?」

などという発話になったのです。かねてからみんなで計画していたようで、まあ、計画に乗ってやるくらいならいいかなあと思ってしまったのが運のつき。運の悪いことに指定された日は、予定がなく、OK行きましょうということになりました。

 ところが!

結局学生は何も計画などたてていなくて、デズニーシーという名前以外は何も情報を持っていない。しかも、関東初心者マーク連合協会会長の私は、さらに情報もないっちゅうねん。そんな心配をよそに

 「じゃあ、先生、集合時間を決めてください。」

この一言で、全権は私に委ねられ、要はツアコン的なセッティングを全部やれ!っていう指令になってしまったのです。ネットや回りの先生方のお世話になり、なんやかんや計画立てて、何とか当日。ふたを開けてみると10人も参加者がいるのですよ!

 完璧引率やんか!

フィリピン、ベトナム、カザフスタン、ウクライナ、グルジア、ビルマ、インドネシア、モンゴル…

 よーく考えるとすごい集団やなあ。しかも、みんな女の子。それを率いるおっさん一人(私ね)。あやしい集団やわ~。回りにはどういう風に映ったのでしょうね。かるがものようにちゃんとついてくる学生もいれば、糸の切れた凧のように、フラフラフワフワ~と消えてしまう人もいます。最後まで引率できるのだろうかという不安をよそに…

 アトラクションは2時間待ちって言うと、みんなブーイング。

 寒さにみんなブーイング。

 あまりの広さに歩きつかれてブーイング。 


もう!!オラのせいじゃないヅラ!! 

しかし、みんな楽しかったようだし、夜の閉演間際にメジャーアトラクションは駆け込みまくったし、一応ツアコンとしての初仕事は無事フィナーレ。これだけ多国籍だと、雑談がすべて日本語になり、かなりいい感じでした。みんなたくさん会話練習ができたし、日本語教育的見地から見ても御の字かな~。

 無事帰れてよかったよ。

「~てあげる」の使用制限

2007-11-16 10:05:29 | 日本語教育
 「先生、今度私のふるさとについて教えてあげます。」

って言われたらどう?違和感感じますか?僕はかつて先生になりたての頃、ちょっと違和感がありました。今は慣れてしまったので、なんでもあり。一般に、教科書では、「~てあげる」の使用制限として、聞き手に向かって使ってはいけません。とか、仲の良い人なら使っても良いです。なんていう注がついてて、こんな例文が挙がっています。

 お荷物をもってあげますよ。×
 
 お荷物をお持ちしますよ。or 持ちますよ。○

 (友達に)荷物持ってあげるよ。○

つまり、親疎関係や上下関係によって使用が制限されるのです。×をつけるほど非文だとは思わないけど、解説には一理ある気がします。先日文法クラスでこの話をガヤガヤ議論していたら、外国人の方々も使い方を非常に気にしているということがわかりました。「くれる」「もらう」などは、積極的にどんどん使いなさいという指導がされる一方、「あげる」は控えたほうがいいということになるのです。

 ○○先生が教えました。

 ○○先生が教えてくれました。○○先生に教えてもらいました。

上よりも、下の例のほうがだんぜん自然ですものね。「先生を尊敬していないときはどうするんですか?」なんていう質問が出ましたが、尊敬していなくてもとりあえず「くれる」「もらう」を使った方がいいのよ。などと適当に言ってしまいました。話は戻って「あげる」の話。

 (エレベーターで)ボタンを押してあげますよ。

 英文をチェックしてあげますよ。

全く初対面同士だったとしても、上より下の方が使いやすい気がします。ボタンを押すくらい自分でやるわ!みたいな気持ちになる上の例と、お願いします!!って言いたくなる下の例。要は、聞き手がそれをどれくらい必要としているかによるのではないでしょうかねえ。

 というわけで、「あげる」の使用制限は、親疎・上下関係と行為の必要性なのではないだろうかという気がします。

 ということをブログに書いてみなさんに、伝えてあげたかったのだ。

 違和感あった? 

カザフスタンのある街から

2007-11-07 09:32:09 | 日本語教育
 今のクラスにはカザフ人の女の子がいます。カザフスタンってごぞんじ?なんちゃらスタンって国、中央アジアにたくさんありますが、カザフ語はトルコ語やモンゴル語と同じ系列で、かつては日本語と同じ語族に入れられていたほど、日本語と似ているのです。
 
 そんな話はどーでもよくて、図書館で隣になったとき、彼女とちょっとおしゃべりしました。

 「カザフのどこからきたの?」

 「カザフの‘ある街’からきました。」

んんん?なんだか、変なやりとりだな。

ここで考えること3秒。

 私の出した結論は、「きっと‘エロマンガ島’のような変な名前の街から来ているので恥ずかしくて言えないんじゃないか。だったとしたらこれ以上聞き返してはかわいそうだ!」というもの。

 その場はとっとと話題を変えて、自分の配慮あふれる判断力に酔いしれていた私。

 日付は変わって、別の日。世界地図の前でおしゃべりしていたら・・・

 「これがわたしのふるさと‘ある街'です。」

んんん?地図をよ~く見てみると、カザフスタンの南にある街の名前は

 ‘ALMATY'

ってあるのです。首都はアスタナ、アルマティはかつての首都だそうです。日本で言うと京都みたいな感じかな~。きっときれいな街なんでしょうね~。よかったーエロマンガ島じゃなくて・・・

 ここまで読んでくださった方は、ちょっと無理やり話作ってるんちゃうの?という疑問を持たれたかもしれません。アルマティとアルマチは全然音が違うのに、ブログを書きたいがためにネタにしたんちゃうの?などと疑っている方!!(そこまで真剣に読んでないかな、あはは)

 ロシア語母語話者(カザフ人はロシア語とカザフ語のバイリンガルです。)はTYという音の連鎖を‘チ'と発音するのです。クラスの別のウクライナ人の子が「いつも、サチーで買い物します。」って言うもんだから、「んんん?‘幸'だなんてずいぶん古臭いスーパーだなあ」って思っていたら実は‘サティ'だったのだ。

 そんなんでね、カザフのかつての首都は、アルマチなんです。

 今日は地理ネタ、言語ネタ、学生さんネタ、入り混じっててちょっと斬新!!

 でもないか。

タイミング

2007-11-05 19:20:25 | 日本語教育
 連日のホイさんネタです。今日、ホイさんがベトナムのお菓子を配ってくれました。小さいクッキーで、みんなよろこんで早速口に入れる人、触ってまじまじ見ている人など、様々です。その瞬間、ホイさんが、かる~い声で・・・

 「そのクッキーは豚肉入りですよー。」

思わず、数人が吐き出してしまいました。ウチのクラスの3分の1はモスリムです。口に入れる直前の人もいましたが、すでに食べている人もいました。ホイさんの間が、ものすごくいいタイミングでした。

 まるで、志村けんが牛乳を吐き出すようなタイミング。

まあまあ、タイミングに感心している場合じゃありませんね。そもそも、なんでクッキーに豚肉なんか入れるのだろう。鶏肉や牛肉ならまだしも、よりによってこのクラスのこのタイミングで豚肉入りかよ!

 ホイさんに悪意は全くありませんからね~。

 なんだか知らんけど、ものすごくドキドキしたのだ、あの瞬間。


 もうちょっと考えてくれよ!!!ホイさん。

ベトナムの星

2007-11-03 10:11:42 | 日本語教育
 うちのクラスにいるベトナム人は、間違いなくベトナム日本語教育の将来に関わるであろうというエリートです。プイさんとホイさん(共に仮称)。二人はいつもいっしょにいるのですが、平等対等な二人ではなくて、なんとなくプイさん親分にホイさん子分がくっついているという構図を感じさせずにはいられない日常的振舞いをしているのです。

 外見は、花もはじらう乙女のプイさん、映画好き読書青年のお手本のようなホイさん。でも、廊下をのっしのっしと歩くプイさんにホイさんはちょこちょこついて歩くのです。ある日、プイさんに卓球に誘われて行きました。日越平和友好的ニコニコピンポンを期待して行ってみると…

 超攻撃的卓球!

チャンスボールがあれば、間髪いれずプイさんは打ち込んできます。ホンマに素人なの??って何回も聞いてしまいました。ホイさんはニコニコしながら見ているだけ。

 プイさんは目立つ天才型人間、日本語能力、教え方のセンス、みんなが認める才能の持ち主。ホイさんはほとんど目立たない。でもでも、私には目立たないホイさんの実力がよ~くわかります。たま~に発言する内容、授業の反応、間違いなくホイさんは実力者です。しかも、前に出てこないところがまた能ある鷹なのです。

 今日もプイさんは、のっしのっしと歩き、ホイさんはちょこちょこ歩くのです。

 ある日、ホイさんがタイ人の友達からかわいいキーホルダーをもらいました(私の目の前で)。それを見ていたプイさん、「ちょうだ~い。」と言って、ホイさんから取り上げてしまいました。ホイさんがそのキーホルダーを手にしていたのは3秒くらいだったでしょうか。でもニコニコしてて、気にしない様子。

 お前はジャイアンか!!(心の中でつぶやいてもた)

でもいいのです。二人がそれでいいのなら。そんなプイさんも時には、女の子だな~って思うのです(いつも女の子らしいですけどね)。避難訓練をしたある日の午後。プイさんはみんなより、遅れてパジャマでやってきました(午後2時よ!)。人数確認をしていた私は、「何で遅れたの?」などと、つまらない質問をしてしまったのですが、その答えは…

 「鏡をみて身だしなみをチェックしていました。」

 わははははははは、「それならパジャマ着替えたら?」などと野暮なことはいいません。相手は乙女ですからね。

 今日もプイさんはのっしのっし、ホイさんはちょこちょこ歩くのです。