日本語教師の見た中国とか…

日本語教師が見た中国をつらつらと綴ろうとはじめました。帰国後、大学院生を経て今はとうとう専任日本語教師だ~。

まっかっかの手

2009-04-19 15:44:10 | 今日もトホホ
 先日、研修生の中国の方とお話をしました。その子は両手がまっかっかに腫れていて、痛みを訴えていました。まだまだ涼しい日だったのに、その両手からは絶えず汗が流れていました。仕事で薬液を使うらしく、それが原因のよう。

 彼女が最初に聞いてきた質問

 「呼吸困難は日本語でなんていうの??」

 そんな話に始まり世間話をしていると、途中で突然泣き出しでしまい、仕事の辛さを話し出しました。月給6万円で週5日、さんざん働かされるそうです。悪名高き研修ビザの犠牲者がここにも。研修生は法律上、労働ではないので賃金はでません。研修手当てとなります。そこに付け込んで超低賃金労働が実現するという構造。

 本人は告発を望んでいるわけではありません。仕事を続けられないと困るからです。

 「大丈夫よ、明日うちにおいで、いっしょに話を聞いてあげる」

話に割り込んできたのは、別の中国人の方。助け合える仲間がいるのが救いでした。しばらく話をしたら落ち着いたようで、彼女も帰っていきました。


 本当に本当に、まっかっかの手でした

アントニオさんの憂鬱

2009-04-13 12:16:14 | 日本語教育
 私が通っている地域日本語教室は毎週土曜日の午後、活動をしています。土曜日の午後だから、日本人スタッフにしてみればちょっと大変な時間帯です。家族を持っている主婦の方に頼っているボランティアの現状は、どうしても動ける時間が平日昼間に偏ります。土日はみんな家族サービスしたいですもん。それを無理して土曜日に教室を開講してくださるスタッフの方には頭が下がる毎日です。

 そこへやってくるアントニオさん(仮称)

多くの日系人がそうであるように、彼も三交代制をとっている会社の社員です。つまりお休みが定期でとれないのです。毎週土曜日に参加したいけど参加できないことを、彼はいつも嘆いています。

 広島市内には約20箇所の教室があります。多くは平日の昼間しかやっていません。土曜日をやっていたとしても、三交替の方にとっては参加できないわけです。「他の地域に行け!」というのも無理な話で、わざわざ遠くの地域まで参加するのはかなり時間とお金がかかります。要は身近なところにないと参加できないのです。

 外国人の受け入れに関して、3月10日の朝日新聞に社説が載りました。子供の日本語の問題も大きな問題ですが、親の日本語についても指摘されています。

 じゃあ、どうやったらいいの?

この質問に答えられるひとは行政にいるんでしょうかねえ。教室活動を行政が行うにしても、地域ごとに時間帯を調整しながら行うとなると、とても現実的には無理です。現在の20箇所をすべて行政の公的支援にするなんてことはありえません。さらに三交替勤務に合わせてカリキュラムを組むなんて!

 結局、ボランティア任せになるんでしょうね。

 アントニオさんの憂鬱は、日本の大きな構造的問題を映す鏡

 ちょっとブルーな週末でした

 私にできることは、問題点をできるだけみんなに知ってもらうこと、行政にも働きかけ続けることくらいです


名詞結合に関する考察

2009-04-02 15:29:29 | 日本語
 九州の天ヶ瀬温泉に行ってまいりました。川沿いに公衆(公開)浴場が点在しており、日本では珍しい「おっさんが裸でウロウロしていてもお巡りさんが注意してくれない街」ではないでしょうか?そこで見つけた美容室。写真をよくみてみて・・・

 ホームラン美容室

 わお!(ユニコーンの新曲もWAO!)

 そもそもですね、ホームランという語彙は、どんなイメージで使われているかというと。

 ・ホームラン寄席(バッファロー吾郎の定期イベント)
 
 ・夢ホームラン(バナナマン日村さんのブログ)

 ・パチンコホームラン

 ・ホームラン軒

 

どれも、なんとなく「でっかくて豪快で派手で」みたいなイメージだと思うのですよ。どう考えても「美容室」とは合わない気がするのよね~。「でっかくて豪快で派手な」美容室!!アフロヘヤー専門店とかならいけるかなあ。

 それでもなんでも、私のココロのツボにはばっちりホームランでした。

 ちゃんちゃん。