日本語教師の見た中国とか…

日本語教師が見た中国をつらつらと綴ろうとはじめました。帰国後、大学院生を経て今はとうとう専任日本語教師だ~。

ジャガタラ通信 3

2008-03-25 15:16:47 | 異文化
 現在は雨季なので、夕方になると大雨になるか、さもなければどんより天気になります。雨が降るとそこら中が洪水になり、道が寸断されます。水浸しになった街では、ベッドを裏返して、家族を乗せて器用に漕いでいるお父さんを見ました。まさに一家の主って感じでした。

 雨が降ると交通が麻痺し、物事が時間通りに動かなくなります。インドネシア人は時間にルーズだと言いますが、環境などの要因も絡んでいるんでしょうね。かっちりと時間通りに動かない事が多くて、「じゃあ、かっちりやらずにいこうぜ」みたいな許容の精神が生まれたのではないかと・・・

 「社会のゆるさ」

1、デパートに行ったら、店員さんがおしゃべりに夢中になってて通路をふさいでおりました。あまりに一生懸命話をしているので申し訳ないくらいでしたが、なんとか通してもらい、いつものごとく楽器コーナーへ。

 ものすごくヘタクソな曲が聞こえてくる・・・

わはははは、なんと、警備員のおにいちゃんが売り物の鍵盤で練習しているではありませんか!?どうみても仕事中ですよ。そういったゆるい勤務態度が好きであるとかねてからこのブログで主張してきてきた私は、お兄ちゃんに微笑んでしまいました。

2、家屋に入るときは、基本的に玄関でくつを脱いでいるようなんですが、たまーに靴のまま入ってくるおっさんがいてびっくり。よく聞いてみると、どっちでもいいんだって。私のホテルも、基本的にみんな玄関に靴を脱ぐんだけど、たまーに土足のおっさんがいます(私も時々そうなのよ)。

3、友人のピンニャオは生意気にもベスパに乗っていました。

 「免許どうしたんよ?」

 「買いました。」

 「まじかよ!」

 「おまわりさんの手違いで、普通車免許がきて困りました。」

すごいなあ、ピンニャオはたびたび交通違反をかまして、おまわりさんに捕まっているようですが、そのたび教え子の警官経由で許してもらっているみたいです。

 これらを見てると、社会的ルールはあると思うんだけど、それを徹底させるぞっていう気はサラサラないんでしょうねー。そういう社会のゆるみみたいなのがたまらなく好きだなあ。ルールを徹底させるぞっていう鼻息ばかり強くすると、日本みたいに、列車(尼崎のやつね)が空を飛んだりするのではないでしょうか。あのニュースはこちらでは全く理解できないみたいです。

 ちなみに昨夜、ピンニャオの教え子と飲み会をしました。教え子はなんと・・・


 4時間遅刻。


 わははははははっはー、ピンニャオ激怒。

 「なんで遅れたんですか?」

 「マリファナでらりってました。」


 わはははは、もはや、グウの音も出ないね。

 異文化理解は大事だけど、接触→摩擦による不快感はちゃんと伝えるべきでしょうね。ピンニャオはずーっとプンスカプンスカ怒っていました。

 それも大事なメッセージ。

ジャガタラ通信 2

2008-03-24 16:45:54 | 異文化
 なんやここのところ突然暑くなってしまったジャカルタ。散歩しても買い物しても飯くっても・・・暑い。ひなたで飯くってるおじちゃんとか信じられへんわ。慣れですかねー。そんなこんなでジャガタラ通信。

 インドネシアのバックパッカー通り「ジャランジャクサ」で、一泊700円のシングルに泊まっております。シャワートイレ共同だけど、シングルでこの値段はかなりのものでしょう。ジャカルタにはたいした観光地もないので、パッカー密集地っぽい独特の雰囲気はあまりありません。日本人にも全然会わないし。

 ここまでは、まえふり。


 「空港から市内への移動中の出来事」

 いわゆる途上国の空港は、市内行きの電車が整備されていない事が多く、結果として、タクに乗るかバスに乗るかという2択を迫られる事になります。タクだとジャカルタ市内まで12万ルピア(1円89ルピアなので、大体1400円くらいかな)。バスに乗ると1万五千ルピア(200円弱)。

 当然、バスに乗るわい!

バス発着所は当然のようにインドネシア人ばかりで、たぶん外人は一人だけ(パプア人やブルネイ人が混ざっていてもわからへんもの)。妙に砂埃が舞ってて、風がビューーって吹くと、みんなは反対方向に顔をそらします。おもしろくって見つめていたら、となりの男の子と目が合って、うふふふ(特に意味はない)。

 「ガンビル!」

とりあえず、行きたい場所だけ叫んでおいたので、バスが来るたび、「それには乗るな」などと、みんなが止めてくれるのです。やっと来た来たバスにのる。

 バスはぎゅうぎゅう詰めです。5人がけの最後部に座った私。すでに5人座っている状況で、となりの親父がさらにギュウギュウギュウと詰めてきます。

 「なんだよー!!」

と思っていたら、婦人を乗せるために詰めていたのです。5人がけに6人座るんだからギュウギュウギュウギュウですわ。でもなんだか、そんな瞬間が楽しいのかな。なんだか一瞬だけ、現地の人々と関わっている気がするのです。

 これがほんとのお尻合い。


 おもんない?おもんない?


 それは暑さのせいさーーー♪

ジャガタラ通信

2008-03-23 22:36:24 | 今日もトホホ
 気になっていた国、インドネシアに来ております。ネット環境は悪いんだけど、まあ急いでやることも無いのでブログなんぞ書いております。ジャカルタで日本語教師をしている大学院の同期ピンニャオ(仮称)に会いました。

 すげー部屋に住んでる・・・

いわゆるインドネシア路地裏密集居住区に部屋を借りていたのでした。月額4000えんだってさー。こんな場所を誰にかりたの?ってきいたら、食堂のおばさんだって。なんてローカルなネットワークなんだ。簡単に説明すると、お風呂とトイレとキッチンをすべて一個の水道でやってしまうような超機能的住宅です。もち、水風呂。お皿を洗うにも体を洗うにも同じ蛇口。すばらしいなあ、地域密着型、青年海外協力隊のモデルのような男です(彼は隊員ではないんだけど・・・)。

 それはいいのよ。だけど、彼は酔った勢いで子猫を3匹拾ってきて、一匹は病気でなくなったみたいだけど、のこりは2匹。これがかわいいんだけど、うるさいのよ。

 ニャーニャーニャーにゃあにゃあにゃあニャオニャオニャオ。

ピンニャオはミルクをあげるのに大忙し。子猫はウロウロするし、ピンニャオはミルクをこぼすし、部屋は全体的に牛乳くさいのだ。なぜか私の寝室に子猫を置いて寝てしまった彼。夜中に息苦しくなって起きたら・・・顔の上に一匹が寝ていた。

 わしの顔はベッドか!

 死んだら週刊誌とかに載りそうやがな。、

 「猫による窒息死?インドネシアで邦人が事故死!!」

 
 でもねー、やっぱどっぷり地域に溶け込んで暮らしている人はうらやましい。


 素敵だ。

箱の中身は?

2008-03-16 14:16:44 | 今日もトホホ
 数日前のニュースによると、父親の相続税を払いたくなくて、ガレージに遺産を隠していたおばあちゃんが支払い命令をうけたとかなんとか…。遺産の一部、50億だか60億だかをすべてダンボールにつめて、全部で50箱に分けて隠していたんだって。

 と、ここまではありがちなお話なんですが(ありがちか!?)、このおばあちゃん、在日の方のようです。前にも書きましたが、外国人は納税義務はあっても、住民票はもらえません。選挙にもいけません。当然の結果として、政治家は選挙権のない人のためには能動的には動いてくれません。このおばあちゃんの父親はきっと苦労してお金を貯めたのでしょう、「なんで日本政府に税金はらわなアカンねん!!」っておばあちゃんは思ったんじゃないのかなあ。

 僕もこのおばあちゃんの立場なら、似たようなことをしたかも・・・

 勝手に想像して、感情移入してしまった。

ちなみにね、引越し真っ最中の私の部屋には、ちょうど、段ボール箱が50箱!!このおばあちゃんといっしょやん~って思って書き始めたブログ。ただし、箱の中身は一般の人にとってはどーでもいい本ばっか。ブックオフに運んでも、5000円くらいじゃないかなあ~。

 なんや突然荷造りのやる気がなくなってきた


 高く積まれた箱に囲まれて寝てたら、昨夜は、朝青龍の夢を見た。

 なんでだ!??

看護婦さん、いらっしゃ~いって思てますか?

2008-03-09 08:40:48 | 異文化
 藪からスティックな質問ですが、みなさまが看護師だったとします。自分は日本人だという設定で読んでください。看護師を募集している国が2つあります。どちらの国へ行きますか?

 A国 日本の看護師資格そのままでいいから来てください。

 B国 B国の資格を3年以内にとれば雇ってあげてもいいよ。

B国になんかいかへんと思いません?ちょっと例えがわかりにくかったかもしれませんが、日本の対フィリピン看護師受け入れ政策は、B国です。ちなみにフィリピン人は英語話者が多く、日本になんか来なくても、A国がたくさんあるのですよ。

 日本に来たければ、日本のやり方を身に着けなさい。

な~んて、かなり傲慢だと思うんだけどなあ。しかも、資格をとるには、「ダイタイブ、ボウコウ、コツソショウショウ・・・」なんていう専門的な言葉をいっぱい覚えなければならない。日本って、JETプログラムみたいに(主に欧米人には)濡れ手に粟のお仕事を差し上げることもあれば、(アジア人には)ものすごいケチンボな政策もします。

 現在、不足している看護師さんは4万人。

 昨日は上野駅で、看護婦不足に関する運動を見ました。

 
 事態は深刻なのよ。

ラブスト-リは突然!

2008-03-04 13:06:09 | 日本語教育
 教え子たちと飲み会にいったんですよ。ワインをかっくらっていい気持ちになってしまったモンゴルの学生が、おもむろに主人との馴れ初めを語りだしました。そして話題は、主人との素敵な出来事に…

 ある日の早朝、まだ街頭もついていないウランバートル市街、彼女はどうしても移動せねばならない用があり、真っ暗な中を自転車で飛び出しました!

 「待て!」

主人が出てきました。「あぶないじゃないか、真っ暗だよ。」とかなんとかイチャイチャトークがあったみたいだけど、割愛。 結局、主人が先頭を走って露払いをしつつ、彼女は自転車でついていくという状況になったんだって・・・。そのシーンは思い出すたびに心が温まるそうなんだとか…

 その話を聞いて、別の女の子が、またまた主人の自慢話。誕生日の日、自宅にいてたら、おもむろに電話がジリリリリリ。出てみると、なんと、ラジオ局からです。

 「これからご主人のメッセージを流しますから○○局を聞いてくださ~い。」

その先は、公共の電波で流してもえーんかいなっちゅうくらいあま~~~~いメッセージが続き(公共のブログでは書けないよ)、彼女の大好きな歌が流れたそうな。

 思わず号泣したんだって

なんか、エピソードのクオリティが高すぎてびっくりでした。ドラマみたいでしょ?そんなこんなで宴会はピークへと向かい上り調子の絶好調。次は誰がはなすんだろ~ってみんながドキドキしていたら…

 「はい、次は先生の番ですよ。」

 こらーーーーーーーーーーーー!!いつから順番制になったんや!さっきまでボランタリー制度でしゃべってたやんか!・・・しかもハードルが高い。
 
 ラブストーリを突然ふられて困ったっちゅう話でした。 


 その後、


 愚にもつかない与太話をして盛り上がった場を完璧に湿らせてしまいましたとさ・・・

 僕のせいか!?