ゆっくり召し上がれ

 

 

	夏の間、食欲が無かったおかか先生だが、涼しくなってから、大いに食べるようになった。
	慌てて沢山食べるせいか、吐く。 この日は、数粒のカリカリを、二回ほど吐いた。
	吐いた後はいつも、草を食べ、水を飲む。 そうこうしているうちに、気分が良くなるらしい。 暫くしてから、また食べることもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぴょこん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

汚れなき嫉妬

 

 

	「おい。ぴーちゃんは、元気にやっているようだな」
	「ええ、だいぶ大きくなったでしょうね」
	「なんの。まだまだ赤ん坊さ。可愛いもんだよ」
	「そうですか？」
	「どうだ、おい。ぴーちゃんの今日の写真を見せてやろうか」
	「ほら、これが今日のぴーちゃんだ」
	「これも今日の写真だ。どうだ、可愛いだろう？」
	「う～ん！　可愛いですねえ」
	「ふふふっ。いや～、実に可愛いな！」
	「ぴーちゃんの可愛さは世界一だな！」 「それはちょっと大げさじゃありませんか」
	―― などと、二人が、川岸で話をしているのを、
	ゆうちゃんが、
	上で、聞いていたのだった……！
	「あっ、先生、上に、ゆうちゃんが」
	「何？」
	「おかか先生……」
	「ぴーちゃんばっかり、可愛い可愛いって……」
	「僕だって、可愛いのに……」
	「……」
	しょんぼり
	「しまった！　ご、ごめんよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無題

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

逃避が一番

 

 

	ごっくん　ごっくん
	「あははは！　毎日ミルクがおいしい～！」
	「……はっ！？」
	「も、もしかして……」
	「あたし、太ったかも！？」
	「……ん？」
	「あんなところに、体重計が！」
	「測ってみましょう！」 ひょい
	ババーン
	「410グラム！　二割近くも太った！？」 （※参照、「こねこがうちにやってきた」）
	「ど、どうしよう……？」
	「とりあえず逃げましょう」