朝になったら皆死んでいた ―― そんなことになるのでは、
という不安に悩まされたが、三匹はいっそう元気だ。
今朝「巣箱」を見ると、敷いておいたシートとタオルに、だいぶウンチがついていた。
各自の肛門の状態などと併せて判断すると、
おそらくは三匹全員がウンチをしたようだ。
なによりも素晴らしいのは、便の状態が良くなっていることだ。
【ミクちゃん】
ミクちゃんは昨日、緑便をしていたが、
今朝発見したのは「緑と茶色の中間」の便。
これがおそらくミクちゃんのだ。
緑便が治ってきているのだ。
授乳と清拭の時にも、ミクちゃんは元気だ。
まだ哺乳瓶を「対象認識」できないが、
「哺乳瓶という存在者が存在すること」を知った。
だから私の手指(温かいし乳臭いからだろう)を
哺乳瓶だと思いこんで、カジカジ・ナメナメする。
ミクちゃんは一番弱いように思われたが、
いまやその成長は、ミアちゃんを追い抜いた。
元気に育つと思われたナクちゃんは死んでしまったし、
予想というのは、当たらないものだ。
【ミアちゃん】
今朝は、ほんのちょっぴり血が混じっている便もあった。
これはおそらく、昨日血便を出したミアちゃんのだろう。
昨日の血は「かなり」だったが、今朝は「ほんのちょっぴり」だ。
茶色い軟便に混じっているのは、
目を近づけてよく見ないとわからない程のわずかな血なのだ。
ミアちゃんの肛門部はまだ少し充血しているが、
血便もちゃんと治ってきているのだ。
ひどくなるようなら、今日は動物病院に連れて行こうと思ったが、
もうすこし様子を見よう。
動物病院に連れて行き、診察待ちをし、
診察を受け、治療を受け、帰宅する ―― これら一連の負担は、
仔猫にとってかなりのものになる筈だ。
(私自身、ほんの数時間の通院でひどく疲れる。)
だから、診察を受けさせるにしても、相当の配慮が必要だろう。
それにしてもミアちゃんはおとなしい。実にオットリだ。
他のコがミルクを飲んでいる間、静かに私の膝の上で待っている。
他のコは、先を争ってミルクを欲しがるのに。
そんなミアちゃんを見ていると時に不安になる。
元気がないのではないか、と。
そこで、私からも皆からも離して、少し遠くに置いてみる。
するとさしものミアちゃんも、
ニャーニャーニャーニャーと続けざまに強く鳴き、
仲間や私のぬくもりを求めて、激しく動きまわる。
つまり、ミアちゃんがおとなしいのは、
元気がないからではなく、
仲間や私のぬくもりに包まれているからなのだ。
【ナアちゃん】
今朝は、他に、ころころとしてきちんと形のあるウンチもあった。
これはおそらく、ナアちゃんだ。
ナアちゃんはちゃんと、「オトナのウンチ」をするのだ。
ナアちゃんはもう、他の二匹より、「一回り半」大きい。
哺乳瓶を「対象認識」し、「目視」することもできるらしい。
狙いたがわず、哺乳瓶目指して這い上がり、
ぐわっとしっかり咥えて、ちゅうちゅうごくごく吸いまくる。
他のコにミルクをやっていると、
ナアちゃんは私の手指を這い上がって、
哺乳瓶を横取りして喰らい付こうとするのだ。
既に少し書いたが、
お腹がすいた時やオシッコをしたいとき、
ナアちゃんは、激しく鳴きつつ自力で「巣箱」から
這い出すことができるようになったのだ。
【全員】
あらためて、里親募集のために、三匹の集合写真を撮った。
朝の排泄・授乳・清拭を済ませてから、明るい陽射しの差し込む部屋で。
お腹いっぱいで眠いところを恐縮だが、撮影に協力してもらった。
実際、トローンと眠そうに写っている。
画面左から、ミクちゃん、ミアちゃん、ナアちゃん。
ナアちゃんは実際にはかなり後ろに居るのに、
画面上では他の二匹と同じくらいの縮尺で写っている。
つまりそれだけナアちゃんは大きいのだ。
(こんど体重を量ってみよう。)