子供アレルギーを克服せよ

2011年09月24日 17時34分26秒 | B地点 おかか

 

 

おむさんは今日も大人気。
女の子たちが、入れ替わり立ち替わり、おむさんをナデナデする。
ナデられるのは好きではないが、さりとて、特に嫌いでもない。

とにかく眠いので、「まあ好きにしてよ」といった感じである。
そんな余裕のあるおむさんを、羨望の眼差しで見ているのは ――

よっちゃんと、おかか先生である。
よっちゃんは、とても臆病である。

子供にナデられるなど、考えられないことである。
作者でさえ、よっちゃんには触れるのがやっとなのだ。
一方、おかか先生も、たいへんデリケートな猫である。

特に、子供が大の苦手である。

子供が来ると、おかか先生はこのように、護岸の上に逃げてしまう。


(※参照、「コドモは動物以上にアニマルである」

だが、おかか先生だって、心の奥底では ――

子供にも愛されたい、ナデナデされたい、と望んでいるのだ。


(※参照、「春色の忘れ物」

「いつまでも子供を恐れていてはいけない」 ――

この日、おかか先生は、そう考えた。

そして、意を決して、護岸の上から降りてきた。

《子供アレルギー》を、治療しようというのである!

どうやら、相当な荒療治を試みるつもりらしい……。
おかか先生は、女の子に話しかけた。

「おい。すまんが、『お尻ぽんぽん』をやってくれんか?」
「お尻ぽんぽん? いいの? 本当にいいの?」

「か、かわまん! 思いっ切りやってくれ!」
ぽんっ
「ぐはーーーっ!」
ガクッ

 ……やはり、無理だったようだ。