オトナの味がする

2010年02月19日 16時41分00秒 | B地点 おかか

 

 

ボランティアさんからお預かりした錠剤である。

前日おむさんに、直接、投与した。
今日は、おかか先生の番である。
おかか先生にじかに錠剤を飲ませることはできないので、ちょっと工夫が必要である。
ボランティアさんからのご指示に従い、おかか先生好みのウェット・フードを用意する。
錠剤を細かく砕いて、粉にする。
フードに混ぜて、できあがり。

しかし、味はかなり、苦い

先生は、食べてくれるだろうか……。

「さ、先生、お薬ですよ」
「う、うむ……」
「これなら食べられるでしょ?」
「……食べるよ。私も昨日は、おとなげなかった」
もぐもぐ
「……どうですか? 苦くてダメですか?」
「……いや、なかなかイケるよ」
「ふふふ。ほろ苦い、オトナの味ってとこかな」
「よかった……!」
おかか先生は、ほぼ完食した。

これで、当分の間、内部寄生虫の心配はないだろう。
「ありがとう。色々と気を遣わせて、悪かったな」
「……」
おかか先生は、おむさんの隣に座った。

両者が一つのリュックに乗るのは、まれである。

おかか先生は、感謝を形で表したかったのだろう。


※参照、史上初のできごと

「繰り返すが、どうもありがとう」

「先生、お礼はボランティアさんにね」