イキなことをしてみたい

2009年12月16日 16時25分00秒 | B地点 おかか

 

 

「どっこいしょっと」

「……お気に入りのリュックに乗ったはいいけど」
「寒いなあ」
「うむ。今日は特に寒いな」
「……よし! 私に任せろ」
ぽっふん
おかか先生は、おむさんの背中に、優しく尻尾を載せたのだった。
「どうだ? 暖かいだろ?」
「……あの……せっかくですが……尻尾だけじゃ……あんまり暖かくありません」
「ふふ。そう言うな。要は思いやりだよ。気持の問題さ」
「気は心。ハートが暖かくなるだろ?」
「な、なるほど。気は心、ですか……!」
「うーん、さすがおかか先生。イキだなあ!」

すっかり感心したおむさんは、先生のマネをしてみたくなった。
―― やがて、先生は用を足しに行った。
「先生っ! お尻をナメナメしてあげますよ!」

「わわっ!?」
「な、何をするっ!」

「ご遠慮なさらず! 思いやりです! 気は心ですよ!」
「お尻をナメナメするのは、ちょっと違うぞ……」

「え? そうですか?」