史上初のできごと

2009年12月06日 16時39分00秒 | B地点 おむ

 

 

おむさんは、カメラのお兄さんの膝の上に乗っていた。
ところがお兄さんは、魚眼レンズを手に入れたばかりなので、おむさんの鼻ばかり撮ろうとする。
お兄さんがあまりにしつこいので、おむさんはウンザリしてしまった。
だんだんイライラしてきた。
―― そこへ、おかか先生がやってきた。
先生の尻尾が、ネコジャラシのように揺れる。

猫の本能とイライラとが相俟って、おむさんは思わず猫パンチしてしまった。


※参照、「激しい触れ合い」

こうなると、もう止まらない。
先生の背中にまで、猫パンチ!
怒った先生は、報復措置をとった。
おむさんのお気に入りのリュックを、占領してしまったのである。
だが、おむさんも負けてはいない。
かくして、一つのリュックに、ふたりとも乗ってしまった。
「名無レ」史上初の、椿事である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


運命的な出会いだったかも

2009年12月06日 16時37分00秒 | B地点 その他

 

 

チビ君である。

チビ君はいつも、川の対岸にいる。
さて、既にお伝えした通り、チビ君はこのワンちゃんが大好きである。
この日もチビ君は、ワンちゃんと遊びながら歩いていた。
夢中になって歩いているうちに、いつのまにか、自分のテリトリーから遠く離れてしまった。
おむさん達のテリトリーに入ってしまったのである。
そしてチビ君は ―― シンジ君と出会ったのである。
い、一体、どうなるコトか!?
……特にどうということもなかった。

ワンちゃんの飼い主さんが、チビ君を誘導して連れ帰ってくれたからである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


思わずパンチ

2009年12月06日 11時06分00秒 | G地点 その他

 

「おや、カメラに付いてるのは何だい?」

「ああ、そうかい! それが魚眼レンズかい!」

「もちろん知ってるともさ。鼻のアップを撮るんだろ?」
「ほ~ら。これでどうだい!」
「……え? 何だって?」
「ハナクチョが付いてるって?」
「あらやだよ、そんなの撮らないどくれっ」

バキャッ
―― ナツばあのパンチによって、買ったばかりの魚眼アダプターは、三日目にして壊れてしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


お尻の匂い

2009年12月06日 10時53分00秒 | G地点 その他

 

 

ナツばあである。
隣にいるのは、クロ子ちゃんである。
「……ん?」
「なんだか、いい匂いがするねえ」
くんくん
「クロ子ちゃん、あんた香水つけてんのかい?」

「ええ、つけてるわ」
「……そうかい。今の若い子はいいねえ」
「あたしが若い時ゃ、戦争中でねえ……」
「香水なんか、つける余裕がなかったからねえ……」
そこへ、カナちゃんがやってきた。

「ナツばあ、どうしたの?」
「おや、カナちゃん。あんたも香水つけてんのかい?」
「コロンならつけてるよ」
「どれどれ。嗅がせておくれ」

くんくん
「……ああ、いい匂いだねえ。若い子が羨ましいよ」

「ナツばあと同じ匂いの所もあるよ」

「え? ここを嗅げってかい?」

くんくん
「……」
「ね? そこの匂いはナツばあも同じでしょ?」
「いや、あんた、そりゃそうだよ……」