BEING JOHN OKAKAVICH

2009年06月17日 19時04分00秒 | B地点 寄り目ちゃん

 

 

よっちゃんである。
彼は最近、魔法の穴のことを知った。

この穴は、なんと、おかか先生の脳の中につながっているのだ!

「この穴に入れば、おかか先生自身を体験することができるらしいけど……」
「面白そうだけど、なんだか怖いなあ」
「……どうしようかなあ」
「……思い切って、入ってみようかな!」
よっちゃんは、穴を通じて、おかか先生の脳に侵入した。
「……」
「……腹が減ったな」
「しかし、食いものがない」
「自分のモモ肉でも食うか」
がぶっ
あぐあぐあぐ
「……今日のはちょっと硬いなあ」
すぽん
「うわあああ!」
「こ、こ、こ、怖い体験だった!」
「先生は、いつも自分を食べているのかな?」
「とにかく怖かった! 他人の意識を体験したりするもんじゃないなあ」
「ふっふっふ。懲りたようだな」
おかか先生は、穴のことを知っていたのだ。
だから、ちょっと演技をしたのであった。





 

 

※元ネタはもちろん、映画『マルコヴィッチの穴』(Being John Malkovich, 1999)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


全身で伝えろ!

2009年06月17日 18時37分00秒 | B地点 おむ

 

 

「ん?」
すいすい
ちゃぷちゃぷ
「おい、川を見ろ」
「カモの親子がいるぞ」
「あっ、ほんとだ! 可愛いなあ!」
ちゃぷちゃぷ
すいすい
ちゃぷちゃぷ
ひょいひょい
ちゅっ
「う~ん! 実に可愛いなあ!」
「先生! この感動を、全身で表現したいと思います!」
「な、何だと?」
「いいですか、見ていて下さい」
「か~」
「わ~っ」
「いい~っ!」
「……どうでしょうか? 先生!」
「す、すごいな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


笑う門には草刈った

2009年06月17日 17時58分00秒 | B地点 おむ

 

 

「おっ! 草刈りが終わったな!」

「二日前は、こうだったが」


※二日前(15日)撮影

「今日は、こうだ」
「あっ、本当だ」

「二日前は、こうだったのに」


※二日前(15日)撮影

「今日は、こんなに綺麗になりましたね!」
「それにしても、すごい匂いだなあ」
「確かに、草の香りがしますね」
「いや、そうじゃなくて!」
「えっ?」
「草を刈ったら、くさかった!」
「なんちゃって! はっはっは!」
「やれやれ、またダジャレですか」
「……くすくす」
「あっはっは~!」
「ふふ。どうだ? 気分がいいだろ?」
「笑いは健康にいいんだぞ」
「ええ。そうですね」
「よし。もっと笑おう」
「あ~っはっは~!!」
愉快な笑い声が、川岸にこだました。
おかか先生も楽しかった。

おむさんも幸せだった。
梅雨の晴れ間の、そんな夕暮だった。