たくましいヒナたち

2009年06月21日 19時07分00秒 | B地点 おむ

 

 

僕は、カメラのお兄さんの膝の上で、
川を見ていた。
「あっ」
ちゃぷちゃぷ すいすい
「カモの親子だ……」
「ヒナは……やっぱり三羽か……」
ここには、何組か、カモの親子がいる。

二日前には、この親子のヒナは、羽だった。


※二日前(19日)撮影

その前には五羽だったらしい。減ってしまったんだ。カラスにやられたのかもしれない。


※撮影日、同上

そして、昨日、気付いたんだけど、

また一羽減って、羽になってしまったんだ……。


※前日(20日)撮影

たまたま親とはぐれたのかな、だったらいいな、って思ってたんだけど。


※撮影日、同上

でも、今見ても、やっぱり三羽だ。
カモのヒナが生き延びるのも、難しいんだな……。
あ~あ……。
「私たちと同じだな」
「えっ?」
「お前と、私と」
「それから、ほら」
「あそこに、よっちゃんもいる」
「なるほど」
「僕たちも、カモのヒナ三羽のようなものですね」
よっちゃんは、元気だ。
僕たちは、よく一緒に過ごす。
よっちゃんも、川面を見つめている。なんだか、寂しそうだ。
僕たちは、カモのヒナ三羽と同じなんだ。たくましく生きてるし。
以前の仲間は、いなくなってしまったし。
「……そうだ! ねえ先生!」
「僕たちがヒナなら、さしずめカメラのお兄さんが親ですね!」

「それはない。奴は頼りないからな」
「……先生って、けっこうドライだなあ」