昨日の予想に反して、今日は雨と風のある日になった。体調が優れないので今日も遅く起きた。風で庭のモミジの葉がかなり落ちて来た。時々、突風のような強い風も吹いた。風の唸るような音まで聞こえていた。この風で菅原神社や八幡神社のモミジの枝先の葉はかなり散ってしまうだろう。ともかく、今年は雨風の多い年だ。こんな天候だから尚のこと、今日は一日静かに家で過ごした。 写真を趣味にするようになったきっかけは、花が見た目とは違った姿でレンズを通して見られることに気付いてからだったように思う。デジタルカメラになれば、フィルム時代とは異なり、撮った枚数をほとんど気にしないで撮影に集中出来る。最近のコンパクトカメラもかなり優秀で、カメラ雑誌に投稿された素人のコンパクトカメラで撮られた写真でも素晴らしいものがある。それだけにプロは大変だろう。カレンダーの写真を見ても、あまりいい写真に感じないものも結構ある。デジタルカメラはレンズから入って来た光を、かってのフィルムにあたる撮像素子、イメージセンサーと呼ばれる部品で捉える。このイメージセンサーは一般に三層構造になっている。表面は小さなレンズがたくさん並ぶ層で、トンボの複眼のように並んだこの小さなレンズに先ず、カメラの大きなレンズから入って来た光を集める。この小さなレンズの並ぶ層の下にはカラーフィルターと呼ばれる層がある。そこで、光をR(red)、G(green)、B(blue)の光に分解する。このRGBの配列は一般的にはベイヤーBayer配列と呼ばれる分布方式がとられている。Gが他の二色より多くなっている。それは人間の目が赤や青よりも緑に対してより感度が高いことから来ている。最後の最下層にフォトダイオードと言われる集積回路が配置されている。光を電気信号に変える。デジタルカメラの記録方式は選べるようになっていて、JpegやRawなどが設定されている。もっとも、コンパクトカメラでも安いものの場合はJpegに固定されているが。記録方式のRawはフォトダイオードで電気信号に変換されたそのものが記録されたものだ。これをカメラ内のメーカー側が作ったソフトで現像してJpeg画像等が保存される。このメーカー側の作った現像ソフトはだいたいコントラストの強い絵作りになっていることが多い。これらデジタルカメラの基本を創り出し、最初のデジタルカメラを創ったのは米国のイーストマン・コダック、いわゆるコダックKodakだ。ロールフィルムやカラーフィルムもコダックが世界で初めて創り出した。イメージセンサーのカラーフィルターの配列を生み出したのもコダックの Bryce E. Bayer 氏である。コダックは映画フィルムを初め様々のすばらしい業績を上げて来たが、2012年に倒産申請を出した。現在、多くの部門を売り払って、スリムになって再建に努めているようだ。デジタルカメラを含めてITの世界は開発スピードが早く、乗り遅れると、たちまち、後塵を拝することになる。今のところ日本のNIKONやCANONなどはレンズ資産があるため生き残れているが、それもいつまで維持出来るか、カメラ本体の今後の開発如何にかかっているのだろう。普段写真を撮るときはコンパクトカメラも一眼レフもすべて記録方式はRawにしている。Rawで記録した画像をパソコンの現像ソフト(アプリケーション)で自分なりにJpegやTiff形式へ現像したものを使っている。パソコン用の現像ソフトも様々あり、ソフトによってはすべて全自動で現像処理をしてくれるものもある。Jpegはデータの圧縮を行なっているので、どうしても画質は低下する。しかし、データとしてはかなり小さくなるのでインターネットで使用したり、小さなサイズの写真用紙に印刷するのには問題がない。A3ノビのサイズなどで展示用に印刷する時には圧縮がなく、画質の劣化が少ないTiffに現像してそれをプリンターにかけている。ただTiffはデータ量としてはかなり大きい。フィルム時代もフィルムを変えれば、同じ場面もまったく違って写った。要するに写真は「絵」を創り出しているのだ。描画の才のない者にはとても重宝する道具になる。
庭の吉祥草(きちじょうそう) この花が咲くとその家に吉事があると言われるが