釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

深刻なIT教育の立ち後れ

2013-11-06 19:14:46 | 社会
今日もよく晴れたが、どこか霞のかかったような晴れ方だった。大阪ではホワイトテリアとミニチュアシュナウザーの二匹を家の中で飼っている。ホワイトテリアが最近ものを食べなくなり、娘が獣医に連れて行った。胃の出口に腫瘍があったようだ。悪性かどうかは1週間ほど経たないと分からない。犬を含めて人間以外の動物には人間ほどは本来腫瘍は出来ない。野生動物はずっと健康な身体を維持している。しかし、人が飼う小型犬は家の中で過ごし、野生から程遠くなり、様々のストレスも抱えるようになり、人間と同じような病気を持つようになってしまった。 今年6月、米国の情報工学者で、同国の中央情報局(CIA)や国家安全保障局(NSA)の元職員であったエドワード・スノーデンEdward Joseph Snowden氏が香港で NSAによる個人情報収集について暴露し、その後ロシアに亡命したが、さらに、具体的にフランスやドイツでNSAが情報収集をしていたことを明らかにした。特に、ドイツのメルケル首相の携帯電話が10年以上にわたって盗聴されていたことが暴露された。今月3日、独誌シュピーゲルは、スノーデン氏が1日にロシアで書いた「真実の宣言」と題した公開書簡を伝えた。書簡は「現時点で公開されている文書をみる限り、違法な情報活動を行っている2大機関はNSAと英国政府通信本部(GCHQ)だ」とし、「大規模情報収集は世界的な問題であり、世界全体で解決する必要がある」とする。そして、各国政府はこの問題についての議論を妨げるため、情報公開を犯罪とみなす方針を示してジャーナリストを脅しているとも述べている。1日のNHKは米国政府の当局者への取材で、米国は英語圏であるイギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの4つの国との間で互いに諜報活動を行わないという取り決めを結んでいるが、それ以外の同盟国である日本やドイツなどは、アメリカの情報機関による諜報活動の対象となっているという事実を報じた。また昨日のNHKは米紙ニューヨーク・タイムズが2日、NSAの作戦リストには、アメリカの経済的な優位性を保つことを目的に日本を情報収集活動の対象国と記していた、とスノーデン氏からの情報として載せていることを報じた。そして、NSAは、日本、韓国、イギリス、オーストラリアなどに人員を配置し、アメリカ軍基地やアメリカ大使館を拠点に活動している、とも報じている。スノーデン氏からニューヨーク・タイムズに提供された文書は「2007年の作戦リスト」となっており、そこでは、NSAが「アメリカの安全保障を脅かす技術革新の可能性」、「外交政策の考え方」さらに「アメリカの経済的優位の確保」という3つの分野で、日本を活動の対象にしていることが書かれていた。昨日、中国新聞は「コピー複合機、情報丸見え 内閣官房、全府省庁調査へ 」と題する記事を載せた。コピーやファクリミリ、スキャナなどの機能を搭載されたコピー複合機は企業や教育・研究機関、官公庁で広く利用されている。そして、ネットワークシステムに組み込まれている。ところが、企業等では複合機の管理と保守・メンテンスがそれぞれ別になっているため、セキュリティが甘くなっており、アンダーグラウンド市場で「SHODAN Hacking」というインターネット上に公開された複合機を検索できるツールがあれば、簡単に企業や官公庁、研究機関の複合機に残されたデータにアクセス出来てしまう。大手メーカーのコピー複合機のセキュリティ上の危険性はすでに昨年から言われていた。しかし、IT(information technology)教育の遅れた日本では、直接情報を扱う人たちにセキュリティへの甘さがあり、NSAなどにはまるで子供をあしらうように容易に情報が取得されてしまう。政府や企業の情報はいわば丸見え状態になっている。ITには情報処理(コンピュータ処理)と情報伝達(通信処理)が含まれる。米国のハイテク企業のメッカであるシリコンバレーを支えているのは今やインド人である。これからの産業ではますますコンピュータの役割は大きくなる。製品はコンピュータによって創り出されて行く。日本の産業の未来はこのIT技術にかかっている。単に情報漏洩の防御という意味だけではなく、IT教育の遅れは日本の産業の未来という意味でも深刻である。
郷の夕暮れ 月の近くで宵の明星が輝いていた