昨夜は久しぶりに職場の方々と親睦の集まりをもった。下戸なので、ウーロン茶を飲みながら、食べる方にいそしんだ。焼き鳥とおでん、刺身というごくありふれた料理だが、それぞれがとても美味しかった。金沢から来られている方に手土産の金沢特産の甘エビのみそを出していただき、お店のご主人の案で、焼いたパンにそれを付けて食べさせていただいた。変わった食べ方だが、それはそれで美味しくいただいた。地元の方が多いので、こういう席では地元の人がよく知っている地域情報なども聞かせていただける。紅葉シーズンに入ったので、北上方面へ行くことがあれば、夏油温泉(げとうおんせん)の方へ行ってみるといい、と教えていただいた。また鵜住居川の上流の笛吹峠方向で青森県の奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)など比べ物にならない景観が見られるとも教えていただいた。このルートは何度も通っているが、それほどの場所があるとは思ってもいなかった。今朝はいつも通り起きて、ネットで紅葉情報を確認してみると、予定していた平泉の中尊寺や毛越寺の紅葉はまだ色付き始めになっていた。急遽、笛吹峠方向から、遠野の荒川高原や重湍渓(ちょうたんけい)へ行くことにした。鵜住居川に沿って上って行くと、紅葉が見えて来たが、どうも今年の紅葉は綺麗ではない。よく見てみると、紅葉が不揃いだ。まだこれから紅葉するものやすでに紅葉したもの、紅葉が終わってしまったものなど、が混ざり合っている。1本の木でもそれらがやはり入り交じっている。夏の異常な暑さが長引いたためだろうか。いつものきれいな紅葉が見られない。笛吹峠を越えて遠野側に下って行くと、空を雲が覆っている。高原地帯は場合によっては雨かも知れない、と考えて、行き先を盛岡城跡公園に変更した。ネットで朝調べた時に、「見頃」となっていた。遠野を過ぎて大迫あたりまで来ると、青空が見えて、日も射して来た。やはり変更して良かった。しかし、盛岡に近づくにつれて再び空を雲が覆い始めて来た。盛岡城跡に着いてみると日が射していなかった。それでも見頃の紅葉を期待して歩いたが、ここでも期待を裏切られてしまった。むしろ、まだ紅葉には早いのだ。ここのすばらしいモミジ類が色付き始めたばかりで、緑の葉もたくさん見かける。しかし、銀杏や一部の楓は鮮やかな色を見せていた。一通り城跡内を歩いた後、まだ時間がありそうなので、釜石へ戻りながら仙人峠へ行って見ることにした。盛岡市郊外から紫波町、大迫町にかけてはリンゴ畑がたくさん見られ、リンゴもかなり赤くなって来ていた。紫波町は『銭形平次捕物控』を書いた野村胡堂の出身地で、旧制の盛岡中学校時代は、金田一京助と親しく、下級生には石川啄木がいた。遠野へ入って、仙人峠へ向かう道に逸れると、両伊勢神社の辺りから路面が濡れていた。早瀬川の上流の砂防ダムのところで一度車を止めた。ここは湖面から伸びた枯れ木のせいで、いつ見ても上高地の大正池を思わせる。仙人峠に近づくに連れて山稜近辺に霧が漂うようになって来た。古い長いトンネルを抜けると、峠の展望所に着く。やはり、仙人峠では赤が少ない。目の前の山の斜面でも上の方は霧が出ている。今日の行程で近辺の紅葉の様子はだいたい検討がついた。ここしばらくは休日は紅葉巡りになりそうだ。
笛吹峠に近い鵜住居川上流
笛吹峠付近で
笛吹峠を越えた遠野側で
盛岡城跡で
盛岡城跡の楓
早瀬川上流の砂防ダム
仙人峠展望所から