釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

釜石の自然と人

2009-05-29 07:09:51 | 文化
最近は釜石の植物の生育に適した気候の良さに山野草の栽培に興味がわき、栽培方法をネットで検索したりしているが、家人も以前から常に転居先で野菜を育てて来たので釜石でも是非野菜を育てたいと念願していた。しかし家の庭の制約もあって果たせないで来ていた。そこへ匠の方から庭の提供のお話があり、家人は大喜びで早速遠野へ出かけ盛りだくさんの野菜の苗を買い込み、いっしょに苗用の土と肥料も買った。買ったその足で匠の方のところへ押し掛け、次々に集まっていただいた方々の手を借りて購入した野菜の苗すべてを植え付けることが出来た。その土地その土地で育て方の違いがあるのか集まっていただいた方々のアドバイスもいただいたが結局家人はこれまでの自分のやり方を通うしてしまった。これでどれだけの野菜が育ってくれるのか。いずれにしろ家人にしてもこれほどの栽培スペースを使って育てるのは初めてのことなのでそれだけ楽しみは倍増している。昨日は昨日でご婦人方が匠のお一人にお供させていただきワラビ採りに出かけ良質のワラビを大量に採取してきたようだ。あまりにも多くのワラビなので昨日一日では処理しきれず本日も匠の方のところで処理を続けるそうだ。釜石は確かに山や海に恵まれ山へ入るとたくさんの人が山菜採りに来られている。しかし匠の方のところに来られる人たちはみんな並ではなく山菜も売り物以上の良質で、たくさんあるところを知っていていつも採れたものを見て驚かされる。さらに常にそれらの新鮮で質のいい山菜のすばらしい味を十分に引き出す調理をこなすご婦人方も控えている。こうした環境は同じ釜石にいても恐らくごく限られた人しか接することはできないのではないかと思う。その意味では非常にありがたい。知人もいない釜石へ来てこれほど恵まれた体験をさせていただけるとは思ってもいなかった。釜石は自然だけでなく人もすばらしい、とあらためて思う。


鉄線(クレマチス) つるが細くて丈夫で針金のようであることから付いた名だとか