釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

春の晴れた日に

2009-05-01 07:04:02 | 寺社
ここのところ上天気が続きあちこちで新しい花が次々に開いて来た。山法師、花蘇芳(はなずおう)、遅咲き桜、ライラック、シャクナゲ、などが桃や山吹、木蓮、チューリップなどと一緒に目を楽しませてくれる。山々は薄いほのかな緑が木々に芽吹いて柔らかいクッションのような起伏を見せて山桜を一層引き立たせている。東北の春は遅いけれども咲き始めるとたくさんの花が重なって咲き続ける。庭に山野草が次々に芽を出し、日増しに伸びて来る。先日家人が巨匠たちに連れられて山菜採りに山へ出かけ、山菜とともに一人静を採っていただき早速持ち帰って鉢植えにした。山菜もそうなのだが桜も時期を逃せないので岩手では最後の桜の一つになる遠野の桜を見に一人で出かけた。遠野青笹の喜清院の立派な枝垂れ桜を手始めに作家宇野千代が愛した万世の里へも足を運んだ。人のいない広い敷地に建つ茅葺きのどっしりとした建物と庭に咲く桜を木陰から忍ぶようにして眺めた。遠野の八幡宮は人があまりいないが鳥居前の枝垂れ桜がちょうど見頃だった。福泉寺の駐車場はさすがにこの時期はほぼ一杯で昼食の時間も惜しんで広い境内を歩いた。境内には桜がたくさん咲いていて庫裏のそばの池や本堂前、大観音堂の前の階段、多宝塔の近く、五重塔のそばなどに植えられた桜はそれぞれの建物を景観として引き立たせていた。街中の智恩寺は本堂が丘の上にありそれを見上げると枝垂や染井吉野が取り囲むように咲いている。道路を隔てた反対側には老齢の方がその桜の景色を絵に描かれていた。桜にはたくさんのメジロやシジュウカラがやって来ていた。最後に猿ヶ石川の堤の桜並木を見に行った。こちらも他と同様満開で真っ青な空に川の流れとともに春の暖かい日射しを受けて十分に目を楽しませてくれた。


遠野から眺めた雪の残る早池峰山