釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

循環型社会とは

2009-05-24 07:34:39 | 文化
ツツジや藤の花がそろそろ終わり、山では桐の紫の花が満開になり、石楠花とともに芍薬の花が咲き始めた。ドイツアヤメやアヤメも咲いている。かって釜石は製鉄所があって人口も10万近くいたが高炉の休止に伴い、今や4万人に激減してしまった。最盛期を知っている人から見れば嘆かわしい状態なのかも知れない。特に商売をやっていた人たちからすれば。しかしこの現状は果たして人が住む上で望ましくない状態なのだろうか。地球規模で考えた場合も世界は遮二無二進歩を図り、資源を消費続けて来て環境を破壊し続けて来た。エネルギーの枯渇も言われている。進歩は確かに必要なのだろう。しかしそのことと資源の際限のない消費とは必ずしも随伴するものではない。釜石は何年か前に循環型社会を目指してエコタウンプラン承認都市となっている。循環型社会という概念がしかしほんとうに理解されているのだろうか。循環型社会には少なくとも経済的には発展はない。300年の鎖国が続いた江戸時代はまさに世界でも稀な成功した循環型社会だった。人口も3000万人が維持されたままだったが経済発展もみられなかった。循環型社会を目指すとは経済発展は望まないと言うことを含んでいる。釜石は山海の幸に恵まれ、動植物の豊富な気候と土地に恵まれている。まさに循環型社会を構成するには最適の場所と言える。本気で循環型社会を目指すための条件は十分揃っていると言える。今や世界経済は資本主義始まって以来の危機に直面している。人々の生活スタイルを含めてこれからの生き方を再考するいい機会といえるのだが、残念ながらいつものごとく政治は政権争いに明け暮れ、マスコミは週刊誌記事に明け暮れ、日本の将来、世界の将来を見ようともしない。果たして釜石は・・・・・。


甲子川沿いに咲くハマナス(浜茄子)の花 北海道にだけ咲くものと思っていた