睨みし霞かな

今年を振り返る。
大切な人を失ったり妹が入籍したり私以外の身近な人が激動していた年だった。向き合いたくない変化だった。

仕事では大躍進。自分でいうのもなんだけど、
手を抜かずに身も心も本気で努力したから仲間ができた、達成できた、前へ進めたんだ。
努力が実るこの仕事が世界一好きだ。
見守ってくださる上司たちと心許せる同期と。

2005年からずっと選手として武道をしてきた私。
社会人になってからも仕事と両立して戦い続けると自分にコミットしてきた。転勤は覚悟の上で。
時には夜行バス明けで会社に一番に行って実績確認したりの仕事をしたり何度も新幹線乗って稽古してその土地の道場仲間とも絆を深めて自分を高めてきた。
2015年は10周年の年だったが初めて一度も大会に出られず満足な練習量を担保することができなかった。
武道がない生活を初めて送っていたのだ。

原因の一番は仕事もあるが、睨んだ先はあまりにも霞かかっていてもう見えなくなっていたから。
舞台の上で輝く自分が圧倒的に遠かった。

まだ幕を下ろすわけではない。納得がいかないから。
諦めてないから。復活を夢見て最高のメダルへ。

恋も今までで一番なにもなかった。

６月にずっと好きな部活の先輩とランチしたけど、
ふたりのあいだのつながりにも遠い霞で。
あれ？って思った。久しぶりすぎて。
でも特別な人。

そして８月に仕事の年上の先輩と最初は全然だったのに仲を深めて恋をした。久しぶりにちゃんと好きになる。
だがしかし、10月で転勤。後日契約社員と付き合っていることが判明。

年下ばかりを好きになってた僕が５歳年上の先輩に惚れたのは予想外。だけど叶わなかった恋でも記憶に残るのと残らないのがある。こちらは残らない。

恋がしたい。愛し愛されたい。
特別になりたい。相棒がほしい。

美女と野獣の野獣の気持ちだ。
こんな私を誰が愛してくれるというのだ？

もうたくさんだ。

愛されたい愛されたい。