大阪松竹座で公演中の「二月花形歌舞伎」。

2月11日(土)、昼の部に行ってきました。
演目は、一幕目が『慶安の狼』で、二幕目が『大當(あた)り伏見の富くじ』。
どちらも、今回のために書き下ろした新作。
『慶安の狼』は、徳川家光時代の倒幕計画、
慶安の変に参加した丸橋忠弥物語の新国劇バージョン。
“由比正雪の乱”という歴史上の事件を扱っているのだけど、
正雪の一味だった槍術家の浪人・丸橋忠弥と、
その幼なじみで今は大名家に士官している野中小弥太との関係
~友情、裏切り、そして死を前にしての和解~を描いたストーリー。

丸橋忠弥を中村獅童、 野中小弥太を片岡愛之助、
由比正雪を市川染五郎が演じるのだが、
主演を務める丸橋役の獅童がいい!
野中演じる愛之助との息もピッタリで、
特に最大の見せ場、最後の立ち回りの場面ではスピード感たっぷりで、
舞台の演出も含め、同じ時代を生き抜いた若い二人の熱き青春群像劇が、
丁寧に描かれていた。
シリアスな世界観を描いた『慶安の狼』とは打って変わって、
ギャグ満載の喜劇となったのは、『大當り伏見の富くじ』。
「今まで見たことのない芝居にしたい」という染五郎の意気込みどおり、
これまでの歌舞伎にはなかったような演出にダンス、着ぐるみまで登場する、
終始笑いっぱなしのアグレッシブな作品に仕上がっている。
伏見の質屋の若旦那から身を落とした紙屑屋の幸次郎が、
花魁・鳰照(におてる)太夫に入れあげ、
身請けの金欲しさに富くじを買うが、それが大当たり!
しかし、舞い上がって当たりくじを川に流してしまうというマヌケな展開。

染五郎演じる幸次郎が、川で拾った財布をカッパと奪い合う場面はもちろん、
ドラマ“古畑任三郎”や“家政婦のミタ”、“笑点”の大喜利、
マツケンサンバ、エグザイルやあやまんジャパンなどなど、
間髪入れずに放たれるギャグの応酬に、客席は笑いの渦。
正直、期待以上のすばらしさだった!!
花魁役を演じるのは中村翫雀。
さすがは翫雀。
彼が出ることで、場の雰囲気が締まる。
歌舞伎の新境地を魅せてもらったような感覚。
夜の部も見たくなってきた。
見に行くかどうか、ちょっと悩んでみようと思う。

「二月花形歌舞伎」
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/osaka/2012/02/post_24.html
「大阪松竹座」
http://www.shochiku.co.jp/play/shochikuza/

2月11日(土)、昼の部に行ってきました。
演目は、一幕目が『慶安の狼』で、二幕目が『大當(あた)り伏見の富くじ』。
どちらも、今回のために書き下ろした新作。
『慶安の狼』は、徳川家光時代の倒幕計画、
慶安の変に参加した丸橋忠弥物語の新国劇バージョン。
“由比正雪の乱”という歴史上の事件を扱っているのだけど、
正雪の一味だった槍術家の浪人・丸橋忠弥と、
その幼なじみで今は大名家に士官している野中小弥太との関係
~友情、裏切り、そして死を前にしての和解~を描いたストーリー。

丸橋忠弥を中村獅童、 野中小弥太を片岡愛之助、
由比正雪を市川染五郎が演じるのだが、
主演を務める丸橋役の獅童がいい!
野中演じる愛之助との息もピッタリで、
特に最大の見せ場、最後の立ち回りの場面ではスピード感たっぷりで、
舞台の演出も含め、同じ時代を生き抜いた若い二人の熱き青春群像劇が、
丁寧に描かれていた。
シリアスな世界観を描いた『慶安の狼』とは打って変わって、
ギャグ満載の喜劇となったのは、『大當り伏見の富くじ』。
「今まで見たことのない芝居にしたい」という染五郎の意気込みどおり、
これまでの歌舞伎にはなかったような演出にダンス、着ぐるみまで登場する、
終始笑いっぱなしのアグレッシブな作品に仕上がっている。
伏見の質屋の若旦那から身を落とした紙屑屋の幸次郎が、
花魁・鳰照(におてる)太夫に入れあげ、
身請けの金欲しさに富くじを買うが、それが大当たり!
しかし、舞い上がって当たりくじを川に流してしまうというマヌケな展開。

染五郎演じる幸次郎が、川で拾った財布をカッパと奪い合う場面はもちろん、
ドラマ“古畑任三郎”や“家政婦のミタ”、“笑点”の大喜利、
マツケンサンバ、エグザイルやあやまんジャパンなどなど、
間髪入れずに放たれるギャグの応酬に、客席は笑いの渦。
正直、期待以上のすばらしさだった!!
花魁役を演じるのは中村翫雀。
さすがは翫雀。
彼が出ることで、場の雰囲気が締まる。
歌舞伎の新境地を魅せてもらったような感覚。
夜の部も見たくなってきた。
見に行くかどうか、ちょっと悩んでみようと思う。

「二月花形歌舞伎」
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/osaka/2012/02/post_24.html
「大阪松竹座」
http://www.shochiku.co.jp/play/shochikuza/