今回の作品は、小学生が主人公。いい本だとは思うけれど、ちと耳の痛いこともあった。普段、小学生に接してる私だから。
真面目に話したらわかってくれる。
決めつけや先入観はしないようにする。
それはよく知っている。
けれど、文中にあった「舐められる」
これは、あるんだよなぁ。
舐められないで、きちんと向き合えることが必要だ。
子ども相手とは、要は、自分の人間力をためされる場。きちんと向き合わないと酷い目に合う。真剣勝負の時がある。
特に全く初めての出会いの時、50人以上の新顔。全員で80人以上100人規模になると、最初の数日は混乱状態。
一人一人の顔がきちんと見えてくるまで、交通整理で必死。
なかなか、難しい。
「僕はそう思わない」文中の大切な一言。
私が、子ども間のトラブルに入るときに言う言葉と少しニュアンスが似てると思った。
低学年は特に、嫌なことがあるとすぐに「取らんといて!なんでそんなんするん?」というような言い方をする。
すると相手が口達者な子の場合、自分を正当化するために、とんでもない屁理屈をとうとうと言う。
口で負ける子は、おさまらないから手が出る。そして、乱暴な子とレッテルを貼られる。
あるいは、おとなしい子は、何度かそういうことがあると、最初から諦める。
口達者は強いのだ。
そんな時、私は「なんで?って聞いて、相手の気持ちをわかってあげようとするのは悪いことやないけど、自分の気持ちを言うことも大切なんよ。」って言うようにしてる。
「つみきを勝手に使われた時どうやった?どんな気持ちやったんかなぁ」
語彙の少ない子は特に「嫌やった」としか言えない。
「なんで嫌やったんかなぁ?」
「なんも言わんと取っていったから」
「そうやんな。なんで?より、そっちを先に言ってごらん。練習しよっか。」
次は殆どの子は棒読み😅
「なんも言わんと取っていったから嫌やった。」
「ごめん」
そうするうちに、「勝手に持っていかんといて」とか言うようになる。
ずるい場合もあるけれど、大抵の場合、子どもは視野が狭いから、自分が作りたいものに一生懸命で、他人が使っているかどうかなど見ていない。
言われて初めて気がつく。
「ごめん」
そういう経験を積むうちに、「これとそれ交換してくれへん?」とか「これとそれ、合体してみいひん?」などという高度な技を使うようになる。😁
自分の気持ちをきちんと言うことは大切だ。
それを大人にも言える環境、その時の気持ちを伝えてもらえる関係を作っていかねば…。
そこは、まだまだ不安が残る。
難しいなぁ。