最新の審美&インプラント日記

天王洲アイル・天王洲インプラントセンター 小川勝久先生による審美とインプラント治療の日記と情報

~ 苦手意識は捨てられる ~

2005-12-16 13:34:02 | Weblog

先日、定期健診に来られた患者さんにご挨拶をさせて頂くと、「先生の事も、書いておいたので、、。」と、一冊の本を渡された。
さっそく、付箋のページを開けてみると。

~ ずいぶん前のことですが、私はある歯科医院で歯の治療をしていました。私は、痛いに弱いのですが、とりわけ歯の痛みには、とても恐怖を感じていました。多分、ひどく痛がったのだと思いますが、その歯科医から「私の20年の開業経験の中で、あなたは一番痛がった人です。」と言われました。
私は、そう言われてもしかたないと思いながらも、ひどく傷ついてしまい、とても落ち込んでしまいました。それから、すっかり歯科医が嫌いになってしまいました。

10年後、別の歯科医から次のようなことを言われました。怯えている私に向かって「ずいぶん体がかたくなっていますね。痛みが怖いと体が硬くなり、そうやって体を本能的に守ろうとしているんですね。
治療の途中で痛い時はいつでも『痛い』と言ってください。声が出せない時は左手を上げてください。その様なときは、私はあなたの歯を必要以上に削りません。ですから、痛いと感じることは、とても大事なことなのです」
そのように言われ、私は、体から余分な力が抜けていくのを感じました。
いつでも「痛い」と言って良いという安心感と歯科医の穏やかで温かい人柄を感じたからです。

その後治療は順調に進みました。それと、この歯科医は歯科麻酔がとても上手くて、治療中の痛みはほどんどありませんでした。
この歯科医院は、私の住んでいるところから相当遠方にあるのですが、歯を治療する時には必ずここに通っています。 ~       P118~P190を抜粋

と、書かれていました。この本のタイトルは‘苦手意識は捨てられる’(中経出版)というもので、患者さんでもあり著者でもある梅本氏によれば、私の行為は‘リフレーミング’というもので、‘枠組み’を変えるという意味だそうです。つまり、同じ状況を別の枠組みで考えてみる事で、行き詰った状況を緩和させる効果があるということだそうです。
自分としては、患者さんにリラックスして治療を受けて頂きたいと考えていただけで、常々、「僕の医院は、我慢する処ではないので、なにかあれば何でも仰って下さい」とお伝えしているのです。

私は、時には患者さんに痛みを強いたり、辛い思いをさせてしまい、申し訳なく思う日々を過ごしてきました。治療が上手く行かず、怒られたこともあります。難しい手術の夜は眠れない事もありました。
しかし、結果として、(一人の患者さんだけかもしれませんが)患者さんに喜んで頂き、歯科医として、このように紹介され本当に嬉しく光栄におもいます。

PS この‘苦手意識は捨てられる’(中経出版)には、NPL(Neuro Linguistic Programming)を使って、長い間苦しんできた恐怖や不安、心配、緊張から解きほぐす‘苦手意識’の克服する方法が書かれています。
上り症の人やコミニュケーションの苦手な人、苦手なことのある人にはお薦めの一冊です。