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インテリアコーディネーターのブログ。
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3月25日 ハチセのいわれ

2006-03-25 | インテリア/建築
初めて電話した相手に「ハチセです」と名乗ると、正確に聞き取ってもらえないことが多くあります。
「ハチセ」・・・。確かに聞き慣れない不思議な名前ですよね。

「美しい心を持つ女性に育ちますように」と名づけられた「心美」ちゃん、「広く人を喜ばせるような人に育ってほしい」と名づけられた「弘喜」くんのように、名前には名付けた人の思いが込められています。

それは、会社の名称も同じこと。
パンフレットやチィーズ(顧客向け情報紙)の中でも紹介しているので、すでにご存知の方もおられるでしょうが、今日は「ハチセ」の商号の由来を紹介します。

と・・・その前に。
私たちの良く知る企業名の由来も紐解いておきましょう。

YKK
昭和9年、ファスナーの加工・販売の「サンエス商会」として創業。
しかし、戦災で工場が焼失してしまいました。故郷富山県に戻った創業者の吉田忠雄氏は、社名を「吉田工業株式会社」に変更。その際、英文社名の「Yoshida Kogyo Kabushikigaisha」の頭文字をそれぞれとって、ファスナーの商標名にしました。
「YKK」というアルファベット3文字は、ファスナーのロゴマークに使用されることとなり、以来すっかり世間に定着しました。
そして、平成6年、この商標であるアルファベット3文字「YKK」が正式社名に採り入れられたのです。

サンウェーブ
1936年「中外精工」として設立し、1954年、現商号の「サンウェーブ工業」に変更します。「サン」は太陽、「ウェーブ」は波、すなわち火と水で台所を象徴しており、波高い水平線の彼方から燦然と輝き昇る朝日のように、将来の発展と躍進の意味が込められています。

WOODONE
以前、聞いた話によると、住建産業から社名変更をする際、「木」で「一番」になろう。という意味を込めて「WOODONE」と名付けられたそうです。
とてもわかりやすいですよね。

SONY
音「SOUND」や「SONIC」の語源となったラテン語の「SONUS(ソヌス)」と小さい坊やという意味の「SONNY」を掛け合わせて作られた言葉です。
これは、「自分たちの会社は非常に小さいが、それにも増してはつらつとした若者の集まりである」ということにも通じているそうです。

私は「非常に小さい」という部分を何度も読み返してしまいましたが・・・。

シャープ株式会社
1915(大正4)年、当時未開発であった金属文具の製作技術の研究改良を進め、金属繰り出し鉛筆を発明。「エバー・レディー・シャープペンシル」と名付けて一世を風靡します。これが現在の社名および商標である「シャープ」の由来となりました。

「ルノン」や「クリナップ」など、商標が後に社名となった企業はたくさんあるみたいです。
さて、少し引っ張りましたが、ハチセはというと・・・
昔々のこと、西村家には「清吉(せいきち)」という名のものがおりました。
西村家は初代(文化の生まれ。文化の時代とは、寛政改革に当った老中松平定信の失脚、1973年~1841年の天保改革の開始までの約50年間をいいます。)から4代目まで与兵衛を名乗り、清吉は5代目に当ります。清吉は何事にも活発で積極的な若者で多くの友人がおりました。

その中で特に仲の良かった8人は、それぞれ「八」の字を冠してお互いを呼び合っておりました。例えば虎之助は「八虎」、久次郎は「八久」といった具合。清吉は「八清」と名乗っておりました。それがハチセのいわれです。


ハチセをあまり知らない方からは、時々「カブシキガイシャ ハチセイ御中」として郵便物が届くことがあります。このいわれを知るほどにますます「なぜ『ハチセイ』ではなく『ハチセ』なのか」。という疑問が沸き上がりますが、正式には漢字で「株式会社 八清」。
発音するときは3文字で「ハチセ」と読みます。

ちなみに、清吉の息子が幸三郎(こうざぶろう)、その息子が由蔵(よしぞう=現会長)、その息子が孝平(こうへい=現代表取締役社長)と続くわけです。