大道具さーん ちょっとー!

舞台美術製作 金井大道具㈱ごきげん営業阿部 ここに日々の業務を垣間見る。お気楽に「大道具さーん、ちょっとー!」

1/13 心配の種

2007年01月13日 | 歌舞伎 海外公演
歌舞伎パリ公演の道具調べをやりました。
「口上」と「勧進帳」

歌舞伎十八番「勧進帳」は松羽目物の代表作品です。
通常の歌舞伎大道具の“松羽目”は布のキャンバスやドロップに板と松、竹を描き割りますが、
今回は本物の檜の板に松を墨絵風に描いた物を使います。

木材も塗料もいつも使っている物とまったく違うので、梱包に気を使います。
よく乾燥させた材木を使いますが、
約二ヶ月のコンテナ輸送中に木が暴れて反ってしまわないとも限りません。
その為に松羽目の枠に補強も施します。

まったく初めて使う木なので気が気でないです。

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1/12 銀座でオペラ

2007年01月12日 | 観ました
午前、午後と工場で会議。
工場では「パリオペラ座公演」の道具調べの準備。オペラ座チームが全員揃いました。

夜は銀座でオペラ観劇。
METライブビューイング「清教徒」
1月7日にニューヨークのMETで上演されたオペラの映像が、五日後の今日、東京で観られるという画期的なプログラム。
番組の内容も画期的。
①上演前や幕間にラジオブースから現役ソプラノ歌手による解説がはいる。スポーツ中継みたいだ。(上演中は字幕スーパーのみ)

②幕間の舞台転換を見せながらテクニカルディレクターにインタビューしている。

③おなじく幕間の楽屋へ、たった今唄い終わってカーテンコールを受けてきたばかりの出演者に直撃インタビューがある。(これも現役の歌手がインタビューしているようでした)

と言う具合になかなか飽きさせない工夫がしてあってとてもよかった。
解説によると、
この曲のソプラノを歌いこなせる人はなかなかいないそうです。
マリア・カラスが得意にしていた曲だとか。
今回のソプラノはアンナ・ネトレプコさん。
映像でも迫力ありましたが、ナマで聞くとそりゃすごいんだろうなと、思った次第です。

入場料は4,000円
オペラの高額チケットを思うと安いかな?とも思ったが、
アンケートに「どれくらいの入場料がいいですか?」と言う質問があったので、
2,000円と書いておきました。



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1/11 昨夜のテレビ番組

2007年01月11日 | 大道具
パリ公演関係の段取りなどで一日を終える。

昨夜、NHKの「プロフェッショナル」と言う番組を観る。
子供用おもちゃ開発の企画者で“タマゴッチ”を開発した人のドキュメントである。
「プロフェッショナルとは?」の問いに、彼曰く、「1000人の素人が集まってもできないことを実現できるのがプロ。」
ふむふむ。そんなもんかいなと思いながら最後まで観る。

久しぶりにテレビを見たけど、日曜日の大河ドラマを見るのを忘れていた。
市川亀治郎さんが武田信玄をやっている「風林火山」です。
土曜日の再放送を録画しておこうっと。
コメント (1)
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1/8 成人の日コンサート

2007年01月08日 | 大道具
午前中、浅草公会堂へ出勤。
歌舞伎をやっている気配が無い。
「しまった、今日は成人の日の式典があるので夜の部だけなのだ。」
舞台を覗くと、ピアノコンサートをやっていました。
舞台袖で少し鑑賞。


銀座線に乗って今日の現場へ向かう。

サントリーホールで行われた「成人の日コンサート」

バイオリン独奏
お能「連獅子」
オペラ「蝶々婦人」

の三部構成です。
ホールに鳴り渡る所作台の響きよ。なかなかいいじゃない。
所作台は楽器でもあるのですね。

大盛況のうちに無事終わりました。

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1/7 サントリーホール

2007年01月07日 | 大道具
サントリーホールと言うちょっと畑違いのホールにやってきました。
「成人の日コンサート」と言うのが明日1月8日に開かれます。
その仕込みにやってまいりました。

能「連獅子」のために所作台を敷きました。
柱や松は飾りません。


一畳台に紅白の牡丹。
歌舞伎の場合は二畳台ですが、お能は一畳台です。
この一畳台が家になったり船になったり、
お能の舞台では大道具の代わりとなって登場します。
お能は舞台が限られているので、歌舞伎のように自由に道具を飾れません。
シンプルな道具をいろいろなものに見立てて使います。

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1/6 浅草歌舞伎1

2007年01月06日 | 浅草歌舞伎
「義経千本桜 すし屋」
義経千本桜には、権太編・知盛編・忠信編 と三つのお話があります。
権太編の主役は“いがみの権太”
この“すし屋”は権太編の最終章になります。
細かい話は長くなりますので、
ここでは大道具にまつわるお話を。

「来月は“すし屋”が掛かりますよ。」と大道具さんに知らせると決まって、
「上敷は引き取るのかい?」
と聞かれます。
これはなーんでか、というと、
二重屋体の前に敷いてある上敷を、芝居の途中で引き取るのが関東風。
引き取らないのが関西風。
てなわけで、
「来月の“すし屋”は関東風ですか?関西風ですか?」と聞いているのです。
「握りですか?押しですか?」って意味じゃあないですよ。

今回浅草で上演されているのは“松島屋型”ですね。関西風です。
昨年、勘三郎襲名の巡業で廻ったのは“音羽屋型”関東風です。
台本もちょこっと違うのですが、大筋は同じです。(あたりまえか)





下手の世話木戸のあたりの道具立てに違いがあります。

あなたは関西風?関東風?どちらがお好みですか?
お鮨のお話でした。

コメント (3)
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1/4,5 正月休み

2007年01月05日 | 休日
二日間お休みをいただきました。
嫁さんの家で新年会を開いたり、
入院中の友人を見舞ったりしています。

なかなかに忙しい正月を迎えており、まだ年賀状も半分くらい書き残しています(おそい!!)
今年はスローライフ(ゆっくりとおそいはちがいます?)を実践したいものでありますな。

明日からまたお仕事です。
みなさん共にがんばって行きましょう。

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1/3 箱根駅伝

2007年01月03日 | 大道具
いつもお世話になっている三越劇場さんにご挨拶に行きました。
新派公演の初日です。

挨拶を終えて外へ出ると箱根駅伝、激走中。。
日本橋三越の前がちょうどあと一キロ地点です。
わたしの母校も参加しているのでちょっとのぞいてみる。
トップが通過してから待てども待てどもなかなかやってこない我が母校。
やっとこさ来たーと思ったら、
直後についている白い車の拡声器が、
「通行規制解除!通行規制解除!」
と大きい声でアナウンスを飛ばしている。ということは・・・(ビリッ

来年も予選会からがんばってください。応援しますから。


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1/2 初日おめでとうございます

2007年01月02日 | 浅草歌舞伎
「新春浅草歌舞伎」初日です。
おめでとうございます。

万全の体制で臨んだ初日ではございますが、
思いもしないところで、思いもしないことが起こるのが初日でございます。
昨年は松の木が「おめでとうございます」と挨拶をしました。
今年は何も起こるまいぞと思って観ておりましたら、

「すし屋」
権太が勢いよく世話木戸をバーンと開けまして、家の中に入ります。
それを閉めるのですが・・・・
しまらない・・・
権太に替わって後見さんが閉めにきますが・・・
しまらない・・・
後見さんに替わって大道具さんが閉めに来ますが・・・

この間、客席ではクスクス笑いが徐々に広がりつつあったのですが、観ているこっちは笑えません。なんせこの世話木戸の開閉はこのお芝居に重要な役割を持っているの。開けたままでは出来ないの。
フクちゃん何とか閉めてね、おねがい

閉まりました。(よかった)


思うにこの世話木戸。
「開けましておめでとうございます。」
とご挨拶していたんですね。
とても礼儀正しい世話木戸君です。
浅草では毎年礼儀正しい大道具が登場しています。
ちなみにこの世話木戸君は、夜の部の「渡海屋」でも出演しています。
がんばっているので見かけたら声でもかけてあげてください。

コメント (1)
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1/1 あけましておめでとうございます

2007年01月01日 | 浅草歌舞伎
皆様、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます

年末は浅草歌舞伎の舞台稽古が無事終了しました。
あとは2日の初日を待つばかりです。

昨日の大晦日は家族と親戚と一緒にすごしました。
前日の納会の酔いが多分に残っておりまして、本当に気持ちのよい年の暮れでした
紅白歌合戦を最初から最後まで鑑賞。
大トリは 北島三郎“まつり”
サブちゃんが2006年を気持ちよく〆てくれました。白組優勝
「演舞場ではこれからカウントダウンのイベントがあるんだなあ。」なんて思っているうちに我が家ではなんとなく新年が明けておりました。

元旦の朝。お父さんは洗濯物を干し、台所で洗い物などをやっております。
これから初詣に出かけます。
コメント (2)
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