ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

パーマストンノース&ニュープリマス行:テマナワ博物館

2015-12-22 | 旅行
スクエア広場を後にやってきたのは



徒歩5分ほどの

テマナワ博物館


2階はラグビー博物館ですが

前回じーーーっくり見たので今回は1階を攻めることに


入り口からいきなり

キター


後姿も

キター
(※高さ4mぐらいあります)


パーマストンノース在住のマオリ・アーティスト、
レウェティ・アラペレの「ランギマトゥウ」(スカイ・ファーザー)

マオリアートがこんなにポップにモダンに身近になるなんて
(※なんたってこれ、段ボールですよぉ
伝統が博物館だけに閉じ込められず、現在を吸収しながら成長し
未来へと天駆けていくようで、


メチャ気に入りました

ちゃんとバスケシューズにキャップのマオ(リ)ちゃんファッションだし(笑)


テマナワ博物館は芸術・科学・歴史館なんだだそうで、要は
ここ一ヶ所で、マナワツが丸ごとわかっちゃう
ということのよう。



マラエ(マオリの集会場)に入っていくように

マナワツのマオリ・ワールドへ。


のっけからこの旗に驚きました

タネヌイアランギ旗というんだそうで、一緒に写っているのは


ランギタネ族のテピーティ・テアウェアウェ

(※昔のマオリのおエラいさんの名前ってむちゃくちゃ長い
旗にあるタネヌイアランギというのはランギタネ族の正式名称だそう。


テピーティはタラナキ戦で政府側について戦い、
その功績を認められ、正式な部族名入りの旗を贈られ
没後の1907年にスクエア広場に大理石の銅像が立ったんだそうです。
旗は1990年まで戦没者慰霊のアンザックデーには掲揚されていたそう。
(※今はレプリカを使用)


ちょうどその1ヶ月前のラグラン旅行マオリ王の公邸に寄り

英国軍と戦って敗れたマオリたちの苦渋の歴史に触れたばかりで
なんとも複雑な想いでした。


しかし、テピーティのすごいところは、政府シンパでありながらも
1883年に二代目マオリ王タフィアオによる初のマナワツ訪問を迎え
翌年に亡くなりました。激動の19世紀を生きた多くのマオリ首長同様、
類まれな秀でたリーダーだったんでしょうね。


なんだかこの博物館は見入りに見入り、あまり写真がありません

(※この時代からラグビー・・・笑)


この人はマオリとスコットランド人のハーフの彫刻家で



ワイカトまで修行にいって

多くの作品を残していました。
素朴な彫りがなんとも時代。


彼女はランギマホラという名前で



フラックスを編んだたくさんの作品を残しています。



えっ、白人

このランギタネ族を紹介しているコーナーで唯一あった白人の写真


初期入植者として紹介されていた、ジョン・ティフィン・スチュワート

パーマストンノース建設にかかわった測量士でこの地に深くかかわり、
テピーティと深い友好を築いた人でした。


19世紀後半の測量士は西洋人が入ったことのないマオリの土地に入る
いわば命がけの仕事。その地のマオリが友好的か否かだけでなく
誤解や意見の相違で簡単に還らぬ人となることもありました。


反面、マオリの土地を不法に測量・占拠するのに手を貸す
一攫千金を夢見る山師も多数いたようです。


ワンガヌイ博物館にはスチュワートの多数の素描があるそう。

去年行ったのですが撮影禁止だったので、何も残ってない
いつかまた行ったら、しっかり見とかなきゃ



入植者のコーナーもなかなか興味深かったです。

出所不明の入植前のイギリスの暮らしを描いた刺繍
なんとも可愛くて見入ってしまいました。


以前の生活を一片の布の中にしまってこの地で生き抜いた人がいた
と思うだけで、同じ移民としてつい想いを馳せてしまいます。
思い出はあっても、私たちに後戻りはないんですよ


これは輸出用高級フラックスの繊維

麻のように貴重な交易品でした。
それにしても絹のように美しい光沢


これなんだかわかります?



バターの包み紙をプリントするための型



こんな風にどんどん複雑で精緻になっていきました。



これはもうおわかりかと!

バターの型抜き
まんまの形です(笑)


固めたバターをこれで押す

コロンと出たのを紙で包む
いっちょ上がり


家紋やフォクストンなど地名入りのお皿

貴重な品だったんでしょうね。


養蜂の様子

蜂の巣にちゃんと屋根があって家になってるのが超カワイイ


この博物館、個人的には非常に見応えがありました。

装飾も凝っているし


子どもたちのためのクラフトコーナーがあって



ボランティアなのか職員なのか何人かが付きっ切りで

製作を手伝っていました。


子どもの作品カカポ

スゴいー
本当に感動
目と鼻と羽だけで四角い箱がカカポになってる


博物館なんて学校行事で1年に1回来るか来ないかのような場所なのに

しょっちゅうやって来て、作って、楽しんで、作品を持ち帰って
この地で育つ子どもたちの記憶の中に生きた思い出として残るなら
それはどれほど素晴らしいことか!


かつて子どもだった身としても
とっくに子育てを終えてしまった身としても
羨ましく感じる場所でした。

また、いつか


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