昨日のテクノの帰り、雨に会いました。
100円ショップの雨合羽、買おうと思いながらはや数か月が経過。
とりあえずは、自転車につけっぱなしの傘をさして帰りました。
雨合羽姿で自転車に乗る人が明らかに増えています。
信号待ちの時などに見回してみたら、傘と雨合羽、半々くらいの割合。
例によって、お巡りさんやパトカーに遭遇しないよう、できるだけ裏道通行を心がけます。
家の近くの踏切にさしかかりました。
ちょうど遮断機が下りたところで、その向こう側、反対車線の先頭にパトカーがいました。
思わず周りを見回すと、傘さし自転車の人は、わたしを含めて4人。
みんなでさせば怖くない。
遮断機が上がって、クルマも自転車も何事もなく発進。
と思いきや、パトカーから大音声が響きわたりました。
「そこの4人の自転車のみなさん、傘さし運転はダメです。合羽を着て運転してください」
まとめて注意されてしまいました。
台風シーズンです、そろそろ本気で100円ショップへ行かなくてはいけません。
自転車に傘さして乗れば注意される。情に棹させば流される。
情に棹さす、というのは、他人の感情に気を遣いすぎると、自分も見失ってしまう、という意。
本来の、流れに棹をさす、というのは、船に勢いをつけて流れに乗ろうとすること。
国語調査では、それを逆の意にとる人がけっこう多くいるようです。
流れに逆らうとか、逆行するとかの場合に使う人が、6割ほど。
また、それに加えて、意味がわからない、という人も年々増えているそうです。
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される」
草枕の冒頭も、今や昔、ということなのでしょうか。
わたしが、漱石の草枕を通しで読んだのは、カナダのピアニストだったグールドがきっかけ。
彼のレコードをよく聞いていた30代の頃、その愛読書が「草枕」だと知りました。
書いた漱石自身は、あまり良い作品とは思っていなかったようですが、わたしはお気に入り。
情に棹させば流される。それが英訳でどうなっているか、調べようと思いながら未だサボっています。