昨年の春、初めて人間に勝った人工知能囲碁ソフト「AlphaGo」。
そのソフトの改良版が格段に腕を上げたようです。
この年末年始のネット対局で60勝0敗・・・驚きの結果です。
たった1年足らずでの長足の進歩・・・ディープランニングという学習成果なのでしょうか。
それで思い出したのがシンギュラリティ(技術的特異点)。
AI(人工知能)の進歩により、ある時点で人間を超える知性が生まれるという仮説です。
米国のカーツワイルという発明家は、2020年代にはAIが人間知性を超えると予測。
AlphaGoの進歩を考えたら、当たらずとも遠からず・・・そんな気がしてきます。
もっとも、何度か挫折したAIの歴史からは、そう簡単にはいかないかも、の気持ちも半分。
すでに、数学的、論理的な世界では人間はコンピュータに太刀打ちできません。
処理速度も記憶容量も遥かに機械が勝っています。
が、例えば機械が美的感覚を備え、美しい、醜いの判断ができるかは大きな疑問。
勘とか直感についても同じ。
人の判断は必ずしも論理によるのではなく、経験から生まれた感覚に基づくことが多い。
その感覚の正体が論理的に実証されなければ、機械は人間を模倣し切ることはできない。
でも、量子コンピュータというのもあるし・・・。
量子の振る舞いは、何となく論理を超えていそうなところがあります。
というより人間の思いつく論理のほうに限界があるだけなのか・・・。