風にふかれていたノーベル文学賞がどうやら目的地に着地しそう。
やきもきしていたわけではなく、勝手に、辞退の結末を思い描いていたので、何やら拍子抜け。
沈黙していた真意はわかりませんが、受け取るならもったいぶらなけりゃいいのに・・・。
ボブ・ディラン・・・この手の音楽には殆ど縁がありません。
なんとなく反骨、反体制、反権威のミュージシャンというイメージを抱いていました。
ですが、名誉と実利にあえて逆らえる人はそうそういないのでしょう。
ノーベル賞の辞退者はこれまでに4人いるそうです。
うち、わたしが名前を覚えているのは、いずれも文学賞でパステルナークとサルトル。
「ドクトル・ジバゴ」のパステルナークは、ソ連当局の反対圧力で本人の意志に反して辞退することに。
「実存主義」のサルトルの場合は、本人の意志。
「どんな人間でも生きながら神格化されることには同意できない」というのがその理由。
ちなみに、レジオンドヌール勲章など、公的な賞はすべて辞退していたといいます。
ノーベル賞とはいえ神格化に結びつけることはないのに・・・。
わたしなんかはそう思いますが、哲学者のアタマの構造はよくわかりません。
実存は本質に先立つ・・・そんなこと当たり前でしょうが。