のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

居酒屋 12

2009-07-01 | 小説 忍路(おしょろ)
突然明るい声が私の後ろから里依子の名を呼んだ。  その声は里依子と私の間に割り込んできた。赤いセーターを着込んで、両の手にビールのビンを持って立っている。その若い女性は里依子の同僚だった。急にその場が盛り上がって、彼女と里依子は手を取ってはしゃぎ戯れあった。  その印象は私にはいいものだった。  里依子は彼女に私を紹介した。  「話はよく伺っています。」  赤いセーターの女性はそういって私を . . . 本文を読む
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