のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

小樽商科大学 15

2009-07-20 | 小説 忍路(おしょろ)
外にはまばゆいばかりの太陽があって、薄暗がりからやってきたやってきた私の体はその光線を受けて朗々と萌え上がるばかりに膨らみ、意識は急激に現実に向かって流れ始めた。  キャンパスから眼下に小樽港が青く霞んで広がっていた。その眺めは伊藤整が何度も表現している通りの感動的な美しさがあった。  その光景に視線を漂わせながら、港に広がる小樽の街を見たとき、一瞬だったがあの町のどこかに里依子がいるのだと . . . 本文を読む
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