ものをデッサンするということは、その存在を体験するということでした。
言葉でいうと大層な、七難しいことのように思えますが、
ようはそのものを単に写真のように写し取るということではなく、心の中で触り、全身で触れ合って体験するというものです。
つまり、そのものと遊ぶという、ただこれだけのことを長々と書いてきました。目的は遊ぶということです。
ですから、遊ぶ心さえ . . . 本文を読む
みなもに腰を落として眺める
清水が岩肌を這い
しがみついたえだつやごけの長い茎に
涼しい団子が並んでいる
穂先から団子が膨らんで
みなもに還っていく
ポトリ
心で聴いた音と共に
可愛い
一つの泡が生まれる
その丸い面に
世界が映っている
その中心に
小さな私
泡の上の私が
私を見ている
清楚な谷川の
一すくいで消える . . . 本文を読む
龍の天蓋と飾り結びに想う の続編です
偶然見つけた飾り結びについて、様々な気付きがありました。
それを総合すると、結果ヒトは宇宙から生まれている。そのイメージをつかむことのできる大円相に行き着きました。前回の結論はそういうことで、黄色い円がそれです。
人はどこからきてどこに行くのか
私たちの永遠の問いかけに対して答えてくれる一つの優れたモデルだと気付いたのです。
ではこのモデ . . . 本文を読む
南禅寺界隈の疎水 (きれいな一点透視図)
先週は空気遠近法の考え方を学びました。
空気の重なりが遠近の見え方を変えているということを理解していただいたと思います。
今回は目が作る遠近法をお伝えします。
というより、あまりに常識的で見たままのことですけれど、こんなことを考えたことはあるでしょうか。
「なぜ近いものは大きく、遠いものは小 . . . 本文を読む
シャンソン百物語:第百回コンサート
事前の打ち合わせもなにもなく、第百回目のコンサートは私の絵とコラボでという話を受けて、私は勝手に松浦さんのうたをイメージしながら描いた絵を当日持ち込みました。
布をかけた3枚の絵をピアノの上に立て、歌とトークの流れで一枚ずつ作品が参加していくという筋書きで臨みました。
ところが予想以上に作品が場所をとり、並べ . . . 本文を読む
龍の上の無限 天蓋の上の飾り結び
この飾り結びを見ていると、様々な思いが起こってくる。
輪と和がテーマだ。
最初の輪は、龍のように曲がりくねっている二本のひも
それは見事な対称性と左右を意識させる調和がある
ひもをくぐり、ひもを乗り越え、五つの円相を描いている
その真実は己をくぐり己を乗り越えていく人生であり
それは一匹の龍に他ならない
. . . 本文を読む
哲学の小路 そして白いコップ
2枚の写真を眺めていただいて、感じて頂きたいことがあります。
そこに、絶対的に共通するあることが隠されています。分かるでしょうか。
たとえば、手前のコップの縁と奥の縁の風景は、水路の手前の枯葉や流れのせせらぎが見える風景から一番奥の山なみの風景の見え方と同じだということです。
それは今までの筆触法で、理解していただいたと思います。コップを眺めるとき、その . . . 本文を読む
今年4月24日の記事ですが↓
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松浦由美子のシャンソン百物語 Vol.99
100回続けたら本物が現れるという、日本の怪談スタイルを意識して初めたソロコンサートということですが、今回でナント99回目を迎えるといいます。
100回目は一体何が現れるのでしょうと、本 . . . 本文を読む
(のしてんてん龍 習作F10号)
「邂逅」展の初回打ち合わせで、壁面を見た瞬間に描くべき絵が見えたと言ったら、格好つけているようで抵抗があるのですが、今回はそう書かないと治まりません。
と言いますのも、建仁寺の龍に会いたいと思った6月からその流れをたどることが出来るからです。
建仁寺の天井画、小泉淳画伯の作品は見事でした。その様子は 建仁寺双龍の旅 で書いた通りですが、私の心 . . . 本文を読む
鉛筆と紙と力の関係=心(筆圧)
筆圧を意識するとデッサンは質的に変わります。その意識が心のデッサンとあなたを結びつけるのです
筆触法(5/31) 筆触法(第二週)(6/9) 筆触法(第三週)(6/16) 筆触法(第四週)(6/23) 筆触法(第五週)(6/30)
の続きです。初めての方は、最初からお試しくだ . . . 本文を読む