食農ステイション

食と農に関するお話しを徒然なるままにいたしましょう。

新春の出来事,蔵出しセール

2012年04月16日 | 食と農

ブログの更新がまたまた滞ってしまいました。(m_m)
幾つかの原稿の締切が迫っていて,重要なイベントについて所感を述べるゆとりがありません。

そこで,新春蔵出しセールと銘打って,前回の更新以降のイベントを一挙に振り返りたいと思います。

3月○日 地産地消仕事人と学ぶ全国フォーラム
 昨年は大震災のため中止になったフォーラムです。全国から大勢の方が参加されました。地産地消に関しての私の持論は次のとおりです。地産地消という用語は大手マスメディアに消費尽くされた感があります。そして,最近出てきた用語が6次産業化です。しかし,地産地消が6次産業化というお役所の事業に置き換わろうとも,その実態は不滅だと思っています。ペティ=クラークの法則が示すよう,経済発展につれて産業は2次産業,3次産業が進展し,確立しています。「餅は餅屋」の言葉のように,1次産業の人達が血道を上げても,稼げるお金はたかが知れているのではないでしょうか。農林水産省は「6次産業化」という共同幻想から早く覚めたが良いというのが私の意見です。



3月○日 対馬市・離島における地産地消の調査
 今回はN先生と学生合わせて5名による2泊3日の道中となりました。全員が対馬上陸は初めてでした。対馬は結構大きな島だと言うこと。そして,農地面積割合が約1%と非常に少ない,山の島でした。でも,そこには約3万8千人の暮らしがありました。特に印象深かったのは,対馬農協が直売所に出荷するには不便な上島の組合員を対象にして巡回集荷を行っていること。そして,直売所の売上げが農協販売事業の4分の1を超えていることです。また,地元スーパーSが直売所コーナーを設置したことにより,客の来店数が増え,店全体の売上げも増加したとのことでした。近いうちに補足調査に行く予定です。

 

3月○日 甥Dくんの結婚式に出席
 横浜の帆船の形をしたホテルで結婚式と披露宴がありました。付き合い初めて10年目のゴールとのこと。義理の兄弟や甥や姪と久しぶりに会いました。その日は同じホテルに宿泊し,夜遅くまで飲んで,話しをしました。親戚はいいね。



3月○日 卒業式・修了式
 専攻長として学位記を渡すのが最後の仕事でした。その後に卒業・修了を祝う会が盛大に行われました。私は翌日からの農経学会の大会に参加するために,1次会でさっさと帰りました。その後に発生したハプニングはいずれまたお話しすることにして,Oくん飲み過ぎるなよ!

 

3月○日 日本農業経済学会・大会
 Q大で行われた今年の大会シンポのテーマは「リスク」でした。ここ数年間のシンポでは一番眠らずに聞きました。また,半商品科研の最終年度だったこともあり,研究メンバーで特別セッションを行いました。予想以上の会員が集まり,討議も盛り上がりました。皆様お疲れ様でした。また,個別報告も我が研究室からは3名が報告しました。成果はどうでしたか? 

 それにしても,Q大の伊都キャンパスは都心から遠くて,広大でした。学生は遊びに行くにしても,バイトするにしても「学生街」ができあがるまで不便だろうなと感じました。

 

4月○日 娘の入学式
 大学生の入学式に両親が行くなんてどうなってんだ,と言ってた自分が親バカ丸出しで入学式に出かけました。キリスト教の大学で,聖書の朗読や聖歌隊の斉唱などがあり戸惑いましたが,威儀正しく,厳かに執り行われました。そのあと,キャンパス見学に夫婦で行きました。真田堀の横にあるキャンパスは狭く,建物は高くそびえていました。キャンパスの人口密度は高いだろうな。

これから4年間,生涯の友達に巡り会って,楽しく学んで欲しいと思います。



4月○日 福島復興プロジェクト始まる
 本学では文科省の特別研究費による「福島復興プロジェクト」が4月から始まりました。メンバーは農学部のすべての学科にまたがり,その数は50数名になります。今回は1泊2日の日程でバスを借り上げて,現地実証をお願いする町と国や県の研究機関を訪問しました。夜はN市T町の農家の方々9名,1年前から現地に入っておられるN大3名,私たち研究者と学生46名,合計60名近くの盛大な交流会を行いました。

 放射能汚染の現実はとても厳しいのですが,農家の皆さんは意外と明るく,前向きでした。直売所では農産物の放射線量の検査を行い,基準以下であることを確認して販売していました。代表の人が「風評被害ではなくて,報道被害だ!」と話していたのが印象的でした。このプロジェクトの最終ゴールは福島農業の復興です。自分自身がどのように寄り添って,復興に寄与できるかを考えた有意義な2日間でした。

今年度もよろしく。


 

P.S  「ブログを書くヒマがあれば,原稿書けよ!」と,もう1人の自分が言っています。(^_^;