小春日和

2008-11-29 20:57:28 | 故郷
午前9時の横浜町田ICから海老名SA間の東名高速は、80㌔走行ぐらいの交通量であった。やや車台数が多い状態。

土曜日とあって紅葉狩りの人出の所為だろう。快晴で気温も高く申し分の無い行楽日和・・・テレビの気象情報も一役かっての混雑だろう。

時間もあるので海老名SAで休憩、買物をした。

厚木から車の流れは平常通りであった。伊勢原の手前、大山を正面に見ながら「今日は、追い越し車線を絶対走りません」の宣言。のんびり走行を誓った。・・・が、矢張り退屈で退屈であくびが出てくる。
設定などの洒落たことはこの際不可能。オートが精一杯の細工なし。悪戯写真を1枚。
  

松田ICが近づいた。この辺りから見る富士山の姿は実に美しい。
カメラ片手に走ったが今日は生憎雲に隠れて、東名からの写真は撮れなかった。紅葉の丹沢山塊と白雪の富士は遂に見ることなく終わった。

246号を走る。山北を過ぎてからの渓谷は矢張り趣があり落ち着く。
小山町に入り、乗光寺にて11時より義弟の三周忌法要。

午後2時過ぎ山中湖へ向かった。明神峠、三国峠、籠坂峠は久しぶりであった。以前たったの一度走ったことがある道だが、30年前の明神峠は、「怖い」と思わず戦慄を覚えるような険しくて、狭くて、凸凹で、急勾配の道であった。二度と来まいとその時は思った道である。
今は違う。立派な道路になった。私は「年を取ったものだ」と苦笑せざるを得なかった。

大体山中湖の方へ遊びに行ったのは、緑の季節に限られていた。
紅葉の晩秋とか初冬に行った記憶は無い。

トンネルだけの有料道路はつまらない。一般道で籠坂峠を下った。
須走を通過する頃は薄暗くなってしまった。
あーあ疲れた、短時間の強行軍であった。御殿場IC近くの喫茶店でホッと一息。外は暗くなっていた。

ボンヤリと行き交う車を見つめながら、今日は不思議な出来事があったことをじっと思い出した。

三周忌の義弟は昭和15年生まれ。私より11歳の若さで仏になってしまった。九州男子のいい男であった。

息を引き取った何日か前、座敷の柱時計が電池を切らして時計は止まってしまった。
看病、心労でそれどころではなかった妹は、電池を入れ替える事すら忘れた状態であったと言う。
通夜、告別式、四十九日、彼岸、盂蘭盆、一周忌、そして三周忌。
妹は悲しみに明け暮れて過ごしてきた。
今日も住職の読経や焼香の折に涙を滲ませていた。

その妹が皆の居る前で大きな声を上げた。「時計が動いている」と。
全員が時計を見上げた。確かに振り子が左右に動いている。
「私は、電池の事など今の今まで完全に忘れていた。あの日以来時計はずっと止まっていたはずだ」と言った。
それが何故、今日法要の日に突然振り子は動き出したのだろう

全員が首を傾げた。不思議だ不思議だの言葉しか出てこない.。

丸々2年間動かなかった振り子気をつけて見ていると長針はびくとも動かないでいた。
何らかの理由、原因があって動き出したのであるかもしれない。
電気や機械に暗い私には分からない。が原因はあるはずだ。.
私が不思議なのは、何故家族、兄弟、甥、姪が焼香を捧げた日に動いたのか・・・と言う事だ。
妹には、明日以降の状況は尋ねて見る心算だ。

ところで、紅葉狩りを楽しまれた皆さん。皆さんご覧の美の世界も素敵だった事と思います。

  

  

  
コメント
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