「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

『 しょうた と なっとう 』

2009-01-24 15:15:19 | 書籍・絵本


              
                        しょうた と なっとう

                        星川ひろ子・星川治雄 写真/文
                                                     ポプラ社

     三歳のころ、あることがきっかけで 納豆が嫌いになった5歳のしょうた。
         夏のはじめのある日、おじいちゃんに誘われて畑に行き、青豆の
         種まきを手伝う。いつしか、それは しょうた の好きな枝豆となり
         秋の終わりには茶色くなっていた。
         そのさやの中に入っている大豆をむろにひろげる。
         それが何になるのか・・・

      大豆→ 枝豆→ 納豆
         昔からの知恵を孫の しょうたに 伝えるおじいちゃん。
         その温かいまなざし と しょうた の いきいきとした表情
         なんとも素敵な写真集だった。
         う~ん、納豆が食べたくなったね!

        納豆のホームページ

     昨夜、PM8:00
        お向かいで 一人暮らしのおばあさんの家にパトカーと救急車が止まる。
        慌てておばあさんのお宅に行ってみると
        お風呂場で体が動かなくなり倒れていたのを 少し開いていた窓から
        助けての声が聞こえて お隣のお嬢さんが 発見して通報したという。
        テーブルにあった”電話番号簿” を たよりに警察の方が親族に連絡を、
        救急の方は 搬送先の病院探しに ”てんてこまい”な状況。
        やっと、かかりつけの病院が「今は満床なので入院は難しいが診察は
        します。帰宅、あるいは他病院への転送を承知されるのなら来てください。」
        とのこと。救急隊員と相談のうえ おばあさんのきぼうもあって私が付き添い
        救急車に同乗する。

        落ち着け、私。。。
        警察の方の立会いのもと、とりあえず おばあさんの家にあったもの
        タオル・衣服・電話番号簿・お薬手帳・財布・スリッパを紙袋に詰め込んで
        救急車に乗り込んだ。
        おばあさんもだんだんと冷静になって落ち着いてきた。
        幸い、バイタルもしっかりしているという。
        おばあさんの手を握りながら 励ましている間に病院へ到着。
        診察、レントゲン撮影 などを受ける。
        「現状を考慮すると帰宅させるのは気の毒なので院長と病棟に交渉して
        みます。」 と診察をしてくれたDrが言ってくださる。
        それから、救急の診察室で待つこと2時間  看護師さんもこない。その間
        「トイレに行きたい」 と言うが 歩けないので病院からおむつをもらい
        「嫌だろうけど仕方ないね。」 と説得して それで排泄を済ませてもらう。
        ( 母の介護経験が役にたつ。オムツ介護クリア )
        静まり返った病院は 心細かった。

         

        やっと、ベットの確保出来た とDr がきてくれる。 ほっ・・・
        病棟へ移動する。
        6人部屋で ベットは2つ空いていた。
       ( なんだあ~ 満床ではないじゃん。でも、明日入院予定患者でもいるのか?)
        この時間になっても 何回電話しても 親族と連絡がとれない。
        「一晩、泊まれますか?」とDrに聞かれて 「はい 泊まります。」と答える。

       それから病棟の看護師さんがきて 点滴などをすると
       おばあさんはスヤスヤと眠り始めた。
       「お帰りになって構いませんよ~」 と看護師さんが 言ってくださる。 

       もう AM12:30をまわっている。
       駅までの道のりを看護師さんに聞く。
       すでに 終電には間に合わない。  でも、タクシーを拾う気にはならなかった。
       K駅からなら 徒歩30分もあれば帰宅できるはずなので歩く事にした。
       季節はずれに暖かい夜だった。歩く・・・
       夜の街は ほろ酔い加減で歩いている人たちでまだ賑わっていた。

    正直、少し気持ちが弱っていた。
       他者の痛み(孤独・老い)を肌で実感し、平然としてはいられないものを
       感じた。 そういう自分の弱さというものが不甲斐無く思えた。
       ちっとも強くない、自分が情けない
       大人になっても いつもオドオドしてドキドキして 
       誰かが弱っていると 自分も弱ってしまう・・・
       なんと、たよりないことか
       そんな自分に ぽろりと涙がこぼれた。

       家に帰りつくと 娘が起きて待っていてくれた。
       温かいコーヒーを入れてくれた。
       ハートのカフェ・ラテ
                                            
       今日は一瞬だけど ちらほらと 雪が舞った。
       空を見上げる。
       親族の方とは連絡が取れたのだろうか。
       これから、見舞ってあげなくては・・・

                                         
      

   
       
       
        
       


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9 コメント

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Unknown (noa)
2009-01-27 18:01:56
Kaorimさん

さすが、介護のお仕事に就かれている方の
アドバイス!!

息子から、ね。
救急車が来て付き添っていった行為は
分かる。でも、その後だよ・・・
人の家庭に介入することは、やめなさい。
と一言、注意された。

義娘といっても
かなり複雑な関係のようで・・・

ただ、これからの一人暮らしは 火の元など心配だし
地域包括支援センターなどのパンフレッドを
差し上げておきました。
また、病院の医師にも一人暮らしはもう無理です。
と言われたそうです。

追伸
「立ってするか、座ってするか」のトイレ記事の
名無しのごんべい・・・私です。
返信する
Unknown (kaorim)
2009-01-26 15:14:49
大変でしたね。

>すでに一人暮らしが困難な状態になりつつ
あるし、私が接している限りでは最近、年齢による
呆け、あるいは認知症が感じられるので
事情はどうあれ、支援が必要であることをお伝え
しました。

ご本人も親族も、これがなかなか認められない、
認めたくないんですね。
その気持ちはよくわかりますが、
今回の件&noaさんからそう言われたことで、
もう先のことを真剣に考えないといけない段階に来ていると
実感してもらえたのではないでしょうか。

noaさん1人で抱え込むのではなく、
地域の民生委員さんや区役所、地域包括支援センターetc.に繋いで、
以後はご近所さんとして、今まで通り見守っていかれるのが
いいのではないでしょうか。
返信する
Unknown (noa)
2009-01-26 09:11:18
コメントをくださった皆様へ
ありがとう
私は優しい人間?
そうでもないのよ~
自分の家族関係に失敗した人間だし 
でも、コメントの言葉は嬉しかった。

たまたま、去年 区の講座で「認知症老人の支援」と
「介護予防サポーター」講座を受講して
少しだけ高齢者の問題を学んでいたから
今回はそれが活用できたかなという出来事だった。

おばあさんは「胃腸障害」ということで
回復に向かっているようすです。

昨日は 親族の義娘さんにお会いしました。
おばあさんが言っていたような非情な方ではなく
彼女が一人暮らしになった過程には
それなりのご事情があったようです。
が、すでに一人暮らしが困難な状態になりつつ
あるし、私が接している限りでは最近、年齢による
呆け、あるいは認知症が感じられるので
事情はどうあれ、支援が必要であることをお伝え
しました。出すぎた行為、あるいはおせっかいで
あることを承知のうえでね。

それから、知り合いのいる高齢者支援センターにも
ご一緒しました。 
そこで 医療と介護・福祉制度の不備を暗澹たる
気持ちで聞きました。
でも、悩んでも その制度が変わるわけでないし
自分の母の時もそうでしたが
まず目先の問題をクリアすることが優先。
おばあさんにも義娘さんが非情な方ではないこと
最終的にはその方に支えていただくことなどを
理解してもらわなくてならない・・・。
私がこれ以上、ズカズカと他人の家庭に
入り込むことは許されない行為だしね。

結局、どんなに自力で!とあがいたところで・・・
老いや病気などのまえには
人は人との繋がり、支えで生きているのだと
考えさせられる1日でした。

みんなのコメントをひとつひとつ
繰り返し読みました。
ナンテ、素敵な方を私は繋がっているんだろう。
ちょっと、感動・・・ありがとう
返信する
お疲れさまでした^^ (ミセス・かんちがい)
2009-01-25 17:31:41
立派でしたね。
(「立派」なんて言葉は、noaさんは否定なさるだろ
 うけど…誰でもできることではありませんよ。)
「おばあさんのきぼうもあって」noaさんが付き添っ
たということは、おばあさんは、noaさんを「娘」の
ように頼ったということですね。
人と人は、そんなふうに、頼り、頼られする…それが
本来の姿だと思います。
人間はみんな、優しくて、弱いものだから。
でも、緊急時でないと、互いに遠慮があったり、打算
が働いたり…というのが現実だと思います。

おばあさんにとって、身近なところにnoaさんがいて
くれて、本当に良かった…どんなに心強く、有難く
思ったことでしょう…。
世の中、まだまだ捨てたもんじゃないなあ…。
そう思わせてくれたnoaさんに、一票!(笑)
私の「一票(謎)」は、ハートのカフェラテの、ミルク
の泡1つくらい程度に、非力ではありますが(笑)。
返信する
たいへんだったね (かよりん)
2009-01-25 06:55:48
おつかれさま
とっさのことで驚かれさぞかしと
でもおばあさん、どんなにか心強かったことでしょう
よしよし、えらかったよnoaさん
帰り道のあなたがいとしい
ハートのカフェラテなんてあったかいのでしょう

なぜか私もお隣の方を救急車で運んだことがあるの
2回(違う方)
こわかったわ

おばあさん良くなられますように
そしてnoaさん、ゆっくり休んでね
返信する
お疲れさまでした (たまちゃん)
2009-01-24 21:43:37
突然の事で驚かれたでしょうね。
でもnoaさんがいてくれてその方はどんなに心つよかったでしょう。
noaさん、それだけできれば充分ですよ。私なら、とっくに自分がパニック発作がおきてしまってるでしょうね。私は、全く人の役にはたたないのです
naoさん、ほんと、優しさと勇気があります。
少しゆっくりしてくださいね。
ご近所の方もよくなりますように
返信する
Unknown (なお)
2009-01-24 21:35:17
noaさんがいてくださって
どんなに心強かったでしょうね。
noaさんはちっとも弱くなんかないです。
それだけのことが出来るのは
優しくて強い人だからだと思います。

お向かいさんはお元気になられたでしょうか?
noaさんもお疲れ様でした。
ゆっくりして下さいね。
返信する
お疲れ様でした☆ (美緒)
2009-01-24 21:10:29
突然の役割、やらねばいけないときがあるものです。
本当にお疲れ様でした。

ご近所のかたの早い回復をお祈りいたします。
返信する
お疲れ様でした。 (沙穂流)
2009-01-24 20:38:11
noaさん 驚かれたでしょう。
そして どれほど不安だったでしょう。
体調の弱い人に寄り添う時はどんだけ強い心が
必要なのでしょうね。
都会の希薄な人間関係がnoaさんの勇気と優しさで
どれだけお隣のおばあさんに響いたでしょう・・・。

雪はきっと神さまからのプレゼントかしら。
「お疲れ様!」って・・・。
返信する