ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

13.責任と目標

2006-12-18 | 継続的改善52
責任とは達成すべき目標であり、権限は目標達成のための条件である。
この定義は非常に明快である。
責任を自覚するためには自分が達成すべき目標が明確でなければならない。
目標のあるところには目標達成の障害となる問題があるから、目標意識と問題意識は同じである。問題意識のない人は目標意識もない。

組織で自分の目標があることは、自分の役割や使命感を自覚していることである。
「人間は自分の欲するところのものになる」という言葉があったが、欲するところという目標を持つべきである。しかし、高すぎる目標をかかげるあまり目標の達成をごまかすことのないようにすべきである。自分自身を偽ることは、自分の品位を失うことである。
最近の企業ぐるみのうそは自分自身を偽ることが原因である。
逆に目標がいつも未達成で敗北感を感じないためには、自分に合う目標を設定すべきである。
「自分の欲することを為し得ぬ者は、おのれの為し得ることを欲せよ」とはダ・ヴィンチの言葉である。

目標の設定について上位者の指導と支援が必要である。
上位者は部下の能力をいつも把握しており、能力に応じた目標を与えるべきである。
責任の重要性を自覚するには、責任権限の委譲が正しく行われなければならない。
たとえば「誰も手が空かないので穴埋めに頼む」という仕事と「君の能力を見込んでこれを頼みたい」というのでは、責任の重さが違う。責任の受け取り方が違うのである。
誰でも普段見せないが、大きな可能性、潜在的な力を持っている。
いざという時、力が出せるのは俗に言うところの「火事場の馬鹿力」である。

ほんの少しの思いやりと動機付けで、人の能力を引き出すことができる。
このためには、人の気持ちを感じそれに答える能力が要求される。
応答(Response)できる能力(Ability)がRESPONSIBILITY(責任)である。

方針管理や目標管理というものは人を動機付け、人と人の気持ちをつなぐ為にある。
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