品質管理は多くの企業の体質改善に役立つが、全社でバラバラに取組むだけでは効率的とはいえない。そこで、品質管理の本来の目的である品質保証を中心にしたシステムの整備が必要である。日本における品質保証は品質問題を解析して予防のために工夫されたシステムである。一方、部門間の連携と品質情報の伝達のため、品質機能展開などの日本独自の手法が開発された。
当時、1970年ごろ、松下や京都の無断変速機メーカーのシンポ工業で始まった品質保証という機能を展開する考えが、個別受注生産の三菱重工神戸造船所に導入され、設計と製造を結び付ける帳票として、品質表やQA表が作成された。これに従来からあったQC工程表が加わり、品質保証に必要な情報伝達の帳票が完成された。
この考えが日本の自動車産業にも普及し、この手法に目をつけたアメリカ自動車ビック3とミシガン大学工学部の共催でこの手法の講習会が開催された。日本からは、この手法生みの親の東京工業大学教授水野滋博士が招聘された。まさに、日米自動車貿易摩擦の中にあって、日本の開発した手法の理解を深めようとするアメリカの懐の深さもすごいと思う。
さて、少し横道にそれるが、品質機能展開は顧客の要求する品質をそれを達成する技術に展開する手法であるが、海外にこの手法を説明するため、我々は品質機能展開を英訳して
“QUARITY FUNCTIONAL DEVELOPMENT”という言葉を使った。アメリカからは、展開という言葉を軍隊用語で分隊を表す“DEPROYMENT”がよいと提案され現在はこの言葉が使われている。この手法の開発者の一人として、”DEVEROPMENT”を使いたいと今でもこだわっている。
さて、品質保証は品質問題の発生を予防する統計的品質管理に代表される解析の考えと品質機能展開のような展開の手法の両方が必要である。ついで、解析の考えを取り入れた現状把握の診断という考えと、管理の両方が必要である。片一方ではうまくいくはずはない。
ISOでは守るべき要求事項が規格にかかれており、それをただ実行すればよい。必要性を理解して実行するのと、受身でやらされていることの差をどのようにうめるか課題である。日本と海外の文化や労働形態の差であろう。この点を考えると、従来、「作業者から生産技術者へ」の方針のもとに創意工夫を繰り返した日本のワーカーが、受身一方の労務者になりさがったのは、なんともやりきれない気がする。
当時、1970年ごろ、松下や京都の無断変速機メーカーのシンポ工業で始まった品質保証という機能を展開する考えが、個別受注生産の三菱重工神戸造船所に導入され、設計と製造を結び付ける帳票として、品質表やQA表が作成された。これに従来からあったQC工程表が加わり、品質保証に必要な情報伝達の帳票が完成された。
この考えが日本の自動車産業にも普及し、この手法に目をつけたアメリカ自動車ビック3とミシガン大学工学部の共催でこの手法の講習会が開催された。日本からは、この手法生みの親の東京工業大学教授水野滋博士が招聘された。まさに、日米自動車貿易摩擦の中にあって、日本の開発した手法の理解を深めようとするアメリカの懐の深さもすごいと思う。
さて、少し横道にそれるが、品質機能展開は顧客の要求する品質をそれを達成する技術に展開する手法であるが、海外にこの手法を説明するため、我々は品質機能展開を英訳して
“QUARITY FUNCTIONAL DEVELOPMENT”という言葉を使った。アメリカからは、展開という言葉を軍隊用語で分隊を表す“DEPROYMENT”がよいと提案され現在はこの言葉が使われている。この手法の開発者の一人として、”DEVEROPMENT”を使いたいと今でもこだわっている。
さて、品質保証は品質問題の発生を予防する統計的品質管理に代表される解析の考えと品質機能展開のような展開の手法の両方が必要である。ついで、解析の考えを取り入れた現状把握の診断という考えと、管理の両方が必要である。片一方ではうまくいくはずはない。
ISOでは守るべき要求事項が規格にかかれており、それをただ実行すればよい。必要性を理解して実行するのと、受身でやらされていることの差をどのようにうめるか課題である。日本と海外の文化や労働形態の差であろう。この点を考えると、従来、「作業者から生産技術者へ」の方針のもとに創意工夫を繰り返した日本のワーカーが、受身一方の労務者になりさがったのは、なんともやりきれない気がする。