ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

さていきなり茶器ランキングも最後…第5位はやはり英国で

2010年07月31日 | 茶器
普通、ランキングって
下位から発表していって
1位を最後に発表するものだったよね…


今更ながらに気づいたニルヴァーナ・カフェであったが

だいたいカップにランキングしたことがない

だから一番のお気に入りから紹介しちゃったという
単純な思考回路であった


そういえば
結局なんだか
ロイヤルコペンハーゲンも
ウェッジウッドもでないまま
ランキングが終わろうとしている
自分の偏向度合いとひねくれ度合いに唖然
(案外わかってなかったのか?)
好みって…ブランドとはほんとに関係がない
だが、真のブランドは良い仕事をする

というわけで

もう5位ともなると
かなり「あれも良い、これも良い」
の段階になってくる
ミントンのハドンホールはうちのパン皿で採用されているし
ヘレンドのウイーンの薔薇もいいなと思う

いろいろウェブの写真を見ながらカップとそこの喫茶店を思い出す
そして…カップのお値段にちょっと驚きながら
(一万円越えがかなり…)
お店で良い茶器揃えるのって大変!
というあらぬ方向の感慨が


そんな中
どこで出して頂いたかちっとも覚えていないが
これは素敵だった、というのがラストを飾るにふさわしいこちらだ


第5位 ロイヤルクラウンダービー ロンバディ(廃盤品)

1750年、イギリスのダービー州で最初に磁器が作られる。
その高い品質により、王室に認められ、
1775年、国王ジョージ三世に「クラウン」の使用を
1890年にビクトリア女王に「ロイヤル」の称号を賜る。
ダービー社は、英国でも稀な二つの称号を持つ
「ロイヤル・クラウン・ダービー社」となる

品がある
しかもロンバディは飾りすぎていない
カップは薄手で波打つシェイプが良い

やはり金彩のライン
紅茶の水色が鮮やかに見える白磁は落ち着いたクリームホワイト
スカイブルーのドットがこの白にとてもよく合う
水色というところが、このカップに普遍性を与えている
きっと毎日見ても飽きないだろう
このブルーは聖母マリアのベールを彷彿とさせる色で
私の夢の中に出てくるお気に入りのカフェのカーテンの色である
(結局最後まで、白・金・ブルーの路線は変わらなかった…)

なーぜー廃盤にー?
理由がちょっとわからない
アントワネットより全然良いじゃないか
主軸を張れるラインだと思うが…私だけか?

私は骨董趣味はない
アンティークにはさらに興味ない
でもこれは…良いな~
お値段も(笑)



             *



結論

1位 大倉 ブルーローズ
2位 ロマノーソフ コバルトネット
3位 ジノリ イタリアンフルーツ
4位 ナルミ 星の王子様 王子とキツネ (王子の狐じゃないよ)
5位 ロイヤルクラウンダービー ロンバディ

…趣味がノーブルすぎて困っちゃう(←いえ、誰も困りません)
みんな皇室・王室御用達なんですものぉ
4位に至ってはもうデザイン自体が王子様
気品がだだもれですことよ
おーほほほほ
執事がいないから自分で紅茶を淹れましょ~
CAN・DOの100円均一ポットで!
(結構使えます)

orz

カップも100均だった

掃き溜めの鶴って言いたかったのにぃぃぃ
これでは土瓶のツルではないかっ!

紅茶とコーヒーが両方美味しいカフェはあるのか? 《喫茶ジゼル》

2010年07月30日 | カフェ
さて
コーヒーが飲めるようになろうとも
紅茶マニアは紅茶マニアであった

コーヒーが美味しい店は近所に割とあるのに対し
紅茶が美味しい店がない(コストパフォーマンス込みで)
しかもスイーツも個性があり美味しく
店の雰囲気も入りやすく
ダーリンの都合上タバコが吸えて
BGMがジャズかクラシック
家から近く
落ち着ける店は

そんなカフェがあるんだろうか?


ということで
二人で祈ることにした(笑)
神戸の底力に賭けよう
「そんな喫茶店ができないかな~」
と言い合ってしばらく経ち

家で飲む紅茶とコーヒーが一番グレードが高くなってしまった
なにしろムジカと萩原が購入のベースである
アールグレイはルピシアの《アールグレイ・グランドクラシック》

敵なしの布陣
だった


ある日ポストにチラシが入っていた
近くに新しい喫茶店が出来たようだ
萩原珈琲を美味しく味わえるこだわりの店とある
歩いていけない距離ではないし
ご来店のかたには粗品が
そして当店自慢のチャイがおすすめとある
これはリクエストしていた“紅茶の美味しい店”なのでは?
そしてうまくいけば美味しい萩原珈琲も同時にいけちゃう?

…というわけで
当然ながら仕事の休みを待って
いそいそ出かけた
場所は灘駅からも王子公園駅からもごく近い

喫茶ジゼル
看板には“Giselle”とある

中に入ってみた

店内は落ち着いていて
ゴブランのソファと椅子がきれいだ
ジャズがかかっている
クエスト2項目クリア!
いらっしゃいませーとママさんの声
「タバコいいですか?」
「はい、どちらでもどうぞ~」
うわ、タバコも席を選ばず吸って良しと?
重要な条件がクリアされた!

奥には長いカウンター席があり
渋いマスターがコーヒーを淹れている

注文は…
とメニューを開く
紅茶も珈琲もほどよくラインナップが揃っている
多すぎない少なすぎない…手練れの仕事だぞ
と二人で感心しつつ

彼:カフェオレ パンプキンケーキ
私:アッサム(ミルクで) レアチーズケーキ

ということで
しばしの間
期待は高まる

さあ、やってまいりました!
初めての店のワクワクの瞬間

美味しいアッサムは赤紫蘇の香りがする
この香りが出ればアッサムは間違いなく美味い
ポットから濃厚な水色のアッサムが
ナルミのカワイイ小花柄のカップに注がれる
香りをかぐ
茶葉と赤紫蘇のパンチの効いた香り
良い茶葉だ
まずストレートいただきまーす
このレベルのアッサムは久々
萩原の茶葉だろうか?
ミルクを入れる
ゴールデンブラウンに
あー美味しいー
これで近所の喫茶店で美味しい紅茶が飲めるー

さてチーズケーキだ
これがなんと私の好きな鎌倉山のチーズケーキにそっくり
クリームチーズのかたまりを上品に甘くして切っただけのような
ものすごく濃厚でシンプルなおいしさ
一度もしたことはないが5切れは絶対するっといける
(あとで聞いたら、萩原が鎌倉山のレシピで作ったとのこと!)

ここまでですでにここのお店のグレードに二人で驚く

さて彼のカフェオレ&パンプキンケーキである
実は彼はカフェオレ・マニアだ
萩原のコーヒー豆のブレンド選択は
カフェオレにしてどれだけ美味しいか?
だったりする
だからロブスタが好きなのだが…

ここのカフェオレは…萩原の美味しいカフェオレだぁ!
と我々だけにしかわからない表現(すみません)
つまり香りとこくと苦みがミルクを超えてやってくるカフェオレだった
ううむ、絶品だね

最後にパンプキンケーキである
シンプルなしっかりしたスポンジケーキだが
皮ごとの刻んだカボチャの緑と黄色がきれいだ
美味しいー!
しっとりとして甘みと風味がちょうど良い
手作りなのにもっさりしないかんじのバランス
しかも大きめカットで食べ応え十分

これは…
いづれ全メニュー踏破だ


というわけで
奇跡的なカフェを発見した

後日シナモンチャイを飲みに行った
さすがジゼル自慢のという逸品
こんなパンチの効いたシナモンチャイはなかなかない
コーヒーのモカを頂き
ここらで最も萩原の豆を美味しく頂ける店のひとつだろうと感動した
カフェ歴百戦錬磨のマスターとママさんの話などもカウンターで伺いながら
手作り夏みかんマーマレードのモーニングを頂く
その季節のジャムを手作りで添えてくれる
紅茶もポットで450円
コーヒーもブレンド450円
でこのレベルはなかなかない


求めよ、さらば与えられん!
といった出来事であった

また行こ~♪
通いそう…








神戸 萩原珈琲

2010年07月28日 | 珈琲
西に来るまで
知らなかったことの多さに驚く

同じ日本なのに
この情報化社会にもかかわらず
東と西の違いを知らずにいられる

思えばいまやそれは
贅沢で楽しい
実際に生身で足を踏み入れなければわからないことが
楽しい


…そんなこんなで
早稲田の茜屋に通っていながらにして

萩原珈琲を知らなかった

というのは
いかにも関東人らしい情報の偏りで
…まあ、珈琲が苦手だからしょうがない
私の喫茶に打ち込むエネルギーは
ほぼ紅茶(及び中国茶)に集中していたので
茜屋でたぶん私はコーヒーを頼んだことがない!

マニアの偏狂の証(笑)



三宮から灘のあたりは彼と私の散歩エリアだが
我が家からそう遠くはないところに
コーヒー屋のビルがあった
「ここの珈琲おいしいのかなー?」
と言い合いながら
来る日も来る日もスルー
一年近くスルー

そしてDANKEのバターブレンドコーヒーに出会い
そういえば…ということになった
あのよく散歩の途中で見かけるコーヒー屋のビルは
いったいなんだろう?
看板には萩原珈琲とあるが
(経緯を書いていて恥ずかしいものがあるね)

と調べてびっくりした
世界でも画期的な炭焼きコーヒーを考案
日本における炭焼きコーヒーの原点…

…ごめんなさーい!
知らなかったあたしたちがバカでした
そして神戸茜屋珈琲店の船越氏の話で
orz

どれだけ茜屋通ったんだよ
更に追い打ち吉祥寺武蔵野珈琲店
口コミ情報サイトでヒット
「炭火焙煎で有名な神戸・萩原珈琲店の豆を使用。
ネル・ドリップで煎れられる珈琲は濃厚で美味。」

orz

…私の吉祥寺南口の巣があぁ~

というわけで
知らないってすごーい!を連発して調査を終了した


当たり前だが即萩原に珈琲買いに行く
そこでまたしても変化球が好きな彼は
ジャワ・ロブスタとベトナム・ロブスタを購入
…ふつうハウス・ブレンドで味見だろぉ?
だって一番苦いのはロブスタって書いてあるし
酸っぱい珈琲がこよなく苦手な彼はそう言った

というわけで
アラビカを買わずに帰ってきて
とりあえず30g/2杯立てで淹れる
ピッキングの豆が10粒前後?
異常な事態だ
挽いてるそばからあまりにもうるわしいアロマが…

こんな美味いロブスタが飲めるとは~
深い苦みと香り
アラビカじゃなっくってもこんなに良い香りなんだ
そしてお楽しみのミルクたっぷりカフェオレ
砂糖入れなくても甘みが!

炭焼きコーヒーの実力を体感
そして
萩原珈琲の炭焼きは胃に優しい!
DANKEの豆同様
おかわりができるかも?


後に、ある喫茶店のママさんから萩原珈琲2代目
萩原恒雄さんの回顧録を貸して頂いた
大正13年に食料品店として創業し
昭和3年にコーヒー業界に参入され
戦後炭焼きコーヒーを始めいまにいたるまでの間の
様々な苦境が印象的だった
戦前にあったという神戸水害、太平洋戦争、市場の火災で店舗の全焼
そして阪神大震災…

この回顧録の終わりの方に
「ピンチをチャンスに」という一文がある
全てをなくすほどのそれらの災害や戦火を機に
萩原珈琲は独自性と業務の簡潔さへの脱皮を繰り返して今に至っている
その苦労を再生と創造の糧にして
たぶん並大抵の苦労ではなかったと思うが
萩原氏は「そのお陰で」と語る

支えたい
届けたい
という心のこもった美味しい珈琲という商材を
作り続けた萩原珈琲の思いに
そしてその珈琲のおおくのファンに

この回顧録を読んで
なんだかうるっときた


さて我々は後日ちゃんと
マンデリンやらホンジュラスやら
苦いアラビカを味見しまくり
私はさすがにカフェインの急性中毒を起こし
心臓がばくばくに(笑)
一日一杯にします

元町 ダンケ ~バターブレンドコーヒーは絶品だった~

2010年07月22日 | 珈琲
ひょんなことから
神戸が本拠地となり1年

ここは
カフェの街だ

なにしろ紅茶の年間消費量が
日本一の街である

こちらに来て初めてわかったことも多い

UCCは神戸の会社だとは知らなかったし
モロゾフ・ユーハイム・ゴンチャロフ・アンテノール・本高砂屋…
みな神戸本店の超有名店ではないか!

もともと関東圏の出身であるため
西には疎い
歴史的発見と
東西のいろいろな文化の違いに
毎日わくわくの日々である


           *


ある日元町の鯉川筋をダーリンと二人でぶらぶら
そんなとき彼の美味いものGPSが何かをキャッチ

そこにあったのは珈琲専門カフェ

DANKE

とある

…そういえば
神戸のカフェ・スイーツ本にあったな…
たしか「バターブレンドコーヒー」
神戸の老舗といってたなぁ

しかし珈琲はなにしろ
「飲めない・苦手」ときている
彼もどちらかといえば紅茶党
だが、彼はどうしても「ここは美味しいと直感が告げている」
といってきかない

…せっかくだから入るか
私が残したら替わりに飲んでね
などと言いつつドアを開ける

う…
この香り
美味い珈琲屋のオーラが…

カウンターでは渋いマスターが黙々と
流れるようなリズムと鮮やかな手つきで

いや実際あれは流麗とでもいうしかない
あのドリップをカウンターで観覧するだけでも
あそこに行く価値があるんじゃないか?
茶の湯の「お手前」を見るような

ひとつのエンターテイメント

一杯立てのペーパードリップ
である
しかしあの粉の量は20g以上
これは…

大倉のホワイトマスターピース
から立ちのぼる香り
バター…確かにバターだが
このえもいわれぬマイルドな感じはなんだろう
しかもいっさいバターの油が表面に浮かない
不思議だ…

そして、ひとくち

あ~
これはほんものだ
いろものじゃない
なんでバターをブレンドしようなんて思いついたんだろう?
この味わいも香りも完全に珈琲と融合している
まろやかで優雅なコクと香り…絶品だ

豆はビター
酸味はほとんどない
私も彼も酸味のある珈琲は飲めないし嫌いなので
このベースの豆のブレンド自体がとても好みだ
(うわ~これは…!)
というような顔で彼がこちらを見る
同じようなことを感じているんだろう

そして
すぐわかるこの感じ

胃に来な~い!

実際おかわりできるかも
と思ったほど
胃に軽かった
たぶんバターのおかげだろう
バターは胃腸の熱を取る働きがある
これはインドのアーユルヴェーダで薬として使われるくらいだ
(その場合はギーといってバターの油脂分だけを取りだしたものを使う)


創業1977年 これは御影本店
元町店は2006年オープン
こちらはお兄さんがマスター
実はまだ御影の本店に行っていない
楽しみは取っておこうってことかしら~


ちなみにこちらどのスイーツも美味しい
特にコーヒーゼリーはこれまた絶品


そしてそれ以来
我が家の神戸における珈琲探訪が始まる

コーヒーが苦手な私がコーヒーを淹れる

2010年07月21日 | 珈琲
え~
念のために言っておくが(←偉そう)
私はコーヒーのドリップについては
一応駆け出しのプロ程度の技術はある

20代のころ、コーヒーとカレーが美味しいあるカフェ・レストランで
ネルドリップの修業をしたことがあるからである

当然上手く淹れられたか否かの味や香りの評価
豆が新しいかとか
わからなければカウンター業務は任せてもらえない
基本の基本はすべてそこで学んだ

そこのマスターもママさんも吉祥寺の老舗のカフェを経営していたが
そこはスタッフに任せて
山手線の内側で新たにカフェ・レストランをオープンした
その二人と知り合いだったのでバイトに来ないかとお誘いがあり
憧れの“カフェの女給”になることが出来た
今から20年ぐらい前の話だ

問題は
私がコーヒーがからっきし苦手であるという
コーヒーの美味い店に勤めるには大変不利な条件…
言っちゃナンだが「アホ」である

しかし、人間その気になればなんでもできるもんで
一生使わないと思っていたネルのドリッパーを持たされて
最初は「味もない…香りもない」とマスターから笑われた私が
1ヶ月の見習い期間を過ぎた頃には
マスターから「客に出せる」許可を頂き
毎回スプーン1杯の味見で
美味いかまずいかの判断が出来るようになってしまった

豆はコクテル堂の豆である
上手く淹れたら不味くなるわけがない
ハウスブレンドはキリマンジャロとマンデリンベースの
濃厚なフレンチ
それを毎日朝一で10~20杯立ての大きなネルのドリッパーで1000~2000ml一気に淹れる
失敗したら1リットルのコーヒーがパー
しかもマスターとママさんの味と揃えなければならない
コーヒーの苦手な私は同じ淹れ方でも
なぜかすこしマイルドに仕上がってしまう
意識的に蒸らしを長め
湯の落とし方をじっくり

注意が要る
パンチの効いた苦めのストロングが売りなので
ここははずせない、が
気を抜くとマイルドになる
不味くはない
しかし、店の味ではない
ここを調整するのに結構気を遣った

しかし、オールド・ビーンズは
ストロングなわりにはあまり胃には負担が無く
たまにはカップの半分くらいは飲んでも良いかな
という気になったので
コクテル堂の豆はそのころの私には
その程度でも“最も飲める豆”ではあった
そして私は仕事上の行きがかりで
「美味しいコーヒーと不味いコーヒー」
の区別がつくようになってしまったのである
コーヒー飲めないのに…


そうしてずいぶん後に
運命は私を日本におけるコーヒー発祥の地神戸へと
連れて行くのである…

(またしても…つづく~?!)



珈琲の悲喜コモゴモ

2010年07月17日 | 珈琲
生まれたときから手動のコーヒーミルと
5人点てのネルドリッパーがあった

父も母もいわゆる“喫茶店世代”であり
珈琲のある生活は彼らには当たり前ではあった

父はいつも休みの日には昼前にコーヒーを淹れ
タバコのにおいとコーヒーの香りがまざった独特の
「休日の昼前の匂い」としか言いようの無い匂いが
朝寝坊して布団の中でうだうだしている子供の私の鼻先をかすめ
それは、あー、そろそろ起きようかなー
というモジベーショナルな香りでもあった

というわけで
幼いニルヴァーナ・カフェは紅茶よりずっと先に
珈琲党の洗礼を受けたのである
たぶん4~5歳の頃からコーヒーの味見をさせられていた

んでもって
私はそのコーヒータイムの香りと雰囲気とをこよなく愛した…
にもかかわらず
困ったことに

コーヒーがまったく体に合わない

という決定的事実に何年かして気づかされた
小学校低学年のころだったと思われる

コーヒーは
おいしくなーい!

これが感覚から自覚的認識になり言葉に変換され出力されるまで
実に3~4年の時間を費やしたのだった
このタイムラグは、ひとえに
「コーヒータイムの香りと雰囲気とをこよなく愛した」
ことに由来する


コーヒーが体にあまり合わない人というのはいて
私もその一人なんだが
そういう方々がだいたい紅茶党になっているのは
カフェ的な時間を愛しているからなんだろう

コーヒーは膵臓に反応を起こす
膵液とは糖質・脂肪・たんぱく質を分解する大変重要な液体酵素
であるのだが
通常のおなかモードであれば
胃から十二指腸に食物が移行するときに
膵臓から膵管を通って
膵液が消化物の存在する十二指腸内に分泌される
という段取りになっているのだが

コーヒーを飲むと反射的に膵液の分泌が起きる

つまり十二指腸に食物があろうがなかろうが
無駄に消化酵素が分泌され
小腸に放出されるのである
膵臓が残業状態におちいる
ようは働かせすぎて疲労してしまうのである

そしてご存知のように
コーヒーのカフェインは胃粘膜を刺激して
胃酸の分泌を亢進して胃粘膜を刺激する
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の人にはコーヒーや紅茶は控えるよう
医者に必ず言われるゆえんである


胃と膵臓がもともとあまり丈夫じゃない私には
コーヒーの薬理作用はかなり強烈なのだ
胃がムカムカするのと
一切食欲を感じなくなる
焙煎の香りだけでも食欲中枢がきれいさっぱり抑制される


しかしコーヒーの肝臓・直腸がん抑制や
抗酸化物質が多く含まれていることなどから
体質に合った人が適量飲めば
そして食事の後のタイミングで飲むことで
消化を促進し抗酸化してくれるありがたい飲料にもなる


そして消化器が繊細な私でも
ダメージの少ない美味しく飲めるコーヒーがあることが判明する


それは神戸にあった…

(つづく~!)

そういえば…茶葉ランキング そしてバカ妄想

2010年07月16日 | 独断と偏見で語る美味い紅茶ランキング
以前、何を思い立ったが
マイランキングを作った

《gooランキング 独断と偏見で語る美味い茶葉ランキング》
http://my.ranking.goo.ne.jp/myranking/rapeflower/ranking/2228/

きっと誰も共感しないだろう独走っぷりに
作者も苦笑を禁じえない

どうせ誰も見ないだろうし(笑)
ちょっとここで紹介しておく

マカイバリやロンネフェルト
神戸物産の恐るべき激安セイロンまで
なんつーかホントに“なに考えてるんだ?”的な暴走を
(紅茶マニア界の立川談志的なとでも言おうか←説明になっていない)


            *


…まあここまで記事を書いてきて
お気づきかと思うが
ニルヴァーナ・カフェは圧倒的に

紅茶党

である
参議院選挙で「自由紅茶党」で立候補したかったが
残念ながら国政が崩壊するので敢えて見送った(笑)

なぜなら
地方公務員の半分はカフェのスタッフになるからである
公立カフェを役所や地域センターや公民館や
老人ホームや公立公園に造りまくる

三井農林の国有化を始め
茶葉生産国とのフェアトレードの実施や
陶磁器業界や国内茶産業へのテコ入れ
つまり国内生産には課税を引き下げ優遇し産業の空洞化に歯止めをかけ
しまいには美味しくて膵臓に負担のかからない
ヘルシーなスイーツの開発プロジェクトを国家予算に組み込む

労働基準法で3時のお茶を法制化し
1時間のカフェでの休憩を義務付ける
当然、各産業は仕事場にカフェ・ラウンジや規定の面積のカフェ・コーナーの設置も義務づけられている

などなど
カフェ国家として無為を生きる
暇で優雅な国民性が次第に定着していき
かつてエコノミック・アニマルなどと言われ
蟻や蜜蜂のように働き続けた日本国民は
世界の喫茶マニアが移住するほどの
閑雅な生活を謳歌するよーになるのだ!

素晴らしいね

今までがんばってきた
美味しい喫茶店のオーナーさんらが
教育スタッフとして中央官庁から派遣される
喫茶省の高級官僚として働いて頂く
ディンブラの磯淵さんや
堂島ムジカの堀江さんなどは
大臣や事務次官クラスだな…

妄想は尽きない


しかしここで思わぬ政敵が!

民主珈琲党である

バックの巨大企業からの支援は強烈である
UCC、キーコーヒー、AGFなど
珈琲企業連合の巨大なこと
半端ないね

圧倒的な党の支持率はあるだろうし
紅茶党のマイナーさは否めない

仕方ない
連合政権でいこう

 

いきなり茶器ランキング …思わぬ第4位

2010年07月14日 | 茶器
「さようなら」と王子様は言った。

「さようなら」とキツネは言った。

「じゃ秘密を教えてあげる。なに、なんでもないことだよ。
心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ」

「肝心なことは目に見えない」と 
王子様は忘れないように繰り返しました。



                   サン・テクジュペリ『星の王子様』





4位 ナルミ 星の王子様 王子とキツネ


-L'essentiel est invisible pour les yeux.

『本質は目には見えないのだ』

なんだか知らないが在る

2010年07月13日 | 雑感・詩
禅と茶

とは
切っても切り離せない関係にある
茶礼という習慣はいつはじまったのかは寡聞にして知らないが

一方茶は仙人の飲み物という

禅にしろ仙人にしろ
何ゆえ茶が日常を超越して
静寂や至福に在るのかはわからぬが

ただ
そうなることはわかる
なんの理由もなく突然にやってくる至福の感覚

それが私の場合カフェでよく起こる
(今はあまり場所を選ばない)

ドトールでも
はたまたモスバーガーでも
それは起こる


生きてることの意味から
一息つく

以前「無為カフェ」と言ったが
実際は「無意味カフェ」なのである

生を休む
意味をなくす
刹那の死
そこに静寂と至福が在る

そんな時お茶は
御供えもののように
甘味と共に目の前のテーブルに並んでる

人間到る処に青山有り…

私の墓は喫茶にある
…なんだか知らないが



生きてるふりは
ちょっと疲れるんだよ



ムジカのネパール・ティ 《カトマンズ・フレグランス》

2010年07月07日 | 紅茶・その他
以前

仕事のクライアントさんから
「主人がネパールのトレッキングツアーでヒマラヤ登ったの」
というわけで、お土産にネパールの紅茶をもらった

もう60台前半のお歳なのに
中高年の登山家は…元気だ(我々世代よりずっと)

山に行くと確かに元気になる
山の気、というものがあるのだ
これはからだの疲れとは別のリフレッシュをもたらしてくれる


…とまあ、そんな話などもして
お土産のネパール紅茶を100gほど頂いた
趣味は話しておくものである

トレッキング先はヒマラヤの…確かカンチェンジュンガ
世界第三位の高峰(標高8,586m)。
このカンチェンジュンガを頂点として
インドのダージリン地方とネパールのイラム地方とを結ぶ三角形の下部一帯で
世界で最も良質といわれる紅茶が生みだされている…

なんて知ったのは最近のこと
お土産の紅茶は両刃の剣である
美味いか不味いかは
お土産をくれた方には申し訳ないが
「賭け」
である!

というわけで
早速試飲した
…お、おいしい!
これはダージリンよりも繊細かも
香りも味も申し分なし
美味しい台湾高山系の軽発酵茶にもにた香り
水色は薄いオレンジ
うー
やるなネパール・ティ
これは…宝くじの当たりだ


というわけで
山男の茶は絶品であった


時は移り
おとといのこと

久々に神戸ムジカにお茶を飲みに行く
家飲み用のお茶が底を尽きかけた
セイロンしかない(しかも200g400円の←不味くはない。香りがいまいち)

一緒に行ったお茶好きのつれあいが
販売コーナーで
「これ何?」
と聞いた
指差したそれが

カトマンズ・フレグランス

である


おおお~
こんなところで再会とは!
二度と会えないと思っていた山男ティではないか
さすがムジカ
でも結構このお茶のファンは多いのね

マニアの割りに情報収集力に欠けるって…どうよ自分

というわけでその日はネパール・ティとアッサムをお買い上げ
でした
久々のネパール紅茶を二人で堪能
うちのつれあいは「美味いものGPS」搭載仕様なのだった


うん
お茶はがつがつしちゃダメよね
「倹徳」なの
奥深いの
出会いなのよそれはいわば


と自らの不勉強を正当化してみるニルヴァーナ・カフェであった