ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

残暑厳しき折り、判断力低下の結果…ハロッズ No.30 ASSAM がなぜここに?

2011年09月14日 | 紅茶・アッサム

先日、暑い中、所用で三ノ宮にくりだす
買い物を終え、あんまり暑いので、喫茶店へ

まあ、お決まりの神戸MUSICAなんですが
最近ご無沙汰でした
久々にキーマンを頂き堪能する
1杯目のストレートはもちろんだが
2杯目からのミルクティーが絶品
相棒はマサラチャイと名物クレームブリュレを注文
いつものオーダーではありますが…

いや…神戸ムジカってほんと評価分かれるよね
紅茶好きのブログとかでよく見る
堂島よりポットが小さいとか
ケーキがド素人とか
冷たいミルクが出た…って
温めたミルクのミルクティーは「くっそ不味い」じゃないですか
おめえの好みだろ
単に(すいません…たまに満身の力を込めて毒づかないと死んでしまうんです)

あそこは完全に“男店”だからね
あの粗雑さは男の紅茶飲みのサンクチュアリだと思うのだが
女店(マヒシャ系列とかマリアージュフレールとか)好きなかたには
正直「入らない方がお互いのため」だと思うもん
私はどっちも好きだけどね(←節操がないところが魅力)

ですが確かにケーキにはあまり期待しない方がいい(笑)
チーズケーキとクレームブリュレはほんとおすすめだけど
不味い訳じゃないですよ
普通においしいだけ

で、あろうことか相棒は会計時にラプサンスーチョン(80g/750円)をお買いあげ



まあ、多少中毒気味なんで仕方ないですが
茶葉が…茶葉が…ふ…増えた


そういえば、ムジカの奥のカオスな陳列棚に
キリンの例の《パンジェンシー》が置いてありましたよ
会計の時店長に感想を聞いた
「どうでした?」
「いやあ~茶葉がもったいないですよね~」
「やっぱりですか」
「売るんなら、茶葉だけ売って欲しいです(笑)」

貴重なネタを頂き、悦にいるnirvana・cafeであった



問題はそのカオスな陳列棚に
でっかいテイラーズ オブ ハロゲイトの木箱がつんであって
相棒に説明しているうちに
大丸の紅茶売り場見に行こう!という恐ろしい企画が
あそこはルピシアの隣にハロッズという魔界なんだけど…

暑いので危機意識に問題があったことはいうまでもない

いきがかりでハロッズのNo.30のサンプルの蓋を取り
香りを嗅いでしまったのが運の尽き

ううう…この濃厚な刺激的な紫蘇臭
香りの中の甘さ
そしてフルリーフ
しかもシングルガーデン



ほんとに125g/1365円てか

というわけで…気づいたときには
茶葉が…茶葉が…増えてる

残暑は恐ろしいね

なぜかいま目の前に箱があります←いや、買ったんだからあるって
とりあえず…飲みます

香りは重い木調、と紫蘇が混ざっている
箱の裏に英語でdeepなmahoganyがどうのこうのmalty flavour
マホガニー調(の水色?)で麦芽風味
確かに爽やかではない、まったりフルボディーな風味である
独特のクセだ

味もまろやかであまり渋くない
甘みというより味がしっかり
味は香りに比べて案外クセが無くあっさりしてるかもね
舌に残った味がかすかにカラメル(べっこう飴)の風味

当然ミルクを入れて2杯目

不思議だ
なぜミルクを入れると爽やかに?
なんだろね、この透明感は
まったりするのかと思いきや
あっさりしましたよ
結構濃いめにいれたんだけどなあ
お湯300mlでティースプーン山盛り2杯
ポットで浸出4分

再度挑戦
カップに直接茶葉3g、150ml熱湯

ああっ
変わりません
爽やかな軽めのミルクティーに
やはり後味に残るカラメル風味

不思議なアッサムだねえ

ストロングなドスッと来るアッサムならではのミルクティーを期待すると
物足りないかも知れないが
私はこれはこれで美味しいと思う
アッサムのファーストフラッシュ的な?
ストレートでいくかな
しかし、缶の蓋を開けたときの茶葉はとても幸せな香りだ


この紅茶に合うBGM:まったりとそして軽く
《Bill Evans and Jim Hall - Angel Face》








決してイッタラでもアラビアでもないが、条件をクリアした北欧風お値打ちティーポット by○イ○○!

2011年09月07日 | 茶器

久々に茶器を語ろうかね、諸君?←初っぱなからとばしてます

いや~
かわいいね
画像のポット(逆光だが…)
このいかにも「さあ茶葉よ、好きにジャンピングするんだ!」
と言わんばかりの丸さ
容量はカップ3杯強といったところか

一見粉引き風の本体に
ちょっと見に漆塗りの木の蓋?と思わせるようなつやつやレッドのふた
いま流行りのスカンジナビア風なヴィヴィッド&シンプルなデザイン
もしくはモダン・フレンチ小物風
(なんかジャック・タチの『ぼくの伯父さん』の食卓に出てきそうなデザイン)

10年…以上も前か
茶こし網付きの急須が出回るようになってから
ティーポットもそのたぐいが増えてしまって
注ぎ口の本体とのつなぎ目に昔ながらの陶製のアミが作られていないポットが多い

ティーストレーナーがあるからいいじゃないか…というわけにもいかない
ここにアミが無いと、BOPの茶葉などは茶こしにうずたかく盛り上がり
ポットの中から半分以上茶葉が流出してしまうこともある
迷惑なフルヘッヘンドである
フルリーフだと注ぎ口の途中に詰まったりする

茶こし付きのポットは問題外だな
茶葉は広がらないし、ジャンピングはしないし
フレーバーティーは金網に香りがしつこく残るし
だいたい、植物は金気に弱いんだ
五行の相剋で言えば『金剋木』なのだ
(詳しくはこちらへ『陰陽五行説』)

そんなこんなで、私はティーポットを探すときは必ず蓋を開けて
この部分に陶製のアミがついているかどうか必ず見る
ここの条件をクリア出来なければ永遠にそのポットとは縁はない
最近、ほんとーに少なくなったね
デザインにこだわるとか出来ないね
困った風潮である

だがこれは



おお…
ちゃんと仕込んである
これは素晴らしい!
いったいどこのメーカーの製品だ?

と、とある9月の神戸のダイソーの片隅で
nirvana・cafeはポットの蓋を片っ端から開けて中を覗いていたってわけ
犬も歩けば棒に当たる、とはこのこと
ポットを買いに行ったわけではないが
食器のあるところに行くと自然に茶器を見てしまうクセが…
だが、形といい、アミといい、まさかダイソーにこんな出物があるとはね
さすがにこのポットは100円ではなく、315円だったが


使用感と容量を知るべく実際に紅茶を淹れてみた
満タンで大体525ml
300mlの水位(ティーカップ2杯分)の目安をつけるべく
メジャーで300ml計ってポットに投入する
アミの一番下の穴の下端が300ml強
わかりやすい

注いでみる
勢いよく注げばこの値段にしては、注ぎ口からしずくがあまり下にまわらない
(注:勢いが弱いとその限りではない…勢いよく注げ)
アミがかなり上についているので2杯淹れの湯量で1杯目なら
茶こしが無くてもBOPの茶殻がカップに入らないという出来の良さ
2杯目すらラスト近くまで茶こしの必要なし!
そこまでは予想していなかった
縦長気味なのが勝因か

蓋にはストッパはついていない
そこから欠けるということもないけど
空気穴もないがすりあわせがゆるいのでお茶が出なくなることもない
ふたの隙間から中身が漏れることもない
優秀だなぁ(←あくまで100均レベルで)

洗うときにはどうか?

…ほう
粉引き風が功を奏して摩擦係数が低いからか
茶葉が内側に張り付かず、すんなり流れ出てくるね
ふたに茶葉が乗ってないね
2回ゆすげばOK
フレーバーティーの香りも残っていない
乾くのも早い
これは粉引き風の恩恵…かも


ちなみにこれは


これは…ノリタケの…
ではなく
CAN・DOの100円ティーポット

最近、普通のカフェやレストランでこれを平気で使っている
白無地で業務用に見えるからでしょうな(笑)
これは密閉性がたまに高くてなあ
お茶が出てこないことがあるね
宜興の紫砂茶壺のようアルね
でもそれは空気穴ふさいでそうなるのよね
これは空気穴ないのよね

こらぁ!
出てきやがれ!
と傾けると
ゴフッっと蓋の隙間から茶が流れ出してくるのだった
お湯の量を多く入れてはいけなかったのだった

しかしこれも



この部分が及第点なのだ
だから我が家にあるのだ
これはしずくがザブザブまわるよ~
工夫茶みたいに卓上びしょびしょ
茶盤が欲しくなるぜ
これは100円だけのことはある
だが昔ならこれが100円はちょっと考えられないよね

我が家は“ほぼ漢方”みたいな色も匂いも強い生薬やハーブを
自家製でブレンドして飲む習慣があり、香りがポットに残ったりするので
急須を分けなければという需要があることはあった
このたび新たなスタッフ加入で、このキャンドゥ・ポットは薬草茶専属になった


コスパ、ここに極まれり
という一件であった←またか

ブランドが嫌いなわけではない
だがブランドだから上質、という等式は成り立たない
そして100均が好きなわけでもない…(←本当です)
だが100均にもマシなものはたまに置いてある

偏見と先入観は目利きの毒
とだけ言っておこう


…などと言いながら本日はラ・バニーユをダイソー・ポットで頂く
秋の爽やかな風と残暑の日差しにバニラの香りがよい
1杯目はストレート
2杯目はミルクで




BGMは気候とバニラとポットのデザイン上こうなる
(なぜクレモンティーヌ?とか言わないように)










試験が終わり、夏も終わり、一夏越した2011年マハガストット・ヌワラエリアを味見する

2011年09月02日 | 紅茶・セイロン

今年の8月は素晴らしい月だった

2度の熱中症
月末には合格率50%の難関資格試験
旦那はギックリ腰になるわ
仕事で大ポカこいて商品買い取りな始末←月初めからすでに財政逼迫状態
(店長から同情されたし)
治した奥歯は知覚過敏で室温のキュウリのサラダすら冷たくてしみる←激痛
おまけに反対側のC2の奥歯を中旬に削り、仮詰めとなり
右でも左でも噛めず、予約は3週間先ときた
同時期に新しく買ってきた抗菌綿棒で耳かきしたら
その夜中エビカニ・アレルギーが耳の穴と耳管(喉の開口部にまで!)に出現
よく見たら《キトサン抗菌綿棒》だった
1週間ほどかゆみと腫れが治まらず、聴覚まで低下する始末

うん、素晴らしい
赤飯を炊け←ヤケ食い

熱中症は2003年からの付き合いだが一夏に2回は初めてだ
頭痛と吐き気、だるさ、筋肉の痙攣
試験勉強の最後の追い込みをさせない有難い取り計らい
その都度、スイカやらメロンやら冬瓜やらニガウリでとりあえず終息させる
カロリーオフのくせに1本100Kcalもあるアク○リアスを1日1本
経費がかさみそして

肥えた


さて、紅茶はカフェインのせいで利尿作用が高く、しかも熱性のある飲料なので
こんな時にはあまり飲まない方がよい
8月の頭から熱中症になった私はカフェイン断ちを敢行した
2日目から離脱症状の頭痛が…
これがかなり痛い
カフェイン中毒の私はこの痛みが5日くらい続く
どのみち痛いのである



そんなこんなで気がつけば
8月の記事の更新が…無かったね(ははは)
7月8月毎日勉強漬け
または闘病の日々
微妙な陶酔感すらあるね

だが今はもう秋 
誰もいない海
知らん顔して夏が暑すぎても
私は忘れないお茶にに約束したから
痛くても…不味くても
捨てはしないと~♪
(いちいち引用がアナクロなんだよね)

そう、9月です
試験終了の虚脱感を抱えつつ
台風なんか来てとりあえず涼しいし

お茶飲むか…
だがしかし


ええ、そうです
この夏の暑さと湿度でどう考えても風味落ちてるよなって思うし
長かったですからね

そこで、繊細なヤツを試しに飲んでみた

そう、例のヌワラエリア
マハガストット BOP 2011年新茶(ルピシア)

である

いやあ…レビューする気力がなくてしなかったが(←いや、書くべきだろ、それは)
今年のマハガストット
大変出来がよいのだ

パンチと鋭さのあるラバーズリープが好みだったが
なんか宗旨替えしそうなくらいですよ

まず香りが素晴らしい
凍頂烏龍茶とジャスミンのブレンドがほのかに香る
それがあの青草のような若い香りとベストマッチ
繊細で爽やかな香気…なのである

そのうえ、味ときたらこの渋みの少なさ軽さがたまらない
ヌワラエリアを蓋椀式で飲んでも良いくらいの舌触り
高原を渡る風とでも申しましょうか

昔、香水に凝っていた時期がありまして(ええと…20年ぐらい前)
基本はティーローズ(パフューマーズワークショップ)だったんですが
エスティーローダーのプレジャーズが発売され一時期はまりました

このヌワラエリアは冷めるとプレジャーズを彷彿とさせる香りがする…
…いやアフィリなんか仕掛けてないって


てなわけで
早速夏越の払え…じゃない夏越したマハガストットを味見した

美味いのは変わらぬが
はあああ…
ジャスミン香が飛んでる
トップノートは揮発しちまった

いや…まごうことなきヌワラエリアなんですけどね
美味しい普通のヌワラエリアに♪

ルピシアのアルミ袋をぐるぐる巻きにして空気を抜き
紅茶缶にいれて保管してもこんなです
長く、湿気た長い夏
繊細な旬の紅茶は早く飲め
肝に銘じてあと残り10g弱
濃いめに淹れて飲みきります
渋みの少ないのは相変わらずだから
蓋椀式で香りを温存しながら頂く

お?
それでも冷めてきた頃にそこはかとなくプレジャーズの香りがする

こんな時にはヒグラシが鳴いていて欲しい夕暮れであった…


ああ
歯が痛いよー