ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

続・R様ご依頼の件・その2 《リントンズ・デカフェ》 軟水地方のデカフェティーを飲んでみる

2013年05月24日 | 紅茶・デカフェ
前回のいい加減な(←いつもの)予告で申し上げた
「次回のレビューはRingtonsのデカフェの予定。あくまでも予定ですがね(笑)」
という予定は未定な責任逃れ発言を乗り越えて
今回はなんとリントンズで連投、というまさかの展開!
克己という言葉が爽やかに脳裏をかすめる初夏の候…
紅茶好きの皆様いかがお過ごしでしょうか(←たぶん紅茶をお飲みのことと思います)
いや~この私にこんなに気力があるとはね。
さすが立夏を過ぎると陽気の伸びが違うぜ
きっと昨日食った大量の空豆が効を奏したのか(救援物資送ってくれた叔母様ありがとう)

 

死ぬ気で100粒くらい塩ゆでして皮剥いただけのことはあったね
可食部20粒で100gだから、夫婦で500gの空豆を食ったことになる
お手製の中ぐらいの莢の空豆1本が平均30gで、平均3粒くらい入ってるから
莢にして1kgくらい食ったんだな。通販で空豆はだいたい莢付き1kg1000円が相場みたいだから
うちにはもし買ったら2000円くらいの空豆が届いたことになる。しかも叔母様が育てた無農薬。
貰わなかったらこんな贅沢はできません。一年に1回の超ごちそう。
ちなみに空豆は、亜鉛・マグネシウム・鉄・カリウムが豊富。
ビタミンB群も多く、高タンパクなので、貧血には大変良い食品である。
空豆とベーコンをにんにく塩味で炒めて食ったけど、これがバカ美味い。
旬は5月。疲労回復に空豆を食べよう!(←この空豆ステマに対して鹿児島県は私に報いるべきではないか?)

…はっ。
なぜ私は紅茶ブログで空豆を熱く語っているのだろうか?
これで力尽きるかも知れないってのに…おまえは甘い…甘すぎるっ。
ものを書くってのは、大変なんだ。俺わかってんのか?
豆を語るに豆の栄養を以って語る(←間違ってる。曹植ごめん)。

              

気を取り直して本題に入ろう
前回の記事を見ていただければお分かりの通り、空豆ではなく《続・R様のご依頼その2》である
ええ、今回は外道はしませんできません!
R様に退路を絶たれ正道に逃げ込んだNirvana・Cafe(←めったに見れないね)
リントンズの売れ筋TBを頂いてからの、デカフェのレビューとなったのだ
なぜ分けたかって言うと、デカフェだからだ。
カテゴリーの混乱を避けるためでもあるが、今回は軟水用のデカフェ。貴重なサンプルとなる。

さて、このリントンズのデカフェ。
公式代理店で扱ってくれないところを見ると、多分ジクロメor酢酸エチルを使った溶剤抽出法だと思われる。

  ※ジクロメ:ジクロロメタン、またの名を塩化メチレン、メチレンクロライドという。
        最近のニュースでご存知の方も急増中♪


もちろん公式にもどちらのHPにもデカフェのメソッドは明記されていない。
誰かデカフェの抽出メソッドを明記するような法律でも作ってくれないかな?

さて、リントンズの紹介は前回やったので、今回はいきなりレビューに入ろう
(空豆でかなり本題から遠ざかってしまった←遭難寸前)
前回と同じく匿名デカフェ紅茶だったんで、こちらも先入観なしでいった。

こちらがTBの全景である

 

同じくスクエアのTB。さて、ルーチンの魚港チェック!
臭いを嗅いでみる。これが紙の臭いがけっこうあります。
ヨークシャーティまではいかないが、M&Sくらいはある。
絶対外して飲みたくなるレヴェル。
くそっ…超臨炭酸水素ナトリウム法とか名前付けてやる!
EXTRAはそうでもなかったのに。いつもこのパターンだなぁ、最近。
でもヨークシャーティーのは、普通のTBもデカフェのTBも臭いがキツイ。
最近普通の赤ヨークシャーティーのTBを三宮のサンジルシで売ってるんだな。
それでけっこうコスパがいいから40P買ってみた。美味しいけどやっぱりTBは臭う。
リーフも売ってくれないかな。

さて、中を見ると

 

けっこう赤い。これはケニアが優勢なデカフェの色ですな。
茶葉の匂いはデカフェ独特の匂い。
むむ…これはなんかヨークシャー・デカフェを彷彿とさせるね。  

ではいつもの条件でTB付きで淹れてみる。
出来上がったのがこれ。

 

●ストレート
おぉ…ケニアっぽいからか、これはブラックだ。
EXTRA FRESHと比べたら、濃い黒に近い。
匂いを嗅いでみる。
TBの匂いとデカフェ特有のなんともいえない匂い。
その後ろから紅茶の香りがしてくる。
いい茶葉使ってるのが分かるだけになんともはや。
一口飲むと、デカフェ特有の味とTBの生臭さが前面に出る。
うう…その後に甘みが来るんだよなぁ。
きっとデカフェ臭さがなければ美味しいんだろうな。
でもこれはTBとデカフェ臭が邪魔過ぎて、何も考えずに飲むというわけにはいかない。
うーん…とりあえずミルク入れてみようか

●ミルクティ

 

甘さがあるし、濃さは普通。PGより濃く、ヨークシャーよりは軽い。
テトレー、M&Sのデカフェと同じくらい…またはやや軽い濃さ。
だがデカフェぽさがミルクティでも緩和されないのが残念。
この匂いの向こうに、いい香りがあるのはわかるんだが、
このデカフェと紙の匂いが付いて回るので、いい香りはあまり楽しめない。
味も同じく、ケニアの酸味とそれなりふくよかなボディが手放しで…楽しめない(笑)
この風味はヨークシャー・デカフェに似ている。
不思議なことに、冷めてくるとこの独特のデカフェの癖というのはだんだん消えてくる。
冷え切った頃には気にならなくなっている。茶葉の香りもなくなるけど。

もしかしてこのデカフェ臭はジクロメの臭いだったりするのかなぁ。
でも、どう調べても「強くて甘い臭い」としか記述がない。
そして、PGもテトレーもデカフェはジクロメのはず。
だれかジクロメの臭い教えてくれぇ!

さて、TBの紙を外して淹れても、デカフェぽさが邪魔をする。
M&SはTBを外せば美味しく飲めたのに。二重苦だ。
でも、塩を少し入れると、デカフェ臭さがいくぶん落ち着き、飲めるかな…程度にはなる。

●後日の追加レポート。
水の硬度をカルシウムで高くすると、デカフェの癖が割と抜けて
本来の甘さと濃さが引き立ち、かなり美味しく飲めることが判明。
塩にプラス、DHCのカルシウム・マグネシウムのカプセルを分解して耳かき一杯くらい添加。
ドロマイト=白化珊瑚なので、水も美味しくなるような(気が…)(笑)
うわぁぁぁ!せっかく、せっかく軟水用なのにぃぃぃ!
わざわざTBを外し、わざわざ塩とドロマイトをひとつまみ入れて硬水に、だと?…ええい、クソ面倒な!
なぜ英国人はデカフェのリーフティを作らんのだ!

●総評

普通に飲んだ場合、デカフェ臭に高品質茶葉が敗退した残念な展開。
言うなれば…(かなり考えて)荒川アンダーグラウンドのニノさんのようだ。
可愛いのに至近距離では生魚と荒川の臭いが(きっと)するっていう…(でもあの漫画でニノさんだけが好き♪)
EXTRA FRESHで期待した分、がっかりした感は否めない。
一番最初に飲んだデカフェ、ヨークシャーデカフェがこうだった。
その後すぐ飲んだPGデカフェがマジ天使に見えたし。
だけど、ヨークシャーは月日が経つと、このデカフェ風味が少しずつ消えていったんだよね。
なにかが揮発とかしてるのか、開封時は匂いがこもってるのか、なんなんでしょうね?
リントンズ・デカフェも少し放っておこう。臭いが消えてくるかも知れん。
UKのケミカル法デカフェもずいぶん飲んだので、この風味には慣れたと思ったんだけどな。
クソめんどくさい回避方法は編み出しては見たが…
何が悲しゅうて軟水用のデカフェを硬水作ってまで淹れにゃならんのか…

でもこの風味…なぜ劣化するんだろう。揮発なのかな。
本気でジクロメの風味なら、かなり残留してるってことだよな。
この程度のジクロメで癌になることは無いと言われてますけどね。
でもなぁ…日本では法律で食品添加物としてジクロロメタンが使用された食品は
製造することも輸入することも禁止されてるからな
胆管癌…うう…カフェインで目が回ってるほうがマシなのか否か?
本気でジクロメの臭いを確かめたい割と本気で
そうだR様…今度ジクロロメタン送って下さい。草々。


                ★


さて、このたびふとした行きがけの駄賃的にHälssen&Lyonというドイツの老舗紅茶会社のHPを見てたら、
デカフェの面白い資料が見つかったので載せる。
(最近ニュースで「紅茶の葉っぱで日めくりを作り、使い終わった日めくりを  
カップに入れてお湯を注ぐと紅茶になる」という珍品の販促品を作った会社)
      
                               

デカフェについてメソッドを書いている企業側のUK紅茶サイトはあまりないが
ドイツ人だけのことはあって、この会社は一応全部記載している。

・CO2(二酸化炭素):有機含むすべてのグレードや紅茶に適し優しい高圧法。
・E/A:ここで使用される溶媒は酢酸エチルである。緑と黒茶ファニングスと同様、黒Pekoesとブロークンがご利用いただけます。
・M/C:塩化メチレンを使用するプロセス。強いカップ用紅茶ファニングために特に適しています。


グーグルのステキな翻訳なんで、各自脳内で超訳されたし。
「E/A」はエチルアセテート、「M/C」はメチルクロライド(ジクロロメタン・塩化メチレン)の略

これをみれば分かるとおり、ジクロメがなんでUKで多用されているかって言うと
“強いカップ用ファニングス”に適してるからなのだ、ということがわかる。
原文は「black tea fannings for a strong cup」
つまり“TBに入ったイングリッシュ・ブレックファスト用の細かすぎる紅茶葉”みたいなやつね。
もしこれが禁止されたら、美味しいミルクティ用デカフェは作れない。英国人涙目。

ちなみにドイツでは、デカフェは「ENTKOFFEINIERTE TEES」っていうらしいぜ。
KOFFEINをENT(外に)出したってか(entfernen=取り除く。ドイツ語のEnt-は英語のEx-にあたるんだとさ)。



これでめでたくR様のミッション2は終了した。
魚港での壮絶な撃ち合いはUKシリーズには欠かせない見せ場という事を再認識。
R様はクライマックスのツボを心得ていらっしゃる。
と海辺の白いカフェで銃創を癒すNirvana・Cafeだった…

さて、今回もいい加減な予告をしちゃうぞ♪
このあとついに怒涛の超臨界二酸化炭素抽出法デカフェ紅茶ターンに突入するっ!
なぜかは次回を待て!(←大した理由は無くても引きは大事!)



R様ご依頼の件・その2:UKはロンドンだけでは無くてよ…《リントンズ・ティ EXTRA FLESH》

2013年05月20日 | 紅茶・ブレンド
GWのある日のことであった。
某乾物屋で100g・300円で購入したクソ安いニルギリをストレートで飲んで
“これは紙か?紙にしては美味い”とかマッタリ思っていると、我が家に郵便局から荷物が届いた。
開けてみるとそれは紅茶、紅茶、紅茶…。
差出人は…なんとあのR様である!

「前略、おいしい紅茶をお飲みでいらっしゃいますかしら?
クソ安い茶葉も、ブレンドの研究には欠かせないとは思いますが
今回はいろいろある中で、一つミッションを依頼致します。
先入観を無くすためにメーカーは敢えて伏せておきますが、
ほとんど日本では扱っていないものです。一応公式販売店はありますが。
これの〈EXTRA〉と〈デカフェ〉を今回UKから取り寄せましたので
思い切り誰憚ること無くこの無名のUKティをレビューして貰いたいのです。
外道な貴方の退路を断つために普通の紅茶とデカフェを両方用意しました。
がんばれ。なお、この手紙は1分後に消滅します♪【R】」

 ※R様すみません。頂いた手紙を正確にトレースする前に爆発してしまったので
  多少私の誇張的な表現が含まれ、正確さを欠いていると思って下さいませ。


華麗な謎をはらみつつ、R様のミッションは始まった。
いつもの「デカフェだけレビューしてあとはお茶を濁す…お茶だけに」が使えない
今回は絶たれた退路を遡上すべく、普通に正道を行くしかあるまい。
まずは“EXTRA”と書かれたTBのレビューにかかるか。
そしてなぜかクソ安いニルギリを飲んでいることがバレている
…超能力の類だろうか?(←“クソ安い”と頭に付けとけば大概透視と同じになる我が家の茶葉実態)


知らないものは「見て、嗅ぐ」ことから始まる。つまり野生動物の基本です。
目視では、このティーバッグはどう見てもスクエア…つまり四角形。

 

流行りのラウンド型ではないところが、クラシカルな感じを示している。
私が飲んだUK紅茶はほぼ丸型。しかし例外がヨークシャーティーとドーセットティーである。
この二社はスクエアTB…偶然かな? どっちも会社名に地名がついている。
双方ロンドンではないイングランドの1地方。
ということは、この紅茶もロンドンではない、どこかの田舎町のローカルティーである可能性がある。

さて、スクエアだろうがラウンドだろうが、会社の方針でしか避け得ない、TBの紙の「魚臭」はどうか。
これまでは四角いTBは漁港行きの片道切符だった。ではこの匿名紅茶はいかがだろうか?
うむ。少しその気はあるが、テトレーくらいの臭い。それほど魚臭さは気にならないようだ。

それでは、目視その2。
ティーバッグ破いて中身を出してみよう。

 

こっこれは細かい。この細かさは歴代3本の指に入るくらい細かい。
実物は写真より色が濃いし、黒い。白っぽいのは光の加減。赤みはこれほどではない。
艶があって、新鮮さがある。茶葉の香りは甘くグリニッシュなところも。
それほどケニアくさい感じはしない。
なぜか抹茶の香りに似ている。全体的に好印象。

さて、目視終わり。実際に淹れてみますかね。
いつもの通りのマグ・熱湯200ml・4分、TB付きで。

さて、蓋を開けると、少し赤みがかった水色。真っ黒ブラックティではない。

 

香りを嗅いでみると、おや? いい香り。UK紅茶らしからぬ。
これはケニアは半分、インド(アッサムかな)すこしセイロンぽい香りもあるような。
青臭さはさほどなく、少し甘目の花のような香りもわずかにする。いい感じ。
では飲んでみよう。

●ストレート

これは珍しく繊細な味がする。風味のバランスいいな。ものすごい濃さはないけれど、
ストレートでも飲めるような香りと濃さのバランス。
熱いとスルスルと良いのどごしだが、少し冷めると渋みが強くなってくる。
甘さはさほど無いが、キレがいい。ボディはミディアム。水っぽさはない。
これはPGtipsをほんの少し超えたか。

●ミルクティー

 

やはりミルクが美味しい。
ミディアムなのに、薄さを感じないキレはミルクで映えます。
わずかにグリニッシュさが出て、それが多少ヌワラエリアのミルクティに通じるものがある。
つまり、ボディーはそれほど強くないのに、香りと渋みでミルクを支えてなおかつ繊細さがあるってこと。
いいケニアを使ってるんじゃないかなぁ。このセイロンに似てるけどちょっと違う香り。
そして酸味が強くない。これはバランスのいい紅茶。あくまで私的な嗜好で。
多分私が飲んだご庶民UK紅茶の中で、香りと濃さが最もバランスが良いのでは?
値段がわからないので、これがご庶民向けかどうかは、R様の種明かし待ちですが!

●総評

とにかく茶葉の質が良い。新鮮でかび臭さが微塵もないのが良いね。
ミルクティーが美味しいのはもちろんのことだが、
ストレートで飲んだ時の風味は、PGを首の差抜いてトップ。
PGは味が軽い。赤ヨークシャーは濃いけど香りがいまいち。これの中間が欲しいと思っていた。
でも、中間のテトレーは個性がなくてケニアっぽいし、普通過ぎて案外パンチが無い。
セインズベリーはケニア過ぎて、好み的に普段飲みにはならない。
それに比べこのEXTRAはアッサム系の香りと味が強いので、
ケニアの酸味と土臭さがちょい苦手な私には好感度が高い。
ケニアは裏方に回っていて、甘みもあって、大変トラディショナルな安定感のある風味。
それと、紙の味があまりしないんで、それも良い。
がっつり濃いのが好みだったらヨークシャーを薦めるが。

とりあえずレビューをまとめてR様に送り、ミッションは終了。
あぁそう、デカフェのレビューもまとめて送りましたが、そちらは記事は後日。
一体どこの紅茶なんだろう? と答えを待つことに。


さてその後再び、R様から返信が届いた。

「前略、先日の名前を伏せた紅茶のメーカーを伝えます。
感想をお願いした例の紅茶は、UKの「Ringtons」のEXTRA FRESH&デカフェです。
今はメーカーの本拠地のニューキャッスル付近では
スーパーなどでも販売はしている様ですが、イギリス北部限定みたいで
Britstoreみたいなところには卸していないようです。
私もリントン社から直接ネットで購入しました。
そのリントンは日本でも福岡で扱ってる販売店がある様ですが
デカフェは扱ってないし、メーカーから取り寄せたのです…(後略)」


リントンズ…これはいままでまったく聞いたことのないメーカーですな…
これだけUK紅茶飲み漁ってたのに、おいらは一度も引っかからなかった
R様…どんな情報網持ってるんだ(笑)

というわけで早速リントンズを調べてみる。
アッサムとおとなし目のケニアっていう分析が合ってるのか、間違ってるのか…
うわぁ。やだなぁ~。答え合わせ!
だが、無慈悲に検索にヒットした福岡のリントンズ代理店。
《【英国RINGTONS社】公式 紅茶専門店 リントンズジャパン》
はああ…逃げ場はないぜ。
では仕方ない。EXTRA FRESHを見てみるか。

『リントンズのティーバッグ紅茶はブレンド紅茶が主流です。
100年以上の歴史の中で培ったレシピを基に、熟練の職人が妥協無くブレンドしています。
EXTRA FRESHはインド産のアッサム茶葉とケニア産のナンディヒルズの茶葉をブレンドしています。
茶葉についても通常ティーバッグには使われない様な、一番良いアッパーの部分だけを
贅沢に使用している非常にクオリティの高いティーバッグ紅茶です。』

おっと…なんとか首の皮一枚つながった感(笑)
詳しくは、EXTRA FRESHのリンク見ていただきたいんだが、やっぱり茶葉新鮮。
フレッシュいうだけのことあんねん。
お値段は、リントンズジャパン価格:300g/2000円…100gで666円だから日本価格にしてはコスパは良い。
では、現地のRINGTONS.UKのHPを見てみよう。100P(300g)/£3.09=482.15 円…100g/160円(←紛れもないご庶民ティ価格)
しかし、海外はデリバリーがかなり代金かかるんで、£3.09+£8.50(送料)=£11.59=1,808円
それでも、200円弱安いな。

創業は1907年。100年続く老舗パッカー。
ロンドンでもめったに見ないローカルティー。
ニューカッスル周辺以外の地域は、オンラインショップじゃないと買えないそうで。
しかもいまだにリントンズバンで紅茶を販売する伝統の宅配紅茶。昔は馬車だったとか。
日本には2011年に導入。「英国以外では世界初!弊社のみの取り扱い」だそうだ。
福岡の社長、頑張ったね。


そして、なおかつ調査は続く。なぜかというと、このニューカッスル(正しくはニューカッスル・アポン・タイン・Newcastle upon Tyne)、
北東イングランドに位置する人口30万の街だが(どおりでスクエアTB)、どうやら軟水の地域らしいのだ
裏を取るべくいろいろ漁り、見つけたのがこちらのブログ。
『英国人とのLovely生活 in Nanjing』 2012-01-14 「リントンティー」
こちらのご家族がニューカッスルに住んでいらっしゃるとのこと。
そして、どうやらイングランド北部は軟水地帯があるという。
「イングランドで、軟水用のブレンドとして代表的なのは、ニューカッスル生まれのRington(リントン)。」
ということが書いてあります。
スコットランドは軟水だっていうのは知ってたけど、イングランドにもあるというのは初めて知り、
これは日本で飲むには赤ヨークシャーティーとスコットランド以外にもリントンがイケルという新発見
すんばらしいですR様! 塩入れなくてもいいですよこれなら!

…といいつつも、知らずにレビューしてるさなかに
「やはりUK紅茶には塩入れて硬水にしよう」と塩入りにしてミルク入れると、ボディは安定するんですよね
香りは弱くなるんですが。ミルクティーは若干の硬度は必要かな…と。
塩入れなくても美味しいんですけどね。
でも、このリントンをロンドンで飲んでもやっぱり美味しくないと、上記のブログには書いてありました。
ほんの少しだけ硬度を上げると良いかもですな。
スコットランドよりは、若干硬度は高めのようです。

調査中、良い資料を発見したので貼っておく。
テイラーズオブハロゲイトのUKのHPにあった画像
「Water’s always been important

 

知らないつーのは恐ろしいことだが、なんだよ…硬水の地域のほうが狭いじゃんUK!
ただし、ロンドンは圧倒的な人口があるんで(UK総人口6203万人に対して、ロンドン人口約817万人)
住んでいる人は硬水地帯の方が多いんでしょうかね。
ちなみにアイルランドも軟水だそうですので、アイリッシュティは日本でも美味しく飲めます。
実際ビューリーズはとても美味しい。


さて、リントンは私の想像上のUK紅茶のイメージ通りの紅茶だった。
どのUKのブランドよりも、私の歪んだヴァーチャルなはずのUK紅茶イメージ通りで多少驚いている。
明るくて陰影のない王道の風味。安心して何も考えずに飲める。これは大事。
こんなUK紅茶が欲しかった、と思わせるブレンド。リピートありかもな。
他のラインナップも飲んでみたいと思わせる今回の試飲だった。
リーフもあるので、そちらに興味津々です。
しかし今回のミッションには「UKの水質について理解を深めろ」
というR様の仕組んだ隠されたテーマがあったのかも知れない…違うかも知れない…

次回のレビューはここのデカフェの予定。
あくまでも予定ですがね(笑)



懸案のマグカップ、決定打がとうとう出現! NARUMIの兵庫県立美術館オリジナルマグ

2013年05月13日 | 茶器
久々に茶器の話ですこんにちは♪
お茶のレビューもせずに入れ物かよ…と仰りたいのもわかりますが
実は、普段飲みのお気に入りのマグカップが今年の1月にバーストしまして。
もう、かれこれ7~8年以上使ってたんじゃないですかね?
物持ちが良いほうなんで、気づいてみればそんな長い付き合いだったという…
たしか、東京に居るときにグランデュオの立川中華街の中にある「悟空」で買ったんだが
蓋付き、陶製の深い茶こし付き、白無地のシンプルな作りで800円くらいだった

ちなみに悟空は横浜中華街の中国茶の店です。
けっこう有名なんでお茶好きならご存知でしょう。
横浜中華街行ったら、ここと天仁(テンレン)は必ず行きます

おお…いつの間にか立川中華街閉店してる(笑) 2年前かぁ
悟空もグランデュオ撤退してるし…無常じゃのぉ

これがその悟空のバーストしたマグ。茶こしの深いのが気に入ってた
茶こしはもうかなり前からヒビがいってたけど、
さすがに本体のヒビから茶が滴るのはちょっとね
茶が漏るようになるまで、ヒビいっても飲んでましたがね
 


蓋だけ生き残っている。エラい。まだ頑張ってもらいますよ



…というわけで、お茶が漏るようになりましたんで、新しいのを探してたんですが
どれも決定打に欠ける。決まらない。
ローソン&たらみのコラボレーションで出ていた「ミッフィーマグ&ミックスゼリー」398円を使って凌いでいたが
 
これがデカすぎて使いづらい(←驚きの420ml)
やはりマグは300~350くらいが適当だよね…と容量欲求不満のまま(ミッフィーはかわええ)5月に突入

そんで昨日、ふとしたことで何故か近所に、これ↓を観に行った

 

いや~兵庫県立美術館、いつかは行こうと思ってたんだがね…
兵庫県立美術館とは『安藤忠雄氏設計により平成14年HAT神戸に開館した西日本最大級の美術館。
魅力ある特別展はもちろん、兵庫ゆかりの作家を中心とした8,000点以上に及ぶ所蔵作品も順次常設展示。
無料で楽しめる多彩なイベントも開催』というデカいインフラです
しかし、まさかお初がこのチケット貰っちゃうとはね…

『超・大河原邦男展-レジェンド・オブ・メカデザイン展』!!

大河原邦男(おおかわら・くにお) 昭和22(1947)年、東京都生まれ、65歳。
東京造形大学卒業後、大手アパレルメーカーを経て47年、タツノコプロに入社。
「科学忍者隊ガッチャマン」で初めてメカのデザインを担当し以後、メカデザイン専門に。
昭和53(1978)年、フリーとなり、「機動戦士ガンダム」で手掛けたガンダムやザクなどの
モビルスーツは空前の人気を集めるとともに、プラモデルなど商品化されて大ヒット。
メカニカルデザイナーという職業を確立した。その業績が「前人未到の偉業」と評価され、
昨年12月、文化庁メディア芸術祭功労賞を受賞。
本人曰く「頭の中にCADソフトがある」。平面図を見ると瞬時に脳内で立体図に変換されるらしい。

でも、アニメ世代ではあるんで、懐かしいのから新しいのまでけっこう面白かったですよ
ダイターン3懐かしかったな…これも大河原先生だったなんて知りませんでした
会期終了が迫ってたせいか、人がものすごい出てた。順路に並んだ列が動かねぇ(笑)
チケット売り場に人が列になって並んでるし!上野の国立美術館の正倉院展かっ!
後日ネットで情報収集したら、5月初めで来場者5万人ですと。すごいな。
図録が完売してた。オリジナルのガンプラも売り切れ。マニアの購買力ぱねぇ

特別展のチケットは、常設展の会場も入場できるから、お得です
もちろん常設展行きましたよ。人がいなくてゆっくり見れた
ミロのブロンズがあったな。上村松園の掛け軸が一枚。小磯良平も見れた。
コレクション展の池田治三郎という明治の神戸の画家の薔薇の絵が良かった…欲しい



さて、美術館にはミュージアムショップというのがありまして
美術館好きにはたまらないスポットなんですが
ここのショップにもオリジナルグッズがあり、いろいろ魅力的なんですけど
そうそう、わたしの狂愛するヒエロニムス・ボスの『快楽の園』の不気味キャラのフィギュアが!



これ、オランダのサイトで見て、強烈に欲しかったんだよね
人食ってるカエルだか鳥だかの化物(両足が口から出てる)、有名な卵の殻男…その他たくさん
なんせ小学生時代からの熱狂的なファンですからね
まさか徒歩圏内のご近所で売ってるなんて…マジ興奮したわ~

そのなかにあった、そうです県立美術館オリジナル・マグカップ!
(長い前置きでした。ようやく辿り着きました。一時は辿りつけないかと…)
一目見て「こ・れ・だ!」と購入決定を心に誓うNirvana・cafe
シンプルな寸胴の白い地に、美術館のマークが入っていて、このマークが結構おしゃれ
裏には、設計者の安藤忠雄御大直筆の県立美術館のラフ・スケッチがサイン入りでプリントされ
なんと、OEMはナルミじゃないかっ!

サンプルを手にしてみると、日に透けるくらいの薄さで軽い。とにかく軽い
持ち手は大きく指が入れやすい。縁は軽く反っていて、口当たりも良さげ
定価580円だが、値下げしてて525円。特別展の半券を見せれば、そこから5%引き!
ということでお会計税込499円のワンコイン以下で購入。ラッキー♪

で、お持ち帰りしたのがこちら。ナルミです間違いないぞ

   

このマーク…昭和30~40年代のレトロ・アンティーク系の旧NARUMIマークなんだが
素敵です。裏のスケッチはこれ。せっかくなんでバルコニーで撮影会

  

右下に“Ando”とサインの入ってるのが見えるでしょうか?

思ったとおり飲みくちは当たりがいい
薄いので、保温性は低いが、猫舌の私にはいい

では、お茶注いだ感じをお披露目

  

身が薄いので、光に透けるとお茶の入ってるラインがマグの外側からでも見えてます

中身は久々に友人から分けてもらったハロッズNo.14
今、改めて飲むと、ミルク入れるとダージリンの風味がどーんと全面に出るなこれ
UKスタディ後初めてのNo.14…あんがいあっさりしてるがこの香りは高いだけのことはある
塩入れるとボディがしっかりするね。渋みも抑えられるし
やっぱり硬水のお茶だな…当たり前なんだけどね


その後、このマグカップの他のブログなんかの記事をつらつらググっていたら
開店当初はどうやら800円だったらしい
その後、680円という時代があり、今は525円
これはいまが買い時だよ
ヘタすると廃盤になるかもな(笑)
いまのうちに買い占めるか…