ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

ノンフレーバーは魚港ならぬプールサイドで! 超臨界二酸化炭素法《ディルマ・カフェインレスティーTB》

2013年07月10日 | 紅茶・デカフェ
いつのまにか梅雨も明けちゃった最近の神戸です。
前回も書きましたが、6月はいろいろありまして、すっかりご無沙汰しておりました。
パトラッシュに「疲れたよ」とか言いたかった6月。
替わりに旦那に「疲れたよ…眠いんだ」とか言ってました。
そういう時、うちの旦那は「寝ればいいじゃないか?」とか言います。
まあ、冬山でもないので、さすがに「寝るな! 眠ったら死ぬぞ!」なんてことは言われません。
幸せなことです。
誤算は、紅茶を買うはずの資金が、医療費に消えていってしまったことでして…
まあ、そんな業病に罹っているわけでもないのですが、季節の変わり目はアレですな。
その上、夫婦で6月末から7月8日まで風邪引いてました。
漢方とハウスのマカでなんとかフィニッシュ。小柴胡湯効いたね。
夏風邪は治りにくいっていいますが、ホントですね。
皆様もくれぐれもお気をつけ下さいませ。


さて、話は本題へ。
以前デカフェの、カフェイン除去方法についてwikiコピペ&デカフェ紅茶通販サイトの記事で怠慢なレポートをしましたが
怠慢なレポートはやはり怠慢さが災いして、そのあとガッツリ調査しなければならない破目になりました。
どんな情報も鵜呑にしたりせず、無意識にやらかす希望的観測とか妄想とかをしっかり排除して
明るいネット情報生活を満喫したいものですな。

ジクロメ問題もさることながら、
その怠慢なレポートの中でもうひとつ、気になることがあってですね、
それはなにかっていうと、この件なんですが…

『この超臨界二酸化炭素抽出法によるカフェイン除去は、風味も落ちにくく安全性が最も高い方法と言われています。』
『紅茶の味、香り、茶葉の形状にあたえる影響が少ない。』
『この超臨界二酸化炭素抽出法でカフェインを抽出した紅茶は、紅茶の香りや味が損なわれにくいのが特徴です。』

というデカフェ紅茶販売各店の謳い文句なのです。

超臨界二酸化炭素抽出法…つまりCO2メソッドって言われるアレです。
ワタクシこのCO2メソッドのデカフェ紅茶を過去4種類飲んだことがあるのですが
3つは記事にしてます。
「クスミティー・アールグレイデテイン」と
「クリッパー・オーガニックデカフェ・アッサム」
「アーマッド・アールグレイ・デカフェ」

クスミティーのデカフェはアールグレイで美味しかったです。
これが私をデカフェに開眼させたエポックなデカフェでした。
クリッパーのデカフェはCO2メソッドではお初のノン・フレーバーでした。
無漂白のティーバッグの紙にやられて、あえなくギブアップ。
そして、前回奇跡の7月復活を遂げた懸案のアーマッド。
まあ、詳しくはそれぞれ記事で書いてあるんで、よろしければお読み下さい。

実はもうひとつ、けっこうマイナーな美味しいデカフェを貰ってまして。
それはなんと《セントクリストファーガーデン》のデカフェ・アールグレイ
「高品質のダージリンの風味を生かし、天然ベルガモットオイルで香り付けしたノンカフェインのフレーバーティー。
超臨界二酸化炭素抽出法でカフェインを除去しております。ノンカフェインとは思えない驚きのおいしさ」

いや、これは本気で美味しかった。フルリーフで繊細な風味。ばかうま。
貰い物だったので値段は不明だが、くれた人曰く「美味しいけど高くて日常には使えません!」

いや、待てよ?
美味しいのはわかるんです。
でも、美味しいCO2法デカフェって、みんなアールグレイだよな。
なぜフレーバーティーなんだろうね?ってとこですね。問題は。
前回のクロージングにも書きましたが、ノンフレーバーで紙の匂いのしないデカフェを飲んでみないことには
CO2法の真価がわからない、ということです。

クリッパーのデカフェを飲んだときの、魚港臭の裏にあるなにやら腰の抜けたアッサムがアヤシかったのは事実。
「デカフェ後もちゃんと十分な風味が残っている」というが、ほんとに残ってるのかいね。
ウィキペディアも通販サイトもいい加減な未検証なコピペ貼ってるのも多いし、
悪いけどそれを「はいそうですか」と信じるほどこっちはウブじゃねーんだよ。

というわけで、お高いCO2法のノンフレーバーのデカフェを
「どいつもこいつもコスパ悪すぎるわ!」とかいつものように罵りながら渉猟していると…
ある日三宮のイカリスーパーでそれは発見されたのです。
つーか、スーパーの紅茶しか最近買ってねぇだろ(笑)

さて、それはどこの紅茶かというとなにを隠そう《ディルマ・カフェインレスティー》でございます。
これがティーバッグ10個入りで300円くらいで売ってたんですが、お試しとしては買いやすい価格と量。
(ワタクシとしたことが売値を忘れた。ウェブショップでは367円(税込)でした)
さすがにディルマのティーバッグはふつーの紙でしょう。
初めてCO2法のデカフェ紅茶を魚港以外の場所で飲めるぜ!
というわけで、いそいそお持ち帰り。

ディルマ《Dilma》…昔から知ってるのに、どうしても食指の動かないセイロン紅茶会社。
けっこう安いし、それなりに有名だし、なぜ買わないんでしょう?
多分何回かは飲んでるはず…思い出せない(笑)
ああ、またオリジナルを飲まずに外道なデカフェ・レビューをすることになるんですかね。
すみません。
近くの業務用スーパーで安いの売ってるんで、いずれフォローします。
以前コメントにも「ディルマのレビュー希望」というありがたいお言葉も頂いたんで、
フツーのセイロン切れてるし。きっと無銘のセイロンにものすごい近いものを掴まされるに違いない。
無銘のセイロンハンター旦那カモン!
旦那「無銘じゃないから狩らない」
私「あ…そう。けっこう厳密なんだね」
旦那「オーラがないし」
私「それは知ってますって…!」

まあ、ともかく初のCO2法非魚港デカフェTBに多少浮かれ気味。
『カフェインが気になる方におすすめの紅茶です。この紅茶は環境に優しい自然な製法を使用して、
紅茶に欠かせない新鮮な茶葉特有の成分を損なうことなく、カフェインを抜いてあります。』
と、パックの裏に書いてある。
CO2を超臨界させることがどう自然なのかはこの際置いといて、
(まあ、つまりは健康に影響のあるかも知れない有機溶剤を使ってないと言いたいんでしょう)
早速試飲してみた。

パックは1個2g。
1つづつ丁寧にアルミパックに入っている。

  

2~3分を目安に抽出して下さい、とのこと。
熱湯150ml、3分で淹れてみた。

 

水色はかなり濃い目のブラウンレッド。
香りは…え…塩素…?

なんだか不穏な匂いがする。
紅茶の香りはほぼしない。
塩素…つまりキッチンハイター
夏だプールだサマーランドだ!(ええと…サマーランドの人見てるかなぁ? 招待券2枚で手を打とうか)

慌てて飲んでみた。
ええええ~っ?
紅茶の味がしねぇ。わずかな渋みに塩素の風味だけが香ばしい。
なんじゃこりゃ?
甘みもない。さっぱりとした、浄水器掛けてない夏の塩素たっぷりの水道水のお湯だ。
お湯にしては多少渋いな。どういうことだ。のどごし…良いっていうか、スルーしてくって言うか(笑)
ほうじ茶の出がらしってこんな味がしたような気がする…いや、ほうじ茶の出がらしの方が美味しい。

クリッパーですらさすがに塩素の風味はなかったぞ。
クリッパーはあの紙さえ使ってなければ、香りはまあまああったのだ。
だが、ここでCO2法共通の風味を見出してしまう。
味が無い。この独特の味の無さ…クリッパーでも味わったような…

この抜け感。何がって何もかもが抜けてる。
マジか? マジでこれはないよな。なにか間違ったのか?
賞味期限切れてるとか? いや、BEST BEFORE 2015.10/26…
誰だよ、CO2法は紅茶の香りや味が損なわれにくいのが特徴、とか言った奴は!
味と香りが抜けてんじゃねーか!

これは、どうなんだ?
ディルマが悪いのか?
それともCO2法が悪いのか?
これは、どっちも悪いような気がする。
クリッパーのほうが(紙の凶悪さを除けば)まだ香気が残っていた。
それはオーガニックで最高級のアッサムを使っていたからなのか。
だがこのディルマの茶葉には、なんとも質の良さというものを感じない。
しかし、これはないわ。
塩素の匂いって、どっから来るんだよ。
だが、しかし、待てよ?

結局、CO2のデカフェにアールグレーが多いのは、これをカバーするためじゃなかろうか。

というわけで、紅茶ストーカーと言われるほどのしつこさで有名なNirvana・cafeは
ここで、このディルマに、手持ちの天然ベルガモット精油を添加して実験を敢行した。
(食用じゃないので、良い子の皆さんは真似しない様に。または自己責任でねっ♪) 
 


ベルガモット1滴は多すぎるので、ティーバッグににじむ程度になすりつけておく。
先ほどと同じ条件で、待つこと3分。
蓋を開けるとベルガモットの香りがふわっとしてくる。
量はヨロシイようだ。
飲んでみる…うわ…ベルガモットの下から塩素がまだ顔を出してるんですけど。
しつこいなあああ! なんでこの匂いするんだよ。
少しすると、馴染んできたのか塩素が控えめになってくる。
いいかんじと思うが、それでもふいにプールサイドでアールグレー飲んでる風味になる。
だが、全体的には、アールグレー風味にすると、水っぽさが消えて、フレーバーでヌケ感が誤魔化される。
各社この効果を狙ってるんだな。フレーバーばんざーい!だ。
アーマッドに近い。だが、アーマッドのデカフェに塩素の匂いはしないぞ。
これはこうして消費していくしか無さそうだ。
たった10Pを消費するのが苦痛になりそうなデカフェだ。クソ。
だったら麦茶飲むわ、麦茶。(←すべてを済し崩しにする暴言)


というわけで、魚港から解放された私は、プールに連行されて突き落とされるはめに。
どちらも水際だが、これをある意味「水難」とかいうのか?
塩素臭の出どころをぜひ知りたい。
CO2法ではチェンバーに茶葉を入れる前に、蒸気で蒸して茶葉を柔らかくしてからカフェインを抽出するらしい。
そのときに浄水でなく、塩素殺菌された水道水を使ったのか?
それで果たして塩素臭がこんなふうに残留するものなんだろうか?
そして、この前評判の嘘っぷりはなんなんだ。
CO2法ってこんなもんなのか?
謎は深まるばかりである。

この現象が他でも起きているかどうか、またしても検証を続けなければならないな。
塩素臭・風味の抜けっぷり、の検証てか。なんか食指が動かねー。
美味さの検証じゃねーのな。不味さの検証って、もうやだなぁ。
しかもCO2法のデカフェはコスパ悪いんだよ。
痛いな。この時期、非常に痛いぞ。
イギリス人がジクロメのデカフェを飲む理由がよくわかるぜ。
紅茶のためなら「高い、不味い、身体に良い」でなく「安い、美味い、身体に悪い」を取る!

ああ…PGのデカフェ飲みてぇ…


実は近所のスーパーで売ってたんです 懸案のアーマッド・アールグレイ・デカフェをゲットする!

2013年07月01日 | 紅茶・デカフェ
気づいてみれば6月は記事を上げずに終わった。
皆さんこんにちは。生活苦と病苦と多忙で出家するかもしれないNirvana・Cafeです。

先日、頂いたコメントにお答えするという形で記事を書いた
『急告! 頂いたコメントの回答…アーマッド アールグレイ デカフェのカフェイン除去方法について』
なんですが、あるように見えてなかなか売ってないんですなこれが。
三宮には実はアーマッドの日本唯一の直営店『アーマッドティー&グロサリーショップ』があり、三宮にはよく行くのでそこで買えばいいじゃない?
とは言うものの、直営店はきっと定価でしか売らんだろう…なんていう気もあって、まだ行ってないし。

とりあえず、通常運転で盛り上がってきたところで、
そんな中、この前…といってももう4月のことになるが、旦那と二人で近所を散歩中に、
いつも入らない関西スーパーに入ったときのこと。

『関西スーパー』というのは、名前の通り関西のスーパーなんですが、関東出身の私は知りませんでして。
関東の皆さん、関西には「ライフ」はあるのに「いなげや」がないんですよ。
まあ、もともとライフは関西の資本だったんで(1号店は豊中だった)当たり前ですが。
だが、関西スーパーは、東京には進出せず、本社は兵庫県の伊丹。展開は兵庫・大阪・奈良っていう地元密着。

さて、この関西スーパー、近所とはいっても、このスーパーは我が家からは微妙に離れていて、
いつも毎日買い物に行くという感じの距離ではない。
コスパ至上主義のうちの旦那は、神戸出身だが関西スーパーは比較的割高なので、あまり利用しない。
というわけで、ここの紅茶売り場をあまりチェックしてはいなかったのだが、
散歩の途中に喉が渇いたので、飲み物を買おうと立ち寄って、しばしスーパーウォッチング。

そこになんとあったじゃないですか!
アーマッドデカフェ・アールグレイ20TB・40gが!

しかも嬉しいことに定価568円のところ、スーパー価格は298円のお値打ち価格!
40gで298円なら、100gで745円。日本で買えるCO2法のデカフェとしては、かなりコスパは良いですね。
直営店に行かず待ってた甲斐がありました。
産地はケニア・スリランカ・インド。
アールグレーなら中国茶、ということではなく、デカフェでもヘタらないようにボディを作ったと見た。
誕生日が近かったので、生活苦の我が家では今年のプレゼントは、これ。でも欲しかったので満足だ。
(あと、売り場に日東のロイヤルミルクティ・ブレンド(アッサム)150g¥398という見たこと無いのがあって、これももらった)


というわけで、さっそく試飲。

アーマッドの普通のアールグレーは2種類ある。
クラシックシリーズと、高級で高いキャッスルコレクションシリーズ
クラシックは以前飲んだことあるがほぼ忘れた。すっきりしてて、すごくオーソドックスな風味だった印象がある。
ベースの茶葉はスリランカ・ケニアというミルクでもイケそうなブレンド。

キャッスルコレクションは、エディンバラ・アールグレイという。ベースはダージリンとアッサム。
こっちは一年前くらいに職場の先輩が休憩用にと寄付してくれたので飲んだ。軽い感じで、さすがに品のいい風味。
ベルガモットも香料臭くない、わりと自然な精油の香りだった気がする。

いままでの経験的に、アーマッドのアールグレイには不満はない
さて、この2つに比べてデカフェは如何だろうか?

開封すると、アルミ蒸着のパックに1個づつ入っている日本でもお馴染みのパッケージ。

  

TBも、魚港臭なしの、普通のひも付き紙TB。
アルミパックの裏に入れ方が書いてあり、浸出時間は3~5分とある。
では160ml・5分で行ってみよう。



けっこう水色は濃く出る。ブレンドがケニア・セイロン・インドなんで、当たり前か。
香りはそんなに香料臭くない、わりと自然な上品ベルガモット。
手持ちの精油のベルガモットに近いので、変な匂いはしない。

では味見。

すっきりしたボディで、渋みはほとんどなし。
デカフェなので茶葉の甘みはないが、スムーズなのどごしだ。
ミルクに耐えるようなボディはないが、ストレートで問題なく楽しめる。
ベルガモットがデカフェの癖を中和していて、デカフェっぽくなく仕上げてある。
飲んでいるうちに、茶葉の渋みが舌に少し残ってくるが、気になる程ではない。
5分も出さなければ、これも出ないだろう。でも、これくらいの渋みの片鱗がないと、紅茶を飲んでいる気がしないし。
デカフェでこのレベルなら問題ないんじゃないか?

ミルクには合わないと書いてあるが、敢えてミルクを入れてみる。
濃い目に淹れたのが良かったのか、ミルクの量を入れすぎなければ、それなりに飲める。
もちろん軽めのミルクティーだが。シャバシャバ水っぽいというミルクティーではなかった。
想像以上に飲めた。私はね。

▼総評
問題なく美味しく飲めた。安定感があって、気にせず飲めるのが良い。
デカフェ臭さもないし、ベルガモットもケミカル臭くない。
コスパもいい。そして安全。アーマッドやるじゃん。

というわけで、気になってたものが味見できてよかった。リピートありだな。これは。
職場の休憩用に持って行こうとおもう。


しかし、だ。
CO2法のデカフェはアールグレーは美味しいが、ノンフレーバーはどうなんだろう?
ノンフレーバーのCO2デカフェは、クリッパーしか飲んでいない。
でもなぁ…あれって圧倒的に漁港フレーバーだったからな。真価がわからない気もする。
どこのHPにも書いてあるが、CO2法のデカフェは風味が温存されてて美味しいと。
でもいままではアールグレイしか口に入ってないし。
とにかく、ノンフレーバーのCO2デカフェを手に入れなければなるまい。
そのままでもCO2デカフェは美味しいのか、否か?
探求は続く~っ!