ロンドン五輪…だったからというわけじゃないが、去年1年かけてやってきたUK紅茶研究。
デカフェという新たな分野の開拓も含めて、今までの紅茶観の、あるエポックとまで感じた経験だった。
UK紅茶はミルクティーのために存在する…およそ95%くらい。
…というわけで、Nirvana・cafeは過去に犯したひとつの間違いに気づく。
それは、神戸に来る前に飲んでいた並行輸入のトワイニングの赤缶、
つまりイングリッシュ・ブレックファストを間違った認識で飲んでいたことだ。
それはまったくもって日本人の紅茶飲みらしい誤謬である。
香りを重視し、ストレートを評価することが紅茶の良し悪しと思っていたあの頃。
そんなんじゃない、そうじゃないんだ!UK紅茶、しかもE.B.Fはミルク以外の選択はない!
こんなに大人になれるなんて…ある意味感動。
同じ並行輸入のオレンジ・ペコにあの日負けたと決めつけたイングリッシュ・ブレックファストを
悔しいが、ここで過ちを正し、新たな視点から再評価しなおすことにした。
僕が未熟だったんだ。待たせてごめん。今から行くから…(←きゃー!やめてー!背中がゾクゾクするー!)
と、UK紅茶のティーバッグのような臭いセリフで、一路安い赤缶を買い求めに走った(←ガチの徒歩です)。
某輸入食料品店、価格は200gで598円。なんとその日はそこから10%オフ!ラッキー!
で、539円なりの取引を終え、100g/269円という、もう納得のコスパ過ぎて、神々しささえ感じる価格。
もうこれでいいじゃん、PGとか通販する必要がどこにある?
そう、美味しければこれでいいじゃん。歩いて買いにいけることが至上なんだよ、結局!
コスパを維持する戦いは、常に送料との戦いなのだ。550円…650円…もういやだ。
パトラッシュ… 疲れたろ…僕も疲れたんだ。歩いて…買いに行こうよ…
ええ…言いたい放題弱音を吐かせていただいたので、さっそくレビューに移る。
以下、茶葉の画像
茶葉はセイロン&インド。
あれ、ケニアって入ってなかったっけ?
確かに茶葉の匂いを嗅ぐと、あの酸味と日向で焦げたようなケニヤっぽい香りはしない。
そういう意味では、今どきないクラシックなブレンドかもしれない。
(TWアイリッシュ・ブレックファストはインド・ケニア)
細かいBOP。CTCはかけらも入っていない。
黒い茶葉の間にチラホラと少し撚りの浅い茶色の茶葉が見える。
香りはある方だ。まあまあ新しいが、ほんのり埃っぽい香りもしないわけではない。
ああ、だが、この値段なら、分相応。
さあ、再評価の時は来た。淹れてみよう。
いつもの通り、3g・熱湯160ml・4分、でいく。
さて、久々の再会。印象は変わっているか?
●ストレート
香りはセイロン主導。
以前より香りを感じるのはご庶民UK紅茶をたくさん飲んだからだ。
つまり、ミルクを入れないと発動しない風味のご庶民UK紅茶。
だが、地元民からはPOSHと言われるだけのことはある。
ストレートのうちからまあまあ香りがある…前は気づかなかった。
つーか、これ程度で“香りがある”という評価なんか下さなかった。
PG並には香りがある。PGより香るくらいである。
でも、リプトンのブリスクでも、これくらいは香るよな…
さて、味はどうか?
熱いうちから渋味がある。多少喉に来る。
案外濃くない。そこもPGに似てる。
そんなに上品さは感じない。
ブリスクみたいな低級品さの中のバランスを感じる。
茶葉自体の甘味はない。
多少青臭く、ニルギリぽさがほんのり。
●ミルクティー
ミルクを入れると渋味がコクに変身。
香りが残るのでパンチより繊細さが映える。
ミルクの甘味でカバー。若干の酸味。
他のUK紅茶に比べると案外軽い感じである。
ケニアがないからだろう。
3gでは物足りないかも知れないから茶葉は少し多めで…
うん、茶葉多めじゃないと、意味がない。
だってこれイングリッシュブレックファストだろ?
ミルクに負けないのは4gくらいじゃないかな?
●総評
再会して思った。それなりに印象は変わっていた。
だがやっぱり同じ値段でトワイニング買うなら、オレンジペコ薦める(笑)
赤缶は値段通りの味。不味くはないが、オレンジペコのほうが、風味全てにわたってコスパの良さを感じる。
赤缶、ブリスクの感じに似てるなぁ~。ちょっと紙の味がするんだよね。
でも、頑張って通販で送料払ってPGとかテトレーとかのUKご庶民紅茶を買うなら、
赤缶でなにも問題はないような気がする。だって100gあたりならPGの半額前後で買えるんだぜ?
もういいじゃん、これで(笑)
せっかくなので、最大限に美味しさを引き出そうと試みた。
粗塩をほんのひとつまみ入れて硬水にして150mlでミルクティー淹れてみる。
うん、これは美味しい。香りは多少なくなるが、渋みが減り、コクが出て甘みが増す。
口に入れた時の香りの立体感が増す。
硬水用の茶葉。ガチで硬水じゃなきゃこれは真価が現れない。
まあ、それはどのイングランドの紅茶でもそうなんですが。
粗塩は必須です。入れすぎると塩味がうるさくなるので、量は加減して下さいね。
でも、オレンジペコのほうが美味しいと思う。
再会してみて、印象はそれなりに変わっていた。
それでもやっぱりリピはない。塩入れて美味しいと言っても、きっとリピートしないんだろな。
それはいま、もっとコスパのいい日東のブレンドを見つけたからなんですけどね。
日東は日本の水に合ってるんですよ。当たり前だけど。いずれレビューします。
いちいち塩添加するのもめんどーなんで、毎日のことなんで。
でも、トワイニングの並行輸入オレンジペコはリピートすると思う。これは軟水でもいけるんだな。
それでは最後に、Amazonのトワイニング赤缶の通販に寄せられた、身も蓋もない素敵なレビューがあったんで
これをコピペして筆を置くこととしよう。
この人はわかってるな(笑) 罵倒するツボが同じ気がする。
ではまた!
▼問われる存在意義
『値段を考えたら文句言うのもなんなんだけどもこのEBFは日本的な使い方では茶葉として同社のセイロンOPに優る点が
ほぼ皆無である。じゃあ何がEBFなのかと言えば、ドサドサ茶葉入れて呑気に蒸らして濃厚な汁にミルクを大量投入する
英国庶民イズム。この局面においてのみこの茶葉はセイロンOPに初めて雑味のなさで優るのではないか。そんな飲み方を
する方だけにお勧めの香り低い凡庸な雑味の出なさだけが光る茶葉、でも安いから★4つ。』
デカフェという新たな分野の開拓も含めて、今までの紅茶観の、あるエポックとまで感じた経験だった。
UK紅茶はミルクティーのために存在する…およそ95%くらい。
…というわけで、Nirvana・cafeは過去に犯したひとつの間違いに気づく。
それは、神戸に来る前に飲んでいた並行輸入のトワイニングの赤缶、
つまりイングリッシュ・ブレックファストを間違った認識で飲んでいたことだ。
それはまったくもって日本人の紅茶飲みらしい誤謬である。
香りを重視し、ストレートを評価することが紅茶の良し悪しと思っていたあの頃。
そんなんじゃない、そうじゃないんだ!UK紅茶、しかもE.B.Fはミルク以外の選択はない!
こんなに大人になれるなんて…ある意味感動。
同じ並行輸入のオレンジ・ペコにあの日負けたと決めつけたイングリッシュ・ブレックファストを
悔しいが、ここで過ちを正し、新たな視点から再評価しなおすことにした。
僕が未熟だったんだ。待たせてごめん。今から行くから…(←きゃー!やめてー!背中がゾクゾクするー!)
と、UK紅茶のティーバッグのような臭いセリフで、一路安い赤缶を買い求めに走った(←ガチの徒歩です)。
某輸入食料品店、価格は200gで598円。なんとその日はそこから10%オフ!ラッキー!
で、539円なりの取引を終え、100g/269円という、もう納得のコスパ過ぎて、神々しささえ感じる価格。
もうこれでいいじゃん、PGとか通販する必要がどこにある?
そう、美味しければこれでいいじゃん。歩いて買いにいけることが至上なんだよ、結局!
コスパを維持する戦いは、常に送料との戦いなのだ。550円…650円…もういやだ。
パトラッシュ… 疲れたろ…僕も疲れたんだ。歩いて…買いに行こうよ…
ええ…言いたい放題弱音を吐かせていただいたので、さっそくレビューに移る。
以下、茶葉の画像
茶葉はセイロン&インド。
あれ、ケニアって入ってなかったっけ?
確かに茶葉の匂いを嗅ぐと、あの酸味と日向で焦げたようなケニヤっぽい香りはしない。
そういう意味では、今どきないクラシックなブレンドかもしれない。
(TWアイリッシュ・ブレックファストはインド・ケニア)
細かいBOP。CTCはかけらも入っていない。
黒い茶葉の間にチラホラと少し撚りの浅い茶色の茶葉が見える。
香りはある方だ。まあまあ新しいが、ほんのり埃っぽい香りもしないわけではない。
ああ、だが、この値段なら、分相応。
さあ、再評価の時は来た。淹れてみよう。
いつもの通り、3g・熱湯160ml・4分、でいく。
さて、久々の再会。印象は変わっているか?
●ストレート
香りはセイロン主導。
以前より香りを感じるのはご庶民UK紅茶をたくさん飲んだからだ。
つまり、ミルクを入れないと発動しない風味のご庶民UK紅茶。
だが、地元民からはPOSHと言われるだけのことはある。
ストレートのうちからまあまあ香りがある…前は気づかなかった。
つーか、これ程度で“香りがある”という評価なんか下さなかった。
PG並には香りがある。PGより香るくらいである。
でも、リプトンのブリスクでも、これくらいは香るよな…
さて、味はどうか?
熱いうちから渋味がある。多少喉に来る。
案外濃くない。そこもPGに似てる。
そんなに上品さは感じない。
ブリスクみたいな低級品さの中のバランスを感じる。
茶葉自体の甘味はない。
多少青臭く、ニルギリぽさがほんのり。
●ミルクティー
ミルクを入れると渋味がコクに変身。
香りが残るのでパンチより繊細さが映える。
ミルクの甘味でカバー。若干の酸味。
他のUK紅茶に比べると案外軽い感じである。
ケニアがないからだろう。
3gでは物足りないかも知れないから茶葉は少し多めで…
うん、茶葉多めじゃないと、意味がない。
だってこれイングリッシュブレックファストだろ?
ミルクに負けないのは4gくらいじゃないかな?
●総評
再会して思った。それなりに印象は変わっていた。
だがやっぱり同じ値段でトワイニング買うなら、オレンジペコ薦める(笑)
赤缶は値段通りの味。不味くはないが、オレンジペコのほうが、風味全てにわたってコスパの良さを感じる。
赤缶、ブリスクの感じに似てるなぁ~。ちょっと紙の味がするんだよね。
でも、頑張って通販で送料払ってPGとかテトレーとかのUKご庶民紅茶を買うなら、
赤缶でなにも問題はないような気がする。だって100gあたりならPGの半額前後で買えるんだぜ?
もういいじゃん、これで(笑)
せっかくなので、最大限に美味しさを引き出そうと試みた。
粗塩をほんのひとつまみ入れて硬水にして150mlでミルクティー淹れてみる。
うん、これは美味しい。香りは多少なくなるが、渋みが減り、コクが出て甘みが増す。
口に入れた時の香りの立体感が増す。
硬水用の茶葉。ガチで硬水じゃなきゃこれは真価が現れない。
まあ、それはどのイングランドの紅茶でもそうなんですが。
粗塩は必須です。入れすぎると塩味がうるさくなるので、量は加減して下さいね。
でも、オレンジペコのほうが美味しいと思う。
再会してみて、印象はそれなりに変わっていた。
それでもやっぱりリピはない。塩入れて美味しいと言っても、きっとリピートしないんだろな。
それはいま、もっとコスパのいい日東のブレンドを見つけたからなんですけどね。
日東は日本の水に合ってるんですよ。当たり前だけど。いずれレビューします。
いちいち塩添加するのもめんどーなんで、毎日のことなんで。
でも、トワイニングの並行輸入オレンジペコはリピートすると思う。これは軟水でもいけるんだな。
それでは最後に、Amazonのトワイニング赤缶の通販に寄せられた、身も蓋もない素敵なレビューがあったんで
これをコピペして筆を置くこととしよう。
この人はわかってるな(笑) 罵倒するツボが同じ気がする。
ではまた!
▼問われる存在意義
『値段を考えたら文句言うのもなんなんだけどもこのEBFは日本的な使い方では茶葉として同社のセイロンOPに優る点が
ほぼ皆無である。じゃあ何がEBFなのかと言えば、ドサドサ茶葉入れて呑気に蒸らして濃厚な汁にミルクを大量投入する
英国庶民イズム。この局面においてのみこの茶葉はセイロンOPに初めて雑味のなさで優るのではないか。そんな飲み方を
する方だけにお勧めの香り低い凡庸な雑味の出なさだけが光る茶葉、でも安いから★4つ。』