ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

無銘の紅茶ハンター、謎のUKご庶民紅茶をゲットする…そしてUKご庶民紅茶マスター試験開始! Welma Blend

2012年12月30日 | 紅茶・ブレンド
無銘のセイロンハンターとは名付けてみたものの
なんか、ネズミを捕まえてくるニャンコ状態のうちの旦那です。
お散歩コースもだいぶ歩いたところにデカいドンキホーテがあるんですが、
そこの紅茶売り場で「ニャー」と鳴いたと思ったら、
見たこともない輸入紅茶の箱を前足でちょんちょんしてる

「125gで398円はお買い得じゃないか?」
「またですか!それはどこの馬の骨…じゃない…なんの紅茶なんだ?」
「うぇ…うぇるま~?」
「WELMA…確かにウェルマ…だろうな、この字からすると」

確かに125g・398はお値打ちだよ。だがな…それは美味い紅茶に限っての話だぞ?
よく見れば、外箱の裏に日本語で印刷が…この時点で怪しいよね(笑)
ほんとにイギリス紅茶なのかよ
某有名な“なんちゃっておフランス紅茶”もそれっぽくまかり通ってるくらいだからな
外箱のロンドンブリッジの写真がいよいよ怪しく見える

  

うわ~…普通、写り込んだ工事中のビルとかフォトショで消すだろーがよ
(右の写真(左の写真の部分拡大)…屋上にクレーン写ってるの見えます?)
弾頭のようなビルは「30セント・メリー・アクス」




「ウェルマティーはイギリスの伝統的なアフタヌーンブレンド。
 芳醇で力強い味わいはミルクティーに最適です。」

ブレンド国:イギリス
内容量:125g(40ティーポッド)
原材料名:ケニア・インド・スリランカ…

ちょっと待ったああっ!
どの口がアフタヌーンブレンドだって?
思いっっっきりイングリッシュ・ブレックファストだろーが!
この値段でこの「インド」がダージリンってか?
笑わせんじゃないですよ(笑)←もう笑ってる

…まあいい。本当に笑うのか謝るのかは飲んでからだ

こんなの買うの?…という私を尻目に
いいネタ見つかった♪とばかりにレジに急ぐ我が夫
あああ…また125gのどこの馬の骨味のTB紅茶が我が家にorz
「いいじゃん、俺が買うんだから」
「そうですね。諦めます」

そんでもって、帰宅
「早く淹れてくださいよ~」と旦那ワクワク
「うう…淹れますよ淹れりゃいいんでしょ」私は不安でドキドキだよ
これがクソ不味かったら全部飲んでもらうからな
では開封の儀でござる



こっ…これは…まるでPGtipsの40P仕様の外箱
キターーーー!外箱直入れー!箱の中ダストまみれ!
そして今流行りのラウンドTB
もしや、これはUK紅茶の証ともいえるいりこだしパックか?

くんくん…

ひぇーやっぱり漁港にさらわれたー!!(←UK通常運転)

間違いない。UKご庶民紅茶だ。

まあ、125gを40Pに分けてある時点でわかってはいたんですがね(笑)
これは間違いないな
やっすいUKのブレンド紅茶だわ
輸入でこの値段はないわ~売れ残りをドンキが買い叩いて引き取ってきたのはほぼ勝手に確定
絶対にアフタヌーンティじゃないし(笑)
香りが無くて、ミルク入れないとスイッチ入んないアレだ

…あれ?なんなんだこの達成感は?
しかもまだ淹れてみてもねぇんだぞ
ここでワタクシ、ふと自分の判別力が格段に進歩していることに気づく
1年前はこの紅茶見ても、UKのデフォなご庶民ティだなんてわからなかったはず
スゲェ。ある意味すげぇ
学んでしまったのだ…この半年くらいの間に(キラッ)

…はっ!?
つまりなんだ、これってもしかすると
紅茶の神が与え給うた、UKご庶民紅茶マスターレベルの認定試験では?
いままで五官と情報を駆使して分析を繰り返してきたUK紅茶
この謎のWelma紅茶の出現は、その蓄積が実戦で応用段階に到達するフラグなのでは?(←なんのRPGだよ)
そう、HPもどんな攻撃系なのかも不明
その要素を戦う前に一目で見抜く…まさにそれは達人の技だ
そのマスタリーレベルに到達したのか、まだそれは幻想なのか?
そうだ、ここは引くべきじゃない。それを確かめに行くのだ
ネコよ、よくやった。君の捕まえたネズミはただのドブネズミじゃない!(←JUMP風に読んでね)
イギリスのドブネズミだ!(結局ほめちゃあいないなぁ)

淹れましょう…旦那お待ちかね

ありがたいことに、いりこパックはTetley程度(懸命な諸君ならこれがどんなグレードなのかお分かりのことだろう)

しかし、あの記事の順列がこの度更新されたので、一応書いておく

 _______________

《UK紅茶TBの紙臭=いりこ度》

旧:PG<<テトレー<M&S<<ヨークシャー<クリッパー
(『UK紅茶第2期の最後を飾る高級スーパーMARKS&SPENCER 自社ブランドM&Sデカフェ紅茶!』から抜粋)
         ⇓ ⇓ ⇓

新:セインスベリー<PG<<テトレー<M&S・TESCO<<ヨークシャー<クリッパー

 _______________

セインズベリーの素晴らしさ…いけない。脱線しそうだ


これは、とりあえずTBごと淹れてみよう
いつものようにマグ・熱湯200ml・4分

そして蓋を開けると



まっくろ
ブラック・ティです
いつものUKティそのもの
さて、香りはどうか

▼香り
意外にもわりと甘い香りがする
ケニア>セイロン、だが、ものすごくケニアの香りでもない
だが多少魚臭い…テトレーぐらい
どうひねっても、アフタヌーンブレンド的な香りじゃない
次にストレートで味見

▼ストレート
甘い口当たりだが、味が甘いわけじゃない
見た目濃いのに、コクがない。さっぱり
少し渋みがのど越しにくる。いい渋みではない。口に残る
安いケニアの青草っぽい感じの風味が最後に出てくるが
それほどひどくない

▼ミルク
コクがないがあっさりした甘さ
平面的。立体感なし
少し水っぽさを感じる
色は濃いのに、ミルクを入れると負けて風味が乏しくなる
テトレーのデカフェに雰囲気が似てる。デカフェじゃないのに…頑張れ

だが、ティーバッグの紙を外してリーフとしてポットで入れると
香りが倍になりコクの無さをカバーして割りと飲める風味になる
ミルクティーにするとバッグの有り無しは歴然と味に反映される

▼総評
過酷な試練を経て、とうとう紅茶アデプトからのマスター認定が下った!
今後も孤独な道だが、予想通りの結果に大満足である
UKスタンダードとは言えるが、香り味共にUK紅茶としてはグレードは低い
安いだけのことはある
すごく美味しくもなく、かといってさほど不味くもない無個性なUK紅茶だったが
日本の店頭で買えるUKご庶民紅茶は成城石井にあるPGtipsなんかで、40Pで690円する
だが約半額でこれなら、ティーバッグを外して飲むならまあまあいけると思う。
ポットで2杯分淹れるとミルクティーに限り更に美味しく飲める
そういう意味では、案外コスパは良いんじゃないかな?だって100gで318円だし。
ミルクティーなら、リプトンのイエローバッグなんかより絶対こっちをオススメするよ
ただ、アフタヌーンでは決してない(笑)
なんの冗談なんだ(笑)
笑ってやる(笑)

ここまで無個性だと、香りのいい茶葉をティースプーンに1/3くらい入れてやると
それなりのミルクティーにはなると思う
それこそ安いダージリンでも入れりゃ、名ばかりのアフタヌーンブレンドに少しは近づくんじゃないのかな?
条件はティーバッグの紙を外すことですがね
あの紙は安い茶葉殺しだわ
無個性だけに工夫次第で良くなります
ああ、まったく…ウチのハンターピンポイントで無個性な紅茶を撃ちぬいてくるよね
UK紅茶までやってくれるとは思わなかったよ
おかげで自称UKご庶民紅茶マスターの位を手に入れることができたんで、結果オーライですがね


さて、このWelmaブレンド
ググってもろくな情報がない
こんなリンクの少ない記事も久しぶりだ
プルミフィーユとかいうjanat取り扱ってるサイトがあるが、4ヶ月たっても未だに通販は準備中
あとはアメリカの商標登録の検索サイトくらい
イギリスのサイトただの一つもヒットしねーでやんの
誰かのツイッターに
「Janat国内販売の先駆けである紅茶の店Janatさん(http://t.co/jYsMX2Dp)が10周年を記念してプルミフィーユとしてリニューアル。今後はJanatだけでなく、日本で手に入らないブランド(Welma,Beau&Bon等)も輸入販売するそうです。」
いやいや、Welma手に入らないの日本だけじゃないって(笑)
逆に手に入るの日本だけだって
以前密かに行なっていたjanat調査とそっくりな展開で笑える
(ご興味ある方は、フランスグーグルで検索してみて下さい。又は下記リンクへどうぞ)
(http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2010/0101/285118.htm←単に読み物としても面白い!)

最初に検索したのは輸入者の「㈱BONTE JAPAN」さんでしたけどね
ウェルマ紅茶を購入した8月あたりにはこの社名でググってサーフしていくと
ウェルマブレンドの通販に行き当たったんですが、いまはなくなってしまいましたな
いま現在は例のドンキも売り切れて在庫は入る様子なし
どうやら幻の無銘UK紅茶になりそうです…
いろんな意味でGJ!無銘紅茶ハンター!

そういえば今日は晦日…こんなネタ記事で今年は終わるのか?
いや、どこ開いたってこんなネタ記事しかなかろう(笑)
だが少なくともまっとうなWelma Blendのレビューはきっと他には無いだろう
“1年経たずに実物が消えてしまう”に10ポンド賭けてもいいけどね
また世の中の役に立たぬ記事を書いてしまった…いい仕事だ


では皆様、良いお年をお迎え下さいませ♪



GJ!!!! セインズベリー! 漁港からの奇跡の生還…Sainsbury's "Red label"

2012年12月15日 | 紅茶・ブレンド
いやぁ~今回なにが嬉しいって
もう、なんつーか、UKにちゃんとした嗅覚の食品開発企画部があったってことが何より嬉しいです

恥ずかしながら、イングランドの漁港から帰って参りましたNirvana・Cafeです!

いえいえ、渡英してたなんて滅相もございません
こんなコスパしか語ってないような前世の没落英国貴族が
イギリス旅行なんかする資金もヒマもねっつーの(←それでも貴族とかだけは言う)

いや、もうバーチャルな渡英だけは回を重ねてきたのは事実です
んで、行く度に拉致されるのが毎回恒例のアレ
そう…イングランドのさびれた漁港ですよ!クソッ!
毎回のように魚臭い埠頭の水たまりに蹴り倒されて…
こっちは人違いだって言ってんだろーが。アジア人の顔は全部同じに見えるのはわかるけどなあっ!
(“チャイニーズ・マフィアと間違われてる”の小芝居状態ですすみません)


おいといて(←おいとくのか)
今回は前回のいい加減な予告で告知済みの、UK大手の快適スーパー《セインズベリー》のPB紅茶です
UKのご庶民スーパーでも最大手のひとつであるこのセインズベリー
テスコより品質がよく、M&SよりもPOSH(気取って)でない、
ビクトリア時代の創業、英国内でも老舗のスーパー、セインズベリーの伝統のブレンド紅茶

Sainsbury's Red Label Tea, Fairtrade 80P 250g
セインズベリー レッドラベル です

購入価格:250g・1550円 (UK現地価格:1.31ポンド→日本円で177円 70円/100g)

調査中に面白い記事を見つけたんで、ご紹介します
『英国スーパーマーケット総比べ』(英国ニュースダイジェスト 2007.2.15 より)
いままでご紹介したマークス&スペンサー、テスコ、そして今回ご紹介するセインズベリー、
(そしてまだ紹介する機会のないウェイトローズ)
この英国でもお馴染みのスーパー4社の比較情報がレポートされています
ご興味のある方はご一読下さい
行ったこともないUKがぐっと身近に(笑)

今回は特にこれ以上のトピックスを調査中に見つけられなかったのが功を奏し
一気にレビューに行きたいと思います
せいぜいが、M&SもTESCOもSainsburyもばりばりのユダヤ系の企業だった
というくらいで、お金持ちコミュで金はぐるぐる回ってるんだなぁ~という感慨がひとしおです
セインズベリーは金融(銀行とか消費者ローンとか)もやってるんですよね
さすが90年代まではスーパーの売上NO.1だっただけのことはあります
それに、一族に政治家が多い
元会長(現在は保守党上院議員)が2010年に大英博物館に32億円の寄付をしたりしてますね


さて、紅茶の話に行きましょう
なぜ今回これを選んだかというと、英国住みの日本人の皆さんのブログの中に
このセインズベリーのRed labelが美味しいという発言が見られたというのがその理由でしょう
前々回に書きましたが、これもEnglish Specialitiesさんでの注文だったんですが
なぜか私が注文して少ししてからこのRed labelが商品一覧から消えてしまったのです
他のセインズベリー商品はあるんですけどね
で、色々探したんですが、web上にはもう他の通販サイト見てもなぜか売っていないんですな
(見つけたら教えて下さい)
さて、そうするとRed labelはUKから直輸入しないと手に入らないシロモノになっているかも知れません
それでもレビューするんだよなぁ…このレビュー世間様の役に立つのかね
…という浅知恵はおいといて(←これもおいとくの)
さあ、見て参りましょう!


開封した箱の中身です



うう…デジャブのようだ
しかも3回目のデジャブだ
面白いから比較として並べてみましょう

 

残念ながら同じアングルのM&Sの画像がないんですが、デザイン以外は全く同じです
スーパーのPB紅茶はこの規格にしないといけない法律…なんかないと思いますけどね

箱の側面にはこのレッドラベルの歴史と茶葉について書いてある
『最初のレッドラベル・ブレンドは1903年に創始者のジョン・ジェイムズ・セインズベリーが
選んだのが始まりです…』すごいね。歴史あるブレンドだ。PGみたいです
『ケニア・マラウィ・南インドの茶園からフェアトレードで茶葉を取り扱っている…』
ブレンドされた茶葉の情報が詳しく書いてあるのって、UKの紅茶ではわりと少なかったりする
このインフォメーションは優秀ですよ

ではティーバッグです



こちらも金太郎飴のようにラウンドTBです…ん?
あ…れ…?

ない

ないじゃないか…

ないじゃないかあああああ~!!!

魚の臭いが無い!!!!!
ありえん!
PGでさえわずかの魚臭があったのに
このRed labelのTBには片鱗すらない
これほんとにUK紅茶なのっ?

くっ…
こんな唐突に終わってしまうものなのか?
まるで百年の(魚市場での)幽閉から解放されたようなこの気持ち…
いや、まだ信じられない気分だ
セインズベリー、君のおかげで僕の心に自由と平和が訪れた
僕は永遠に君の名を言祝ぐよ
素晴らしい、パーフェクトだ…ありがとう…



…はっ
終わってしまうところだった
肝心の中身について語らねば…
いやもう、これが全てでしょ。もういいじゃん。これ以上めでたいことがあるのか?
TBの紙外して飲まなけりゃならないあのストレスから解放されただけで十分だろ?
違うのか?え?どうなんだ?

という心の声の誘惑を振りきって、レビューいきます
一応バッグ破いて中身出してみた



細かい黒い茶葉。この写真は臨場感あるな
しかし今回はTB付きでも構わない~♪
では淹れましょう!

ランラン楽しくTBごとマグに放り込む♪
熱湯ぶち込む♪
あとは蓋して4分待つ♪
なんて楽しいんだ♪ラララ~♪

さて浸出いたしましたRed label
こんな色です



テトレーなんかよりずっと赤い感じだね
では香りを嗅いでみます

▼香り
ストレートなのにわりと香りが強い
UK紅茶のミルクティー用はストレートではあまり香りがしないが
これは香りが比較的あるのがいい
上等なケニアの香り
青臭いがそれなりの華やかさ
上品ではないが、泥臭くもない
いりこだしパックの片鱗すらない
UK紅茶のティーバッグ付きとは思えない!

ではいつものように最初はストレートで味見

▼ストレート
甘い…あまーい!
飲むとすぐに感じるのは甘さだ
わずかに渋み。少し舌と喉に残るが、パンジェンシーってやつ。良い渋さ
温度が下がると渋みが増す
わりとまったりしたコクがある
ケニアの味が全面に出ている
TBの紙の味は無し!すごいね。感動だ

▼ミルクティー



ミルクを入れると香りが変わる
爽やかというか揮発性のある酸味のある草の香り
こくのある、まったりしたミルクティーである
若干のキャラメル風味
薄さはない
ケニア主体の風味だが見えないところに補強がある感じ
ミルク入れると少し酸味がしてくる
味のしっかりしたミルクティー
パンチとかストロングとか濃厚じゃなくて「しっかり・まったり」
酸味が渋みに加わり風味を複雑化しているのがまったりの原因かもね
もちろんTBの味無し!すんばらしい~


▼総評
ケニア好きなら迷わず美味しいミルクティーが飲める
繊細さや上品さはないが、ある意味ケニア主体のブレンドのミルクティーとしての洗練がある
一目置いてお付き合いできる、センスのある田舎の人…的な雰囲気(←また判りづらい例えを)
でも、ケニア嫌いなら多少考えた方がいい
独特のあの風味ですから、好みが分かれるかも知れません
美味しいケニアではあります。
旦那が飲んだとたんに「ココス~」と元気にのたまったのは当たってる
ルクリリに似てるが、ブレンドだから単品よりも風味がまとまってるし
(これとTESCOのデカフェを1:1でブレンドすると、まぁ美味い)

ですが、なにをさておいてもこの漁港臭からの奇跡的な解放が今回の目玉ですな!
なんで、あれをやめられたんだろう?
生まれつき蔓延している臭いを客観視するのは並のことではなかろう
それが不思議でなりません…


いや、ちょっと待て、つまりそれって…
うおおおお~!

なぜ漁港から解放された直後にレッドラベルの通販終わってんの!?(←ようやく繋がった)
陰謀?これ陰謀なの?嫌がらせなの?
もしかして、世話になってるにも関わらずしつこくぼったくり価格とか書いてるからか?
それじゃあこれは復讐なの?

…うーん
そうだとしたら、なんて私の弱点を見切った復讐なんだろうか
それはある意味賞賛に値するな
最高のセンスのある嫌がらせだな
少しだけなら反省してやってもいいぞ
ごめんなさい、もうしません(←珍しく低姿勢…でも全部妄想♪)









TESCO・デカフェ紅茶 UK最大のご庶民スーパー…ってテスコボーイのテスコってTESCOだったの!?

2012年12月11日 | 紅茶・デカフェ
さて、前回からの予告通り
順を追って先日購入したUK紅茶レビューをして参ります

今回はTESCOのデカフェ紅茶であります
いつものようにまずは基礎知識からいってみましょう


TESCO…それは英国最大のスーパーマーケットだ
英国だけではない
ウォルマート、カルフールに継ぐ世界第3位のスーパーである
(ここらはwikiに詳しいので、詳しく知りたい方は、是非リンクをご利用下さい)
日本にも進出していたが、去年の2011年に撤退を決めたとのことである

でもTESCOなんてどこでやってたの?
東京に住んでいた頃にはついぞ見かけなかったよね…
と言いたいところだったが、さっきテスコ・ジャパンの店舗案内を見たら
実家の近くにあったorz
しかもオープンしたのってまだ私がうろついてた頃じゃん!
チャリで前通ってるよ絶対。でも知らねぇ


…とほざいているのも束の間だった。
今回TESCOを調べているうちに、大変な事実に遭遇してしまったのです

テスコボーイの“テスコ”はTESCOのテスコだった!!

テスコボーイ…この郷愁に満ちた響き…
そう、あの伝説の種馬テスコボーイのことだ!
数々の日本競馬史上に残る名馬を産み、テスコボーイの血を分けた馬たちは一時代を築いたのだ
トウショウボーイ、ハギノカムイオー、キタノカチドキ
そして史上最強の牝馬テスコガビー
デカフェレビュー史上最も衝撃的な展開が
よもやこのUKご庶民ティーレビューも終盤にさしかかったところで来てしまうとは!
4コーナー回って直線に入ったゴール前で、まさかの大穴が(黒三角2個▲▲くらいのやつだよ)
大外回って差し切っちゃうくらいの胸熱な展開じゃないかっ!

なんでこんな競馬ネタでどっかのオヤジのように興奮してるんだと思われたそこのあなた
私はね、なんと現役のテスコガビーのファンだったんですよ!
それも幼稚園の頃からだ!年季入ってるんだこちとらその頃のお出かけコースには
後楽園の場外馬券場が入ってたんだぞ(←自慢する話しじゃございませぬ。親父に連れてかれただけ)
桜花賞、オークス…ガビー伝説をこの目で見たのだ。あの凄まじい逃げ足を!

どうやらテスコボーイはTESCOの創業者ジャック・コーエンの持ち馬だったらしい
英国競馬界ではそんなに走らなかったらしいが、日本に来てから種牡馬として活躍したのだ
そのテスコボーイの資質を100%引き継いだ史上最強の牝馬がテスコガビーだった
ガビーはガブリエルの愛称で、ジャック・コーエンの隣家に住む少女からとった名前だとか

いや「知らねえ」じゃなかった。お世話になりましたごめんなさい

思わぬところで足止めを食らったが
これを記事にせずしてANANDA・Cafeとは言えません(←どんな紅茶ブログなんだ)
いや、UKらしい話題ではあります
競馬の発祥である伝統の英国競馬ですからね
ちなみにテスコボーイは大の競馬好きだったアン王女の建てたアスコット競馬場のG1レース
クイーンアンステークスで1966年に優勝してるんですなこれが
フォトナム&メイソンで「クイーンアン」というブレンドがありますが
そんなお茶を飲みながら、王室専用観覧室で優雅に競馬観戦してるんだろうなあ
紅茶と競馬が好きなんて…アテクシ前世はやはり英国貴族だったに違いないそうよ決まってるわ


はっ…また戻ってしまったorz
前世の高貴な血統は封印して、庶民の紅茶の話をしよう


テスコの紅茶というのは、日本で言うと「イオン」とか「西友」とか「ダイエー」「ライフ」みたいな
全国展開してる大型スーパーのPB紅茶である
以前レビューしたイオン・トップバリュの「セイロンジャワティー」のようなもん
これは90gで188円=100gで208円となる。たいへん優秀
さてテスコの普通の紅茶。これの現地値段はTesco 80 Teabags 250G £1.31 (£0.52/100g)
1ポンドは現在、日本円で132円…うう、高くなったなポンド120円台だったのに
ということは1.31ポンド=250gで172円…うそだろ100g、69円て
100円切ったぞ!なんなんだこれは!
夢の1g1円紅茶の上を行くぞ(上じゃなくて実質は下なんすけどね)

ではデカフェは、というと
Tesco Decaffeinated 80 Teabags 250G=£1.50 (£0.60/100g)=198円
…100gで80円。デカフェですら1g1円以下の世界だ…わー(棒)
(ちなみにこの情報はUKのTESCOのオンラインストアでの情報)
198円のデカフェ紅茶を1550円で買う…
まあしかたない。いまんとこ自分で個人輸入できないんだからな
この手間と国際輸送料と、異民族の言語を超えなくてはならんのです
イギリスは遠いなぁ…わかっちゃいるけど(笑)


さて能書きはこれくらいで許しといてやる(←誰を?)
ゴタクぬかしてねーで、さっさと味見しろ!と怒られそうなんでレビューさせて頂きます
普通、競馬の話とかコスパとか最後に書くよね…
でもこんなのはみんな慣れたよね(←そうそういつもの事)


今回の外箱も魚臭くなかった
この手のスーパーPB系の外箱はなぜか魚臭くないんです
期待大。でも、M&SでさえTBはいりこだし袋だったからなぁ
油断は禁物ですよね

トップ画像で箱の感じはわかっていただけたかと思う
この中が、また判で押したようにM&Sと同じなんです
アルミ蒸着パック2つに40個づつTBが入ってるんです
これもやっぱりはやりのラウンドP


  


TBを破いて中の茶葉を見る



画像が多少赤いですが、今回も脳内で黒めに色彩補正をかましてやってくだせぃ
でも褐色の茶葉は割合が多く、黒い茶葉はダストに近いのが入ってますな
“base of great Afrikan teas”と箱の側面に書いてある
アフリカ系の茶葉ベースですね。あとはセイロンぽい匂いがします
そしてTBはほぼM&Sと同じくらいのいりこ風味でありまするorz
ああ…これもダメか
テトレーくらいならまだ我慢できるんだけどな
このグレードから下の海産パックは味的にダメです
でも仕方ないです
レビューの時だけはTBで淹れよう
もちろんちゃんとTB外したのもレビューしますよ

外箱の側面に風味のグレードが書いてある
MEDIUMだそうです。グレードは1~3の2

 

さて、ようやく淹れてみます
淹れ方はいつものUKご庶民TB紅茶方式
マグにTB入れて、熱湯を200ccぶっこむ。蓋して待つこと4分
(例の80Pだから250g÷80P=3.125g)
蓋を開けてまず香りを嗅ぎます

▼香り
うすい…いりこ…いりこをかろうじて乗り越えて来たが、若い草っぽい香り+セイロン
この香りどこかで嗅いだことが…
うお。リプトン・イエローバッグです
もしくはモスバーガーの紅茶の香りだな
青臭い感じなんですが、爽やかさがない香りなんだよね。紅茶っぽくない
これが多分アフリカ。ケニヤぽいが、ルワンダとかマラウィかもしれない
でも、いりこだしに阻まれて、それもわずかです

▼味(ストレート)
うすい…腰がない…多少の渋み。甘味なし。
味も若い草の味。例のリプトンイエローバッグに共通するなにか。
クセがないわけじゃないんですが、良いクセではないような…
おおお、冷めてきたらやけに渋みが出てきた
珍しい!これは珍しい。普通、UKご庶民デカフェ紅茶はスムースなんですよ
のどごしとかなめらかで、渋みなし、が基本
なのにこれは冷めてくると舌に残るほどの渋さ
この渋さで、熱い頃の水っぽさが消し飛ぶ
だが渋い!これはストレートでは飲まないほうがいいですね
もともとストレート用ではないし

▼味(ミルクティー)
熱いうちのミルクティーは最初ミルクに多少負ける?
ミルク入れると多少甘味が出るがやはり腰がなく水っぽい
冷めると渋みが出るので、ミルクティーは少し冷めてからの方がコクが出る
しかしティーバッグはミルク入れるといりこ風味からシフトして牡蠣風味が少しずつ出てくる
かなりぬるくなったらそれも消えた
だが、TBは外すことをおすすめする

▼TBなし
香りはイエローバッグ的なのは変わらないが、茶葉には海産臭はあまり移っていない
TBを外したので安心して味わえる(笑)
これでミルクティーにすると、まあまあ飲める
温度変化で少しづつコクが出てくるのはTB付きのレビューと同じ
飲めるが、日本のスーパーでもよくある、すっごく安い投げ売りのTBを飲んでいる感じ
アフリカ紅茶ベースなんだよね。
てことは、この青臭いのってアフリカ系のやっすいヤツなのかなぁ
デカフェにしては紅茶の風味があるってことだよな…
でもその紅茶はあんま美味しくない紅茶だ
うーん!微妙だぞこれ!


▼総評
「猫舌用のデカフェ」
かなり偏ったデカフェと言える
ただ渋みがどのデカフェより強かった。
香りは思ったよりあるがあの青臭みのある高発酵イェローバッグ臭は苦手
ストレートで温度下がりかけの時のこの舌の両側に刺激の残る渋みはかなり飲みづらい

よって、バッグ外して濃く入れてミルクティーにして時間を置いて
ぬるくなったころ飲むのがベストかも知れない
ながら族の人で、ついついなんかしてるうちにミルクティー冷めちゃうんだよね~
なんておっしゃるそこのあなた!
このTESCOのデカフェなら飲み頃になってますよ!

個性といえば個性…うむむ、デカフェぽくないが安くてマズい紅茶
デカフェとしては個性的だが、紅茶としてはあんまり美味しくない(笑)
どう言えばいいんだろうこの感じ
いままでのでいくと、そうだね…
“劣化PGtips”って感じだな
PGのデカフェが80Pで£2.39 (£0.96/100g)
TESCOデカフェが同じ容量で£1.50 (£0.60/100g)
この差額分(日本円にして100円)がクオリティの差ってやつ
でも、安さと風味を考えると、デカフェならTESCOでもいいって思う人も確実にいるよね

UKデカフェをいろいろ飲んでくると、デカフェ独特な味の領域があるのがわかる
そうすると
①「紅茶の風味が抜けていてやたら濃いいわゆるデカフェ味」のがいいか
②「不味くてもいいから、デカフェにも紅茶っぽさが欲しい」のを目指すか
③「美味しくて、紅茶っぽさがある理想的なデカフェがいい←ただし高い」か、となる

①はヨークシャーティ、クリッパー
②はTESCO
③はPGtips・M&S
①と③の中間がテトレー

なんて感じになるなぁ(←確実に独断と偏見の賜物)


今回、1g=1円以下のUKデカフェ茶葉のクオリティを見させてもらったという意味では
貴重な経験であったと言えよう
変なデカフェの傾向と分類もひょんな弾みででっち上げたし(←単なる勢いで作った)
しばらくUKご庶民デカフェ紅茶のレビューはお休みです
本日ようやく休眠してたクレジットカード(VISA)の復活のめどが立った
来年の立春の日には稼働する予定なので、そんときはBritstoreで英国直輸入ネタかまします
次回作はきっとセインズベリーのRedlabelだと思うよ