ANANDA・Cafe

独善的偏向偏執的毒舌紅茶&カフェのブログ 真実は香り高く甘くそして…渋い 良い紅茶のようにね

三宮阪急英国展―俗に言う生存報告的なアレ―

2022年04月16日 | 茶話
 生きてます。何年振りの投稿だろうか…
 gooブログは何年も放ったらかすと、背景のテンプレートを破棄されるのだが、とうとううちもその憂き目に遭った。
しかも記事を投稿せねば元には戻らないのだ。

 そのためと言っちゃなんだが、先ほど三宮阪急英国展でゲットした狩りの獲物を晒す。心して見るが良い。
リントンズのビスケットと、スコットランドの老舗メルローズからMBO(management buy out=経営陣による企業買収のこと)で独立した
エディンバラTea&Coffeeのスコティッシュブレックファストである。
なので、メルローズはメルローズで残っている…らしい。通販で売ってるからね!

 知っての通りスコットランドは軟水地域で日本の水質に似ている。
スコティッシュティはイングランドの硬水で淹れなきゃ美味しくならないハロッズやトワイニングやPGtipsと訳が違う。
日本在住ならスコットランドの茶を飲め、と言いたい(佐久周辺の浅間水系[硬度150mg/L~200mg/L]の人以外)。
ブレックファストは大変smoothで当然ミルクティ用。滑らかで癖がなく美味しい。
とはいえ案外繊細なかんじもある。ストレートでもイケるんじゃないか?

 

 でも、リントンズのブレックファストと似ているところはある。が、ミルクティーなら価格でリントンズに軍配。

 昨年10月10日、阪神百貨店のリニューアルオープンでリントンズ店舗に行き、
ゴールドとトラディショナルとジンジャービスケットを購入。
その後、仕事先のクライアントさんからお歳暮でブレックファストとショートブレッドを頂く。
凄まじい量のリントンズ紅茶がまだ我が家にあるので、今回はリントンズ紅茶の購入は無い。
リントンズも北部イングランドからスコットランドの紅茶メーカーさんなので、軟水地域だ。
日本で淹れても美味しいお茶なのだ。




無事到着してました。UKご庶民紅茶研究フェーズ3…テスコ・デカフェ&セインズベリー・Red label

2012年11月30日 | 茶話
11月1日 English Specialitiesさんに紅茶発注
11月5日 入金
11月6日 発送完了メール受信

11月19日 商品到着
     

今回は出荷から到着まで2週間程度かかった
途中でデカフェが切れて、しばらく普通の紅茶を1日2杯飲んでいたが、めまいは出ず
「1週間~2週間、長くて3週間で到着」と、いつもメールに書かれているので問題はない
またしても補償なし普通郵便なので追跡不能
でも安いからいいです

というわけで
またしてもUK直送のご庶民紅茶&デカフェを発注していたNirvana・cafeでござんす
前々回のデカフェ「有機溶剤事件」の記事UP時には商品を待ってたわけで
この商品を発注しなければ、あのデカフェの脱カフェイン・メソッドの調査はなかった
と思うと、なかなか感慨深いものがありますな

調査の結果、今回は
・テスコ デカフェ紅茶 : 80ティーバッグ(250g) 1,450円
・セインズベリー レッドラベル紅茶: 80ティーバッグ(250g) 1,550円

3000円以上で送料無料になるのがいいですね
ぴったり3000円だったのは単に運が良かっただけですが
いつもの送料・各手数料込のコスパ計算をすると
送料は無料、振込手数料はゆうちょ銀行間送金だから無料
合計3000円で、500gの紅茶を購入=100gあたり600円…まあまあの出来だね!


今回の荷物

 

ダンボール箱の中に、TESCOのレジ袋で包んでありました
なかなかステキな演出です
こういうの好きだな(笑)
このテスコとセインズベリーの箱、サイズが全く一緒なんだよね
おもしろい
ちなみに、マーク&スペンサーの箱も同じサイズだった
TETLEYとPGとヨークシャーティーとクリッパーはバラバラのオリジナルサイズ
紅茶専門店は外装はオリジナルサイズだけど
箱の規格同じM&S、セインズベリー、TESCOはたしかにスーパーのPBだわ
しかも全部中は40P入りアルミパック✕2袋の包装・丸いティーバッグ、だしね
同じパッカーにOEM頼んでるのかなぁ

今さっき、English Specialitiesさんのオンラインショップに確認に行ってみたら
セインズベリー・レッドラベル紅茶の取り扱いがなくなってました
なんでだろう?


とりあえずガンガン飲んでます
レビューはそろそろ書きますよ
なくなる前に!






お待たせ致しました。硬水実験敢行!…そしていりこTBの匂いの正体が明らかに?

2012年10月09日 | 茶話
風邪をこじらせて嗅覚がほとんどなくなってはや1週間
これがデフォルトになったらこのブログ終わるな…
と、ブログ自体の存続の危機がひっそりと訪れていたんですが(笑)
だいぶ回復してきました

紅茶の繊細な香りが久々に鼻腔に届いてます
昨日あたりからですがははは

まあ、近況はこれくらいにして
前回のクリッパー・デカフェがNaturalでFairではあったが
&Deliciosではなかったという一件が、どうにも解せず
一方で、ありがたいことに参考になるコメントをいろいろ頂きまして
みかんさんの爆笑コントレックス・ティー・レポートとか
lakenunnuさんご紹介のクリッパーのUKブログやレビューサイトでの評判…等々
やはり、コメ返でも前のブログでも宣言しちゃったので、実行に移さねばならない日がやってきました

硬水実験です!みなさん!

買い物行ったらエビアン500mlが100円で売られてたんで決行(←高かったらやんなかったのか?)
ちなみにエビアンは硬度304mg。一方UKはロンドンの水道水は硬度220mg前後らしい
(ukiukiせっけんライフ『世界の水の硬度』参照)
みかんさんにコメントで示唆して頂いたように、浄水を加えて硬度を300から200に薄めます
計算して100mlのエビアンに50mlの浄水で、ちょうど200前後
この比率でお湯を沸かしました

さて、使うのは最も魚臭かったデカフェティーバッグ2種
・クリッパーデカフェ(画像:上)
・ヨークシャーデカフェ(画像:下)



さて湯が沸いた。早速行ってみよう!
まずはデカフェ対照実験だ
淹れ方はUK庶民方式
2個のマグカップにクリッパーとヨークシャーTBを入れ熱湯をぶっかけ蓋をして4分
さあ、どうなるのか…

出た!出ました!クリッパーのカップに油膜みたいなのが浮いてます!
(みかんさん、これは日本ではなかなかお目にかかれませんよね~)
工事現場の水たまりに落ちた油が水面に膜張ってる…みたいな(食い物に使う比喩じゃねーよ)

おや…変だな。ヨークシャーのには油膜がかかってない!
確か、ヨークシャーでもデカフェには硬水用・軟水用の区別はないはず
この油膜みたいなのは硬水中のミネラルと紅茶のタンニンが結びついたもの
…てことは、タンニンの低い茶葉を使ってるのか?

さて、この時点ですでに違いが出ました
では飲んでみましょう

まずは香りから
ここがまず大事なポイント
この水で無漂白のTBのいりこだしパック臭が変化するのか否か?

ああああああ~
変わりませんよ~
クリッパー・ヨークシャー共に変わりませなんだ
特にクリッパーTBはこうやって改めてテイスティングすると…ヨークシャーTBの生臭さが子供に見える
考えてみりゃ当たり前か、アルカリは生臭いんだよもともと
こんにゃくが生臭いのは水酸化カルシウム(いわゆる消石灰)のせいだし
ピータンとかあくまき(南九州の郷土食品)とかもアルカリの匂いだ(両方好きだけど)
硬水はミネラルが多く、エビアンはPH7.2、いわゆる弱アルカリですな
この件については、
「ものごころついたころから英国人はTBはこういう味だと思ってるから気にしない」
としか言いようがないですな

では味です
とりあえずストレートで飲む
まずはクリッパー
あらっ?これはどういうこと?
腰が出てるじゃないですか!
軟水で入れたら腰がなかったのに、硬水ではコクと若干の渋みがある
甘さとまではいかないが、アッサム特有の重さが出ているぜ

ヨークシャーも同じく、軟水抽出では見られなかった渋みがあり
もともとコクがあった味わいに、キレが加味されている
これは両者ともミルクが期待できそう

というわけでミルク投入
クリッパーのあっさりシャバシャバした感じがなくなり、コクとまろやかさのあるミルクティーに
香りは依然として、こりゃないわ…の漁港臭だが、味が格段に改善されている
これは、ティーバッグから出してポットで淹れれば問題ないんじゃないか?

ヨークシャーのミルクティーは多少魚臭さはあるが、クリッパーに比べればマシに思える
もともとヨークシャーデカフェはコクは十分なので、硬水では更にパンチの効いたミルクティーになった

せっかくなんで、クリッパーのTBなしバージョンをポットで淹れる
TBの移り香はあるが気にしなけりゃ気にならない程度
もともとこのデカフェはわりと香りがあるので、コクさえあればそれなりのミルクティーになるのだ
ようやくオーガニックの素性の良さが好意的に味わえる
後味が良く、コクとそれなりに香りのある素直なミルクティーになった
これならなんとか消化試合にはならないです


というわけで、地元では皆さん、コクのあるクリッパーを飲んでいらっしゃるとわかった
だからといってティーバッグの匂いは硬水でも変わりはないこともわかった
「無漂白のティーバックは風味に影響ない」という英国人のレビューには今のところ確実に賛同できない
次からクリッパーを飲むときは、TBを取り除き、エビアンで淹れよう…

…というわけにはいきません
毎回クリッパーのためにエビアン買うっていう選択はない
コスパが聞いて呆れます
では、どうするのか?
キッチンで安くお手軽に硬水を手に入れるにはどうしたらよいのか?
即座に出た答えがこれ…

「塩を入れる」

これでおうちで即席硬水の出来上がりだ!
安い・早い・美味い!
三拍子揃ってまるで吉野屋のようではありませんか
いや…美味ければね
いや、美味しいはずなんですよ
塩をミルクティーに入れるってのはよく聞く裏技ではあります
特にチャイに入れてコクを出すというのはたまにやっていましたね
しかし、今回入れる理由は、塩味がコクを出す…のではなく、
硬水はミルクティーに合う、という理論からの推察であるわけで
(理由がどうであれ美味しくなりゃなんでもいいんだけどね)
カルシウムやマグネシウムの多い粗塩を使って、例の被膜が出ないかな~という実験も含めてね

というわけで、もう一つ実験
「塩の硬水ミルクティー」です
耳かき1杯くらいの粗塩を茶葉と一緒にポットに投入し、上から熱湯を注ぐ、というもの
また、クリッパーで実験だ

さて、長くなってきたのでざっくりつまむと
「被膜が出た!」
「塩味はそんなに気にならない」
「美味しいし、ミルクティーにコクが出る」
という良い結果が出た
これは後日、普通のセイロンティーで実験したが、やはりミルクティーはコクが出て美味しかった

硬水の実験中にサイトを検索していてヒットしたのがこれ
《Liyn-an Tea Club No.15 ミルクティー編・水の硬度と紅茶の美味しい関係》
コントレックスと硬度0の水を割って、6種類の硬度の水を作り、
ディンブラ・ダージリン・アッサムをその水で淹れて、ストレートとミルクでそれぞれ評価して
点数をつけて硬度と美味しさの関係を研究したものである
リンアンさんは科学的でいいなぁ
そしてみかんさんの言う通り、コントレックスの硬度1551のお茶は美味しくなかったと出てました
私のいい加減な実験でご不満な方は、ぜひこちらをご参照ください



さて、実験はいろいろしてみたが、ここで、重大な発見をご報告したい
塩でミルクティーを作ったあと、試みに自宅にあるアルカリ性の添加物で紅茶を淹れてみた

「重曹紅茶」である

重曹は炭酸水素ナトリウムといって、ナトリウムはミネラルである
塩は塩化ナトリウムなので、塩からさが多少出るが、重曹は塩素がないので塩味がしない
だから塩味のないミネラルを紅茶に添加したらどんな味になるのか、試してみようという魂胆
ポットに普通のセイロン茶葉に重曹を耳かき1杯入れ、上から熱湯をぶっかけるいつもの方式で淹れた

さあ、3分経ったというところでカップに注ぎ、まず香りを嗅いだその瞬間
衝撃が鼻腔を貫いた

「さ…魚臭い…!」

なんということだろうか
なんと、あの忌まわしいUK紅茶のいりこだしティーバッグの紙の臭いが如実に再現されているじゃないか!
衝撃冷めやらぬまま一口飲む
うっ…イギリスのTBの味が、ただのセイロン紅茶を台無しに…!
これはまじか?
UKティーバッグの合成香料を発見しちゃったじゃないか
これさえ入れれば、あの漁港臭を誰でも完璧に再現できるのだ
偶然とは恐ろしい。こんな風に青色ダイオードも発明されたに違いない!

思うに、パルプの製造工程で、木材から繊維を取り出すときに洗浄剤に苛性ソーダなどを使い
それを中和する工程で消石灰などを使う
私はパルプ製造なんか知識があるわけないのでググってみた程度のことしか分からないが
どこかで、炭酸水素ナトリウムが使われているか、使われた薬品が反応してそのようなものになるか
なんらかで、これ、または類似した生臭いアルカリ性の薬品が紙に残留しているとしか思えない
この後で、パルプの漂白の工程に移る。漂白の前にこの臭いがつくのは無漂白のTBのおかげでわかった
日本の工程では発生しないこの匂いが、英国のパルプ製造の製法の特徴なのか、
それとも水のせいなのかは、私の知識では判然としないのだが

誰か知ってる人がいたら、ぜひ教えてほしいものである


というわけで、私が言う「漁港臭」をぜひ経験してみたい方は
UKのTB(もちろんクリッパーかヨークシャー)を買うか、
最近は100均でも置いてある重曹をひとつまみ紅茶に入れて頂ければ、お分かりになるであろう
なにもかもが台無しになるので、その破壊力を味わっていただければと思います
茶渋落とすのには重宝なんですけどね!重曹!










あの地平線を目指せ! UKからの紅茶直送便3種類 PGtips・CLIPPERデカフェ・M&Sデカフェ

2012年09月10日 | 茶話
《第6章 UK直輸入紅茶通販新規開拓の件》

※なんでいきなり《第6章》なのかは、こちらを参照されたし

「ロンドンの一般人はTetleyかPG tipsかYorkshire teaをスーパーで買う」
というUK在住のレポート情報に従い、

・ヨークシャーティー リーフタイプ(Yorkshire Tea Traditional)250g 1780円
・ヨークシャーデカフェティー 80bags(250g) 1480円
・PG tips デカフェ 40bags(125g) 930円
・テトレー紅茶 デカフェ80bags(250g) 1480円

を律儀に購入してレビューしてきた
予告にもあった通り、次はデカフェじゃないオリジナルのPGtipsが気になる
なぜならPGのデカフェがあの中で一番美味しかったからだ

そしてこうなってみると、UKご庶民デカフェ紅茶をいろいろと試したくなるのがマニアというもの
2回利用したエリズコーヒーも品揃えは豊富だが、入数やメーカーの種類、送料との兼ね合いから
他の通販サイトもうまく使い分けたい、という魂胆で選んだのがここ

イギリス雑貨と紅茶とハーブのティーのお店 English Specialities

見ていただけると分かるが、このサイトは「イギリスからこんにちは!」なのである
店長日記などサイトからリンクしてあるので、興味のある方はどうぞ
納品書の住所からグーグルマップで検索したら、ローストフトという海岸線の田舎町だった

ここは扱っている紅茶のブランドの種類が多い

テトレー・トワイニング・クリッパー・ウィッタード・PG・タイフー・ヨークシャーティー
マーク&スペンサー・ジョンルイス・セインズベリー・アスダ…

さすが地元民。最後の方なんかは私もよく知らない(←当たり前です)
だが、入り数が多い箱が多く(80~160Pとか、英国人の飲む量は半端無い)
味見がしたい私には、ものによってはエリズコーヒーのほうが便利だったりするが
今回は上手く、このEnglish Specialitiesがニーズにハマってくれた

○今回の注文
・PGtips 40bags(125g) 1000円
・クリッパー・オーガニックデカフェ 40bags(125g) 1350円
・マークス&スペンサー(M&S) フェアトレードデカフェ80bags(250g) 1790円

以上4140円のお買い物。
3000円以上で送料無料となるのがここのオイシイところ
前払いでゆうちょ銀行でカード振込すれば、手数料もかからない
茶葉の総量が今回は500g(0.5kg!)なので、コスパは100g=828円
まずまずの出来だ

ただし、発注してからすぐに届くわけではない
通常で1週間前後、遅くて2~3週間かかることもある
なので、すぐ届くエリズコーヒーで先にテトレーを注文し、後からUK直送便を発注
ゆっくりと待つことにした
テトレー到着から1週間後、8月半ばにそれは届いた。案外早かった



折しも、時はロンドン五輪の真っ最中
中を開けてみると…

 

楽し~!
超楽しいぜ!
養生の詰め物にUKの新聞紙だ♪
しかも英国のタブロイド紙で有名なあの“The Sun”が入ってる!
もう、オリンピック一色で笑っちゃうほどである
しかも今日のTV欄には我が愛するジョン&ダンのお二人の写真が!
どうやら、8月5日の夜8時から映画『ブルースブラザーズ』の放映らしい。評価は星5つの満点
やはりBBCでモンティ・パイソンやっちゃうお国柄なんだからでしょうなぁ…アメリカ映画だけど
…ロンドンにも紅茶にも関係ねーぜ
ええ、モンティ・パイソンもブルースブラザースもコメディー好きならぜひ観るよろし!

…話が永遠に脱線しそうなので修正する

さて、このEnglish Specialitiesにはもうひとつ特典がある



Thank you for your order.
そう!注文してくださったお礼に、奥様の大好物「試供品」のおまけなんですわよ!
しかも何ということだろうか。デカフェじゃないテトレーのティーバッグが入ってるじゃないか!
比較したくてウズウズしていたところだった。買う手間と経費がざっくり節減♪
(テトレーのデカフェも入ってたけどね…変な形の発明ティーバッグで)
あとは本国のUKトワイニングが出した新作アールグレイのTB。ベルガモット&レモンのフレーバー
噂には聞いていたんだが、ここで頂けるとはね
なかなか良いサービスにほくほくしましたね


そんなこんなで、次回以降、これらのレビューに入る
気力があれば9月中には記事を上げたい
じゃないとデカフェいつの間にか無くなっちゃうし…











第2フェーズは英国ご庶民紅茶事情&デカフェの現状! そして1ポンドは現在122円

2012年06月10日 | 茶話

しばしば陥るカフェイン性のめまいに結構悩まされていて
そんな中、貢いでもらったクスミティーのデテインが美味しく
じゃあ、デカフェという選択もありだな…という
晩酌の止められないお父さんが会社の健康診断で
肝機能にD判定もらってノンアルコールビール飲んでるのと同じ状態(笑)
なんかわかっちゃたよ、その気持ち…
ワンカップ大関でも飲みたい薬物依存ジャンキーが次に理解する、病んでも飲みたいってやつがさ!
さらに、今年の前半にトワイニングに光と闇を見せてもらったので
じゃあイギリス人のご庶民は何をいくらで飲んでるのか?
という、素朴な疑問がわいてきたというのもあり、いつもの身も蓋もない調査を開始した

とにかく、いろいろ調べた結果、イギリスでは
「ハロッズやF&MはPOSH(気取っている)で普通の人は飲まない」
「トワイニングすらPOSHであるという人もいる(まあ、王室御用達ですからね)」
「ロンドンの一般人はTetleyかPG tipsかYorkshire teaをスーパーで買う」
そして
「イギリスではミルクティーがデフォ。砂糖を入れるかどうか聞かれても、ミルクを聞かれることはない」
「基本、マグカップで飲む」
「ほとんどがティーバッグで、1日に2~3杯を消費する」
「家飲みが普通。ティールームにはあまり行かないし、それほど店舗もない」
「ウィッタードを知らないイギリス人もいる(2008年に経営破綻してるし、若者の紅茶離れもある)」

そうか、ご庶民ティーはTetleyかPG tipsかYorkshire teaだって?
え…ヨークシャーティーですって?
なんと!あのテイラーズ・オブ・ハロゲイトはイギリスのパンピー用のお茶だったのか!
という、間違いじゃないが、正しくもない認識を持ったのは5月下旬のことであった

お待たせしました(←誰が待ってるのかは不明)
第2フェーズはついにテイラーズ・オブ・ハロゲイトだ!
らららら~

ノーブルがゆえに世事にうといNirvana・Cafeは、2年前くらいからテイラーズ・オブ・ハロゲイトの存在を知り
興味が有りつつも、まだ飲んだことがなかったが
水質によってブレンドを変えてくるという繊細さに感心し、いつかは飲みたいと思っていた
こちらが日本向け公式サイトーTaylors of Harrogate
この「ヨークシャーティー飲んでみてぇぇっ!」という紅茶マニアの魂のようなものが
デカフェだのなんだのを大義名分とした、今回の散財の原因である

よし、せっかくだから、ヨークシャーティー・デカフェだっ!
元が分からないと話にならんな
よし、ヨークシャーティーのリーフ行こう!
デカフェの比較が無いな
よし、PG tipsのデカフェだ!
(ユニリーバめ!きっと本国ではまともな茶葉使ってるに違いない!)
え? 紅茶インフレ? それは人の名前かなんかですか?(←完全に逃避)

というわけで、気がつけばネットで安い通販を探していたのだった
んで、とりあえず一番安くて品揃えのあった

紅茶通販テトリー(TETLEY, テトレー)コーヒー通販 ダウエグバーツ(Douwe Egberts)とデカフェの店「エリズコーヒー」
と取引決定

・ヨークシャーティー リーフタイプ(Yorkshire Tea Traditional)250g 1,780円
・ヨークシャーデカフェティー 80bags(250g) 1,480円
・PG tips デカフェ 40bags(125g) 930円

以上3点、送料・コンビニ決済手数料込みで、4740円
茶葉100グラムあたり約760円か
初期投資としてはまあまあ、か?

そんなこんなで6月頭に荷物が届く


さあ、心ときめく新しい世界だ!
…と、喜んでばかりはいられない

実は、このヨークシャーティー・トラディショナル、
テイラーズ・オブ・ハロゲイトのUKサイトでは、250gで1.99ポンド=日本円にして242円
なんと1gが1円未満、という冗談のようなお値段
エリズコーヒーの通販価格は、公式オンラインショップの2100円より320円安いとはいえ
UK価格のじつに7倍以上…!
驚きのボッタクリっぷりである。イギリスブランド詐欺とでも言おうか?

ちなみにデカフェでない通常のPGtipsのTBは500gで4.18ポンドだった
日本円にして100gで102円…こちらもほぼ同じコスパである
PGのデカフェは500gで4.76ポンド。100gで116円
エリズコーヒーの輸入PGデカフェは、100gで744円
UKのPGのパックは大入り袋で割安とはいえ
とてもじゃないが同じ商品とは思えない価格の落差である(約6倍)
だがそれでも日本のオンラインショップではかなり安いのだ…orz

欧州危機でユーロが下がり、英ポンドも凋落を免れない昨今
1ポンド=122円だぜ?
輸入業者!少しは円高差益還元しろっての!
2010年の4月には140円前半だったポンドも、2011年の秋に底値の118円台をマーク
冬に多少盛り返したものの、再び118円を割り117円にまで下がる
2012春には130円まで復活するも、6月に入るとズルズルと120円に
いまはなぜか少し持ち直してるけど
ロックフェラー・ロスチャイルド提携の影響でもあるのかね
ちなみに10年前の今頃(2002年6月10日)は1ポンド=181円だった
がんばれイギリス


今後の流れとしては、単純なコスパは語れない
日本では100g=700円だが、現地では本気で安い100g=100円のご庶民ティーということをふまえたレビューとなる
心してかからねばならない
この際、コスパという概念はおいておこう
イギリス人は、何を、いくらで、どう飲んでいるのか?
茶葉の高いのはお勉強代ってことで
ロンドンに行くより安いからな!

そんなこんな書いてたらくたびれてしまった
今回は英国事情ってことで(行きもしないで英国事情語るバーチャルなブログです)
紅茶のレビューは次回以降に…

To be continued!















祝・ANANDA・Cafe最大瞬間風速! ブログランキング(10000位以内)に食い込む…それはハロッズのおかげです

2011年11月07日 | 茶話

ええ、もう思い残すことはありません
これでいつでも安らかに逝くことができます

こんな(気高く高貴な)罵詈讒謗と傍若無人な悪口雑言
人に喧嘩売ってる(デュエリストなのだ…貴様、剣を取れ!)としか思えない記事の数々を
根気よくご閲覧頂いた寛容なる読者様皆様BOT様…

おかげさまで初めてブログランキングに入ることが出来ました
ご存じのようにgooブログは10000位以内に入らないと
ランキングを表示して頂けない仕様になっているのです
11月6日 9985 位 / 1,651,283ブログ

本当にありがとうございます

きっとこれが最大瞬間風速です
きっともうこの剣…もといこの件で御礼申し上げることは
一生叶わないでしょう
というわけで最初で最後のブログランキング関連記事です
この場を借りて当ブログをお読み頂いた皆様に深く御礼申し上げます

だがよくよく考えれば
これは…

《ハロッズ No.16》の力だな

とNirvana・cafeは珍しく謙虚に分析するのであった
それ以外に勝因が見あたらぬ

というわけで
花鑢さんからこの前送ってもらった涙の詰め合わせセットの
レビューしていない
ハロッズ オランガジュリー・アッサム》を祝杯として頂こう!

このアッサムは「独断と偏見で語る美味い紅茶ランキング・第9位
にランクインしている優れもの
だが高い(もちろんお値段のことです)
このお値段のせいでこのお茶は“第9位”なのです
だってNo.30の倍ですのよ?
倍の意味は両方飲み比べたら分かりますけどねえ

だが美味しいアッサムの味を覚えたければ
私はハロッズのオランガジュリー・アッサムをおすすめする
それもハロッズのカフェで、だ
あそこのマニュアルは茶葉をケチらないからな(笑)
私はそこでアッサムとは何かを知ったように思う
しかし…ハロッズのティーサロン少ないな
池袋三越閉店しちゃったしな

ともかく一回でもちゃんとした味を知れば
おのずとどれが美味しくてどれがいまいちなのかがわかる
初期投資はこの世界大事なのです
コスパを語るにもそれがなければお話になりません


というわけで
ただいまオランガジュリー・アッサムを淹れて飲んでいる
画像でおわかりだろう
このゴールデンチップの量

重厚でいて品のある香り
重い木調だが
ポットに湯を注ぐそばから香り立つ赤紫蘇のアロマ
鋭いキレのある味わい
渋みとコクのバランス
ストレートで飲みきってしまいそうになる
ミルクを入れたとたんに軽さと華やかさを帯びる香り
クリーミーな味わいと濃厚すぎない上品な舌触り
後味に残る香りと甘さの快楽
2杯目はない
茶葉は終わってしまった…

だが久しぶりのオランガジュリー・アッサムは
期待を裏切らない美味しさだった



BGMはイーヴォ・ポゴレリチのモーツァルト
sonata KV 331 Andante grazioso
トルコ行進曲じゃないやつね

物心ついてから今日の12:20までモーツァルトを一度も良いと思ったことはなかった
だまされたと思って聴いたポゴレリチのモーツァルト
いままで大好きなグールドでもダメだった
ホロヴィッツもしかり

だがポゴレリチのモーツァルトは今日なぜか切なく聞こえる
不思議なことが起きたと言っても良い
アンチ・モーツァルトで有名だったからな
試しに内田光子のモーツァルトを聴いてみる
…聴ける
心境の変化なんだろうな
本日はいろんな驚くことがありますな







日本紅茶協会が1983年(昭和58年)に11月1日を「紅茶の日」と定めた

2011年11月01日 | 茶話

私には毎日が紅茶の日なのだよ諸君


しかし、こういう時こそ
紅茶のプロパガンダとして
ネタに困ったテレビ局や新聞・雑誌などが
紅茶を世の中に情報発信してくれるのだ

だがこんなことであろうとも
美味しい紅茶が少なくとも世に出回り
誰かが本当に美味しい紅茶に出会うきっかけになる

きっかけなんてそんなもんだ

だからこんなとってつけたような日を
仇やおろそかにしてはならないのです


日本紅茶協会

10年ほど前に一時期本気で
ここのティーインストラクターを目指そうと画策したことがある

受講料:合計28万3500円(受講料27万円、消費税1万3500円 テキスト等教材費、実習資材費、参考図書代等を含む)

…じぶんでコツコツ自分流にやろ
と悩んだ末に思ったね
ずっとがっつり専門職の技術職だったので
今から転職だったらまだしもね
マニアの余技としては贅沢だし浪費になりかねんと
そういうとこだけえらく現実的なNirvana・cafeであった

今なら「権威は無いが毒舌ティーインストラクター養成コース」
くらいならやってやれんことはない
ただし大変偏ったセミナーにはなるだろうよ
言われなくてもわかりますか
そうですね…


ただ、神戸市内で紅茶教室をしている某ティールームで
思わぬひどい茶をずいぶんお高い値段で飲んだときは
「こんなくっそ不味い紅茶を教えてるとはお前ら犯罪者だなっ!」
と口走りそうになった
(あえてどことは言いません←言ったも同然)

先生なんてプロになれなかったヤツのなれの果てだな
…と小説教室の案内を見るたびに思うのだった
ひどい言われようだ(←自分で言ったんだろ)

それでもそれすら紅茶の旅のきっかけになりうるのだ
きっかけはなにぶんにも必要である
縁はいずこからも来る
それが素晴らしい





紅茶通販購入における送料というコスパの敵との終わりなき戦い

2011年05月11日 | 茶話
輸送というのは
紅茶にとって避けて通れない道と言える
まあ、それはどんな商品にも言えることだが
紅茶は大概外国からやってきて
それによりすでに法外な関税と輸送費がかかり
だいたい元の値段の倍額になる
それが仕入れ値になり
さらに小売り値が加算され
ロンドンで700円で買えるホメオパシー薬が
日本では3倍の2200円で小売りされる

ロンドンで100g/745.59円の東インド会社の紅茶が
明治屋で100g/1500円
ほぼ2倍

ロンドンで125g/506.8円のヒギンス紅茶は
神戸店で125g/1995円
ほぼ4倍
…これはひでぇな

スリランカのマブロックのラバーズ・リープ
125g/4.5$
1$=80円なので
…360円
マブロック・ジャパン
125g/1260円
3.5倍orz

そんな輸送費を飲んでいるような紅茶の価格に
通販はさらに送料が掛かる
たとえ激安と書いていても送料はたいがい3000~5000円以上でないと無料にはならない
んで、全国一律750円だったりする
安くてもだいたい500円前後
750円払うならTWINNINGのアイリッシュブレンド買うわ
んでおつりをもらう
前にも書いたが、紅茶は近所で買うのだ
電車賃も馬鹿にならない
これも輸送費だ
片道200円の切符を買うなら
188円のトップバリュセイロン・ジャワを買う
そしておつりを…

んがああああっ!!!
美味ければいいじゃん!!!
そんな細かいこと気にして紅茶飲みが務まるかってーの!

と以前ならキレていたNirvana・cafeでしたが
違うのです
これは経済学的に考察する『物流・モノの移動』という
大変重要な命題なのです

一つには《フードマイレージ(wiki)》という概念がある
食品の生産地と消費地が近ければフード・マイレージは小さくなり
遠くから食料を運んでくると大きくなる、というもの
生産地と消費地が遠くなると輸送にかかわるエネルギーがより多く必要になり
地球環境に大きな負荷を掛けることになる
(ほぼwikiのコピペ)

実際紅茶はたぶんフードマイレージは高いと思う
東インド会社の時代から紅茶のそれは高い
ティークリッパーの時代はこれに人命なども支払われていた
エネルギーのみならず、現地の労働者の低賃金
貨幣価値の差違
つまりレートの問題
植民政策の問題
そしてそこにブランドの付加価値が乗り
紅茶は本当にBlackなTeaなのである

小説家の森博嗣がどっかで語っていたが
将来人の移動というものが贅沢な時代になってくるだろう
移動するということにかかるエネルギー、コスト、時間
『人類の将来に残されているエネルギーは非常に限られていますからね。人間も電子の世界に入らざるをえません。地球環境を守りたいのなら、人は移動すべきではありません。』
(『すべてがFになる』より)

『移動が贅沢品となり、恋愛や結婚までも仮想現実で済ましてしまう近未来もあり得ることを警告する』
岡嶋 裕史 1972(昭和47)年、関東学院大学経済学部准教授
『ポスト・モバイル―ITとヒトの未来図 (新潮新書)』
同じこと言ってる人がいた

ぜーぜー
コストパフォーマンス重視の言い訳に
体力を使ってしまった(無駄遣いはエコじゃないのにねっ)
…といったところで私が紅茶を飲まなくなるわけではないし
言い訳をだしにしてなんか言いたいだけなのでしょう
ひまなやつだ


さてここでなかなかよろしい紅茶のweb通販を見つけた
ものはフェアトレード紅茶である
経緯があるので語る

最近、花鑢さんのくれたコメントの“ティーブティックのアッサム”についての
その他のレビューを探しているうちに
pochi0812さまのブログ『ぽち語録』に到達した
美味しそうな紅茶のレビューと内容の共感により交流させていただき
このたびミルクティに合うティーバッグの飲み比べのレポートを読ませて頂いた
ティーバッグ飲み比べ
ティーバッグ研究室の貴重な外部資料として皆様も是非ご参考にされて頂きたい

さてその飲み比べの画像にあったのが
無印良品、シウプル茶園のフェアトレードアッサムである
で、pochi0812さまの『コクと甘み』というレビューに惹かれました
甘いアッサムは高いのですよ、奥さん!
25g/295円・10ティーバッグ
100gに換算したら1180円
それなりの高級茶葉に準じるグレードである

ところがしつこいNirvana・cafeは、その茶園が気になった
だってシングルガーデンですよ?
これが調べずにおられますか!

で、ググった結果この通販会社が引っかかってきた
株式会社 Selectea
静岡の会社らしい
ここにシウプル茶園の茶葉がある
『Sewpur(シウプル茶園)はダージリン紅茶のChamong(チャモン)茶園で知られる
チャモン社が所有するアッサム紅茶の茶園です。チャモン社はダージリンに13茶園
アッサムに5茶園を所有するインドの代表的な茶園のオーナー会社で、
アッサムの一茶園を除き全て有機栽培の茶園です。Sewpur茶園も有機栽培認定茶園です。』
と説明にある

しかも
5月1日~31日までフェアトレード月間キャンペーン中なのである
なんとフェアトレード商品半額セール中!
50g/530円のシウプル茶園アッサム(リーフ・CTC)が265円で購入できる

そしてうれしいことに紅茶50g袋は3袋までならメール便対応…!
つまり150gの茶葉をを178円で送ってもらえるのだ

犬も歩けば棒に当たるとはこのこと
価格的には試飲の感覚である
早速注文申し込みした
折角なのでほかのものも注文することに

ケニアやセイロンが並んでいるカタログを見ていると
な…なんとそこにあのストラスペイ茶園ディンブラがあるではないか!
あの500mlのペットボトルに入った茶色い甘い水の記事
皆さんは覚えていらっしゃるだろうか?
そう、うまく淹れれば清々しい花のような香りのするそれを
つぼみのうちに摘み取って枯らしてしまうような鬼畜な所行を…
くっ…なんという悲しい世界なんだ此処は
だがしかし、見よ、とうとうそれをこの手で淹れられる時が巡ってきたのだ!
エクスカリバー!(←意味わかんないし)

そしてあとひとつ
あのウダプセラワである
お恥ずかしながらまだこれを飲んだことがない
今やヌワラエリアとウバには目がないが
私はセイロンに目覚めるのが少々遅かったとも言える
「ヌワラエリヤ」と「ウバ」の中間にある「ウダプセラワ」地域の茶葉は
そのどちらとも違うがウバの刺激が特徴と言われる
こちらのものはリデスデイル茶園
こちらを加えて計3点
お会計は送料・手数料合計して1128円!

あの~
…いいの?
これは前代未聞のお買い得感だな


セレクティーの社長!
なにか菓子折に小判でも詰めて持ってきては頂けないだろうかっ
(とりあえず言う…いや必ず言う)

いいんだ
いずれ紅茶業界の皆が私のところに茶葉を付け届けて
「ぜひともNirvana-cafeさんにうちの商品レビューをお願いできないでしょうか?」
とか言われるんだ
そうして僕は答える(←なぜかここで“僕”に)
「良いですよ…しかし人の口に戸は立てられないけどね…特に僕は正直で身も蓋もないのが取り柄だから」

…うん
誰も来ないね
孤高な自分にうっとりする



というわけだ、諸君!
商品が届いたらレビューといこうではないか
美味しかったら500g1590円を5月末までに発注
これなら送料込みでも100g/420円
500gあったら美味しいアッサムを半年は堪能できるな
夏越すけど
賞味期限だけは確認を怠らないようにしよう
期限切れ寸前投げ売りは無しにしてくれ頼む


*リンクを貼るスキルを身につけた
 緑色の字はリンクですよ
 日々進化…


東インド会社の紅茶を飲む…つまりそれは世界史を淹れること だが!しかし?二転三転するオチの行方

2011年04月28日 | 茶話
今月誕生日なのです

そんでもって先日吾が夫に
「服か帽子でも買ってあげる♪」
という有難い申し出を頂いたのです
嬉しくて涙が出ます

だがしかし
ものを買ってもらうのに普段から慣れていない私は
申し訳ない気持ちの方が先に立つ
私のためにそんな散財は望まないのです
服などは季節毎に洗いがえがあれば事足ります
しかも帽子は季節に合うだけのものを買ってもらってしまったし

これを3秒もかからずに夫に即答
「いいえ~あなた~私は欲しいものはないのよ~」
だがしかし夫は
「何か買わせろー!」
と言うのです
いいひとだなあ

服を買うとしてもそんなお高いもの着る気も機会もありません
なにしろ掃き溜めの白鳥ですからね
もう何を着ようが充分優雅でラグジュアリーなのです

そこで私は考えた
2~3000円の服ならユニクロで終了だが
これ2~3000円の紅茶となると俄然話は変わってくる
そうです
高級茶葉ですよ奥さん!
1パック2円だの5円だのと
安いが美味いティーバッグを探し求めていた日々が
この日報われるのです!

私は3秒もかからずそこまで考え
又しても即答する

「わかった…では紅茶を買ってはくれないだろうか?」
「それで良いの?」
「ああ…それが一番素敵なプレゼントなんだ」
おお…僕はなんて男前なんだろう
りりしくそう夫に告げたのだよキミ(←誰だ?)
「ではどの紅茶を?ムジカに行く?それともルピシアにする?」
「マイスイートハニー、いきなりでなんだが元町の明治屋に行かないか?」
「おお…なんと意表を突く展開!果たしてそのわけは?」(←なんとわざとらしい導入)


実は先日BOHのゴールド・ブレンドを買いに元町まで歩いた時のこと
安さ爆発カルディでBOHとスイートサクラティーを購入したあと
その先にある高さ爆烈明治屋にうっかり入り込んでしまったのだ

ま…まずい
この店は私の洗練された嗜好と趣味をある部分満たしてしまう店なのだ
輸入食料品店の草分けである明治屋
過去に良く世話になった店である
だが時は経ち
生活は変わり
輸入食料品店もカルディに格下げ(笑)
しかもたまに行く程度になった

さて、久々に明治屋に入った私は
多少の脇目をふりながらクネクネと紅茶売り場にたどり着いた
やはり神戸の明治屋の紅茶のラインナップは気になるところである

基本は『えいこく屋』の紅茶が主軸らしい
他にも磯淵ブランドとか
明治屋ブランドセイロンとか
気になるものの多い中…

こっ…これはっ

《東インド会社紅茶》である

はーい皆さーん
世界史で必ず出てきますね
東インド会社!
…あれですよ
あの欧州による植民地支配の象徴ともいえる
誰でも知ってる「あの会社」です

前にもその紅茶の存在は知っていたが
ここで逢ったか…
明治屋のあまりのスタンダードさに感慨すら覚える
そういうわけでこの機会に私はこの紅茶を夫にプレゼントとして
買っていただいたのであった
もちろんアッサム…久々の高級アッサム!
125g/1890円

なにしろインドにおいて《アッサム種》を発見した会社だからね!
中国にしか自生していないと思われていた茶の木が
なんとインドのアッサムに生えていた
インドの原生種なのである

それを発見したのが世界の資本主義の先駆け
イギリス東インド会社だったのだ
1600年イギリス女王の肝いりで設立
ちなみに東インドとは自分ち(欧州)より東のアジアを指す
インドの東部にはあらず

アンボイナ事件後は東南アジアから手を引きインドへ着手
フランス東インド会社と戦争し勝利
そしてついにベンガルを支配
商社が太守だぜ
政治的軍事的に無能だったために
反乱や戦争が多発した
1757年以降はインドはほとんどがイギリス東インド会社が統治することとなったが
支配には向いていない政治的な無能と社員の私貿易の横行から
イギリスが会社に替わり政権を安定化し
1772年インドオタクのヘースティングズが初代ベンガル総督に就任
ここにイギリスのインドにおける支配体制が確立しはじめる

1823年東インド会社の軍人ブルース兄弟(ブルース・ブラザース(笑))が
アッサムにおいて中国種とは葉も樹高も異なる茶の原種を発見した
※チャールズブルースによるアッサム茶のレポートを発見したので参考にされたし
(http://liyn-an.com/tea_room/bruce/bruce_assam_tea-J.html)
茶樹を手に入れた東インド会社は生産を独占していた中国からある意味解放され
インドの人々は茶の生産に奴隷の如き過酷な労働を強いられたのだ
さすが海賊の末裔国家である
経緯は下記の『イギリス東インド会社の茶生産』が詳しい
http://www.o-cha.net/japan/teacha/detail_j.asp?id=65

そして有名な『セポイの反乱』…今はインド大反乱という名称になっているらしいが
それををきっかけに「商社が植民地支配は無理だろ」という判断をしたイギリス議会は、
1858年8月2日、インド統治改善法を可決し、
東インド会社が保有する全ての権限をイギリス国王に委譲させた。
250年以上にわたり、活動を展開したイギリス東インド会社の歴史はこの時点で終わりを告げた。(wiki抜粋)

ひどい話だと言いながらアッサムを飲む
アジア民族の紅茶マニアはこの桎梏により
ヨーロッパ人より多少苦い紅茶に耐えなければならない!


…あれ?
東インド会社…もう終わってるんじゃねーか
じゃあこの東インド会社は一体どこから出てきたんだ?

http://www.eastindiacompany.jp/history/
これが今の会社のホームページの会社の歴史のアドレスなんだがね
まるで1600年から地続きのように書いてあるが
実はwikiにはこう記述がある

『なお、現在でも東インド会社の名を冠した紅茶が販売されているが、
これは1978年に紅茶販売のため、紋章院の許可を得て設立された会社である。』

これは磯淵猛氏の『紅茶事典』新星出版社、2005、p.185より引用されている

というわけでブランドを買い取ったわけだ
ちなみに明治屋のオンラインショップのご説明には
『東インド会社は、エリザベス1世の勅命により設立され、イギリスに初めて紅茶を持ち込んだ由緒正しきブランド。1978年に現在の東インド会社が許可を得て、当時の紋章、トレードマークを受け継ぎました。17世紀当時の伝統的なブレンドを今に再現しています。』
と控えめにその経緯が記されている
ブランドイメージは大切ですからね!
ね~リプトンさん!(いつもの軽いイヤミ)
(もちろんリプトンはこの会社にはかんけーないっす)

さて、記事のためにあれこれと調べているうちに
私はある重大な発見をしてしまったのだ

これを見てほしい

http://cnn.com/video/?/video/business/2010/08/13/boulden.east.india.company.cnn

これはCNNのニュースである。
内容は
『2010年8月、東インド会社が生まれ変わる。インド人の実業家サジーヴ・メヘター氏、東インド会社を買収』

なんとインド人は東インド会社を買収してしまったのである!
ヒャッハー!
パッケージがリニューアルしたのもそのせいかもしれない
前よりセンスがいいかもね(笑)
元ネタは『indo. to』という日本とインドのコミュニティサイト
これが重箱の隅をつつくような私の検索に引っかかった

『…会社は1874年に解散したが、その後も『East India Company』というブランド名は存続していたことはよく知らなかった。1970年代中盤に創立し、この商標で紅茶やコーヒーを扱う会社が操業していたそうだが、これをイギリス在住のインド人企業家サジーヴ・メヘター氏がこれを買収することにより権利を取得し、ロンドンにて紅茶、コーヒー、チョコレートその他の嗜好品その他を販売する店East India Company (7-8 Conduit Street, London, W1S 2XF )を開業したのは昨年8月。
そして今年はインド、シンガポール、香港といった、往年の東インド会社の活動拠点であった国・地域に進出するのだという。商標と紋章を利用しているだけのことで、歴史上の東インド会社と縁もゆかりもないのだが、かつてインドならびにその周辺地域等の広大な地域に君臨した、伝統ある『East India Company』ブランドの会社が、インド人企業家の指揮下にあるという事実はなかなか興味深いものがある。』以上コピペ

インド人のウィットの効いた報復に多少溜飲が下がったnirvana cafeであった
(※ちなみにサジーヴ・メヘター氏は2021年現在サンジブ・メフタ(イギリスの実業家)の読み方でwikiが作成されている! 出世したなぁ…)

紅茶のレビュー…

長すぎるので次回に!
(いつの間にか3600文字も書いてる)

黒執事Ⅱ第7話でドルイット子爵が紅茶の感想をスルーしたので替わりに解説する

2010年08月20日 | 茶話
…しかし
だんだんタイトルが長くなっているのにお気づきだろうか?
なんだか夕刊ゲンダイの見出しを書いている記者の気持ちがわかってきた
ような気がするニルヴァーナ・カフェである



私が高校のころは
「腐女子」やBLなどと言う言葉はなく
ただ『アラン』とか『月光』とか『JUNE』とか
『真夜中の天使』とか『摩利と新吾』とか『トーマの心臓』とか
『日出処の天子』とか『風と木の唄』とか『眠れる森の美男』とか…
つまり、今の腐女子・BLブームの土台が出来上がったころで
私も歴史的視点に立てば
そういう少数の草分けの一人であったといえる

極度にマイナーな世界だったのだよ
今、日本における腐女子人口ってどれくらいいるんだろう?


ってなことで
ふとしたいきがかりで、流行の「腐アニメ」の評価も高い
“黒執事Ⅱ”を鑑賞している
ハマるわけではないが閉鎖的なわが世界における
社会科見学的な要素ではあるが
耽美系が趣味だったため←根がノーブルなもんでね
のすたるじーだね
つい観ちゃうね


さて
いつものように話がそれた

紅茶の話をしようではないか

黒執事Ⅱの第7話で
セバスチャンとクロードが三時のお茶対決をするが
クロードはマリアージュフレールの「Eros」
セバスチャンは安徽省の「特級祁門」
であった


クロードの選んだ「エロス」は
マリアージュフレールでは定番のフレーバーティである
ハイビスカスとモーブ(マロウのこと)
黒い缶を開けると
ブラックティの中に赤い花びらと紫の花弁が見え隠れして綺麗だ
味はハイビスカスのため酸味があり
モーブによって甘みがついてくる

私的には酸味が気になって体調次第では選ばないが
甘くして飲めば美味しい
100g/2520円
高い茶だ…

マリアージュフレール社はフランスでは老舗である
マリアージュ家は17世紀からフランスの紅茶の交易にたずさり
1854年マリアージュフレール社を設立
以来、フランス紅茶文化の一端を担う


一方セバスチャンの選んだのは“清の安徽省より取り寄せた”特級祁門

キーマン紅茶は8つの等級に区分されている
①国礼級品 ②特級品 ③一級品 ④二級品 ⑤三級品 ⑥四級品 ⑦五級品 ⑧六級品
ちなみに特級は今なら100g/2500円ぐらいのお茶
(一応作者は両家の茶葉の値段を揃えてきてることがわかる…GJ)
エリザベス女王が誕生日にお飲みになるお茶

スモーキーで蘭の香り
それこそ特級ならね
トワイニングのプリンスオブウェールズでは蘭とまではいかないが
そこらでトワイニングのアソートを買えば
黒いパッケージで必ず入ってる
一番手に入りやすいキーマン紅茶という位置はあなどれない

イギリス人はきっとスモーキーなフレーバーに弱いのだろう
でなければ
ラプサンスーチョンやらキームン(セバスチャンは敢えてキームンと言った)が
あんなに流行りはしない
タバコもスコッチウイスキーもあれだけ好きなのは
きっと燻製くさいからだ


昔飲んだ、キーマンジャパンの3級くらいのキーマンは美味かったな
ふわっとしていて水色が薄いのに味が深い
キーマンは赤ワインに似ている
味がじゃなくて
味や香りの表現がなぜか共通してしまうのだが
なぜですかね
まあそれが「紅茶のブルゴーニュ酒」と呼ばれるゆえんなんだろうけど



私なら
選ぶまもなく特級祁門

だがスイーツはブラックチョコがあまりたくさん食べられないので
ピュイ・ダムール…ラズベリーが良い



しかしドルイット

…仕事しろ!