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マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

銀行のネットバンキングではマレーシアの携帯電話番号が必須です

2013年10月20日 | マレーシア生活の案内と知識

携帯電話一般については当ブログで既に3回記事にしています:

『マレーシアで携帯電話機を買いプリペードで使用することは、誰でも簡単にできます』  2010年1月6日付け記事と1月14日付け記事
『続編- マレーシアではプリペード携帯電話が簡単に利用できます』 2012年2月26日付け

内容を覚えていらっしゃらない方はあらかじめ目を通してください。

ご存じのように、携帯電話の世界は電話機種と携帯電話ネットワーク運営会社のサービスの両面でまことに変化が早い。3つの記事で載せた内容の一部に現時点で既に変化が出ていることは不思議ではありません。

マレーシアでも携帯電話ネットワーク会社間の競争はたいへん激しいので、各社ともひんぱんにサービス内容を見直しています。1,2年前に提供されていたサービス内容が変更された、新たなサービスができた、別サービスに移行したということも当然起きてくる。

そこで直近の情報は各社のホームページで確認することになる。
そういうためにも、英語読解力は必須です。参照: 『マレーシアで暮らすには World Englishes の英語力が必要です』 2013年8月24日付け記事

携帯電話ネットワーク会社の選択において、どの会社を選ぼうと基本的には同じだからこだわらないという方もあるでしょうし、ある特定の会社でなければならないという方もいらっしゃるでしょう。どちらであれ、携帯電話市場の情報は知っておいて損はありません。

日本に居てはわからない、現在のマレーシア携帯電話会社市場の様子を伝える新聞記事を Intraasia のブログから再録しておきます。

【三大携帯電話会社間の競争は激しい】-2013年9月掲載

マレーシアの三大携帯電話網運営会社において、モバイルサービスからの収入における市場占有率を、CIMB リサーチが発表しました:
1位の Maxis が37.3%、 2位の Celcom が 35.1%、 3位の DiGi が 27.6%、 

Celcom はシェアを伸ばしていますが、これは Maxis から奪っているようです。 このペースでいけば1年後には Celcomが最大の携帯会社になるでしょう、とリサーチ会社は推測する。
Maxis はかつて2007年には利用者市場で 50%近いシェアを誇っていました、近年シェアを少しづつ落としてきた Maxisは現在社内機構改革の最中です、そして10月からは新しい最高経営責任者が経営を引き継ぎます。

【携帯電話利用者の圧倒的多数派はプリペード方式】-2013年10月掲載

マレーシアにおける携帯電話利用者数は2013年6月末時点で4260万人です。(これは人口をはるかに超えるので)従って携帯電話普及率は 143%になる。
全体の17.6%にあたる 750万人が後払い式利用者で、プリペード利用者は82%にあたる 3500万人になる。

3大携帯電話網運営会社のシェア -2012年第2四半期時点
Maxis : 利用者数 1380万人、内プリペード利用者の比率 75%、 
Celcom Axiata: 利用者数 1300万人、内プリペード利用者の比率 77%、 
DiGi :利用者数 1050万人、内プリペード利用者の比率 84%、


【ネットバンキングの利用には携帯電話番号が必須】

ところでマレーシアでは、携帯電話は人と通話するためだけではなく、次のような情報伝達手段として必需品となっています。

マレーシアマイセカンドホームプログラム下で滞在される場合、参加者は必ず銀行に定期預金口座を開設することになる(プログラム参加条件の1つです)。ほとんどの方はその際普通口座を、中には加えて当座預金口座も、開設されることでしょう。もちろんこちらは必須ではないが、銀行口座を使わない手はありません。

現在ではどの銀行もネットバンキングを奨励しており、且つネットバンキングの利用者は益々増えている。ですからプログラム参加者もネットバンキングを活用されれば、銀行利用がより便利になる。

マレーシアのネットバンキングでは、その多くのメニューで取引の度にTAC というコード(要するに暗号数字)を画面に入力する仕組みです。ネットバンキング利用者登録者名とパスワードを最初に入力するのは言うまでもありませんが、1回1回の取引、振込、購入、支払などにおいてその都度このTACの入力が必要です。銀行によってはTACではなく別の名称もあるようですが、本質は同じです。
なおTAC コードは受信して数分経つと有効性が消滅する。

ネットバンキングの利用手順
1.ネットバンキング利用者はあらかじめマレーシアの携帯電話番号を登録しなければならない。
2.取引行為の行程の中で銀行側から登録済み携帯番号宛てにTACコードが送信される(いわゆるSMS機能です)。
3.取引の支払い者はそのTACコードを画面に入力することで、取引行為を完成させる。
4.いくら残高が十分あっても、TACコードを正確に入力しない限り取引は成立しません。

自分の口座間での振替のような場合はTACコードの入力はありませんが、大多数の取引・購入・支払などの行為にはTAC入力が必ず伴います。 
ということから、ネットバンキング利用面からもマレーシアの携帯電話番号の取得は必須と言えます。

これまでにも当ブログで強調しましたように、外国人旅行者を含めて誰でもプリペード携帯の電話番号はごく簡単に且つ安価に取得できる、同時に安価な携帯電話機がごく容易に買える。ですから、プログラム参加者は是非マレーシアの携帯電話に加入しておきましょう。

その際、強いて後払い方式にする必要はないし、スマートフォン機種でなければならないということはない。もちろん、スマートフォンならより多機能で便利ですから、これは個人の好みですね。

【プリペード式携帯電話の特徴】

なおプリペード式携帯電話番号は、トップアップ(料金補充)した価格に基づいて利用有効期間が決まります。このことは携帯電話を日々使う人には全く問題ないでしょうが、ごくたまにしか使わないのでトップアップをし忘れた場合、またはマレーシアを留守にしている間に、有効期間が切れてしまうことも起こるでしょう。そうなると、電話をかけること及び SMSを送ることはできません。

しかしながらその場合でも電話番号自体は有効なので、有効期限後90日間は電話とSMSの受信ができます。90日間以内にトップアップすれば、その同じ電話番号で通話できるようになります。この仕組みは、ほとんどの携帯電話ネットワーク会社に共通のはずですが、有効期限後の日数に会社及びプランによってある程度の違いがある、例えば DiGi のあるプランでは75日間と規定されている。

逆に言えば、この仕組みを上手に利用して一つの電話番号をごく安価に長期間使い続けることができます。もっとも電話をかける直前に必ずトップアップする手間はかかりますが。

これとは別に、通話できる有効期間が1年間である、1年プランもいくつかの携帯電話ネットワーク会社が販売している。ただしこのプランに関する宣伝はほとんど行われておらず、各社のホームページでもこのプランはごく目立たないあり方で紹介・説明されている。その理由は、このプランは儲けにつながらないからだと推測される。

1年プランの例: 
Maxis のプリペードサービスである Hotlink には 'Hotlink 365' というプランがある。
1年間の利用料金はRM 33、つまり最初にRM 33が差引かれた後、1年間その電話番号で通話ができるということです。もちろん残高がゼロ近くになれば、通話するためにはトップアップ(料金補充)する必要がある。

DiGI は 'Super Long Life' という1年プランを発売している。これに申し込む際、利用者のプリペード口座残高にRM 35以上あることが条件だと書いてある。

他には Tune Talkも1年プランを提供している(イントラアジアはこれを利用している)。年間利用料 RM 38.

注:SMSは日本でいう携帯メールとは違います。相手の’電話番号宛て’に文字情報を送信する機能であり、マレーシアを始めとして東南アジアでは通話並みに盛んです。

以上のようなプリペード式携帯電話の特徴を踏まえて、マレーシアで携帯電話の利用者になりましょう。


スーパーの広告でみる一般消費商品の画像と価格

2013年10月01日 | マレーシア生活の案内と知識

【マレーシアマイセカンドホームプログラムの変遷を手短に説明】

マレーシアマイセカンドホームプログラムの本来の狙いは、定年などで仕事または事業・商売を引退して老後を自国ではなく他国で過ごす、裕福な外国人をマレーシアに引き付けようというものです。 決して永住プログラムではないので、プログラム参加者に永住権は付与されません。

2002年にこのプログラムが開始されて既に10年以上経ちました。年毎の参加承認者数は、最初の年である2002年の818人から、2012年には3227人に増えました。11年間の累計参加者数は2万人を超えた。
マレーシアマイセカンドホームプログラムが、マレーシア当局の目論んだ程度に成功しているのか、それともそれ以上に成功しているのかは、当然ながらわかりません。マレーシア観光省もマレーシアマイセカンドホームプログラム当局も、参加者数の目標人数を発表したことがないので、推測のしようがない。

一つ言えることとして、本来の狙いとは幾分またはかなり違う形の新規参加者が増えているであろうことが近年の新規参加者数の急増を反映した推移及びマレーシアマスコミの報道、とりわけ住宅不動産業界のニュース、から推測できます。
2011年以前のバングラデシュ人参加者数の多さ、2011年と2012年の中国人と日本人の新規参加者数の大幅増加は、数字面からそれを示すものだと思われる。とりわけ中国人の少なからずの割合がプログラムが本来の狙いとしたタイプの参加者ではないことを示唆する、マレーシアマスコミのニュースを時に目にします。

ただ日本人の場合は、恐らく大多数が定年などで仕事や事業を引退してからマレーシアでロングステイしようとする方だろうと推測していましたが、その傾向も徐々に変化しているようですね。

そもそもマレーシア当局自体が、この10年の間に申請条件と滞在規定を変更または拡充させることでプログラムに参加する対象層を広げており、本来の狙いは既に建前化しているかのように思われます。要するに、プログラム参加条件さえ満たせば、誰でも歓迎ということです。

マレーシアマスコミのニュースを小まめに追っていると、裕福な外国人により多く参加してもらい、高級住宅不動産の主要購入グループの1つに育っていくことを期待する旨の発言が多い。購入ではなく賃貸であっても、そのことで高級住宅の供給先が確保できることになる。
こうした発言が不動産業界から出てくるのはいわば当然でしょうが、マレーシアマイセカンドホームプログラムを所轄する観光大臣や参加者が多く住む州の州首相などもよくこれを口にしています。

さて日本人のプログラム参加希望者やプログラムに興味をお持ちの人たちにおいて、その方がプログラム本来の対象者であるかどうかは、当ブログの関知しないことです。自分の仕事や事業を引退して老後を過ごされようと、プログラム参加を利用して何か別のことを考えていらっしゃろうと、マレーシアマイセカンドホームプログラム参加条件を満たしてプログラムに参加にされることには変わらないからです。

なお当ブログで以前解説しましたように、プログラムに参加しなくても合法的にマレーシアに有期滞在できますから、それを繰り返していく方法もあります。ただし銀行口座を開設できない、自動車免許証の書き換えが不可能、などといった制約事項があるので、不便であることは確かです。
参考:2009年11月13日付け記事 『マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加せずにロングステイ(中長期滞在)する』

それよりも、40歳前後から50代前半位までの中年層の人たちが有期滞在を繰り返すことでマレーシア滞在期間が1,2年を超すことになれば、マレーシア Imigresen 当局から疑問を持たれても不思議ではありません。働き盛りの年代なのに、マレーシアで何をしているのか、こっそりと働いているかもしれない、と疑われることになる。

しかし60歳を超えたような高齢者になれば(60歳位を既に高齢者と見なすことには抵抗がありますが)、既に引退したという説明が十分通じることから、Imigresen当局の見方が変わることは大いに期待できます(もちろん、判断するのはImigresen ですから、ここでそのことを保証するとは言いませんよ)。

なおマレーシアの民間労働者の定年年齢の引き上げが2013年7月から法律として施行されて、最低60歳になりました。つまり60歳未満を定年に定めることは許されない。また公務員については、別の法律でこちらも定年60歳になりました。

【マレーシアに住むことになれば大いに関係する物価のこと】

プログラム参加条件を満たして参加申請し、承認が下りれば、遅かれ早かれマレーシアに中長期滞在することになりますよね。 マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者だから、1年中ずっとマレーシアに住む必要はもちろんありませんから、半年間だけ住む、数か月おきに住む、と言うように、滞在期間は参加者次第です。

マレーシアマイセカンドホームプログラムに実際に参加しようとされる方の多くは、プログラム申請前に少なくとも1回はマレーシアを訪れていることだと、推測します。さらにプログラムの二次申請時には本人がその場にいることが条件ですから、参加申請が承認されるまでに最低1回は誰でもマレーシアを訪問することになる。

こうしたマレーシア訪問の際、マレーシアでの実物価を調べる方も当然いらっしゃるでしょう。一方、そのつもりだったが十分な時間がなかった、うっかりして忘れてしまった、多少は調べたが不十分だった、という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回のブログ記事では、マレーシアで生活していく上で大いに関係する一般消費品を主とした物価を、広告引用の形で掲載します。

【有力スーパーマーケット・ハイパーマーケットの広告を紹介します】

掲載広告は、マレーシアでよく知られたスーパーマーケット・ハイパーマーケットの売出し広告をスキャンしたものです。Intraasiaはクアラルンプール在住なので、広告対象範囲はクアラルンプール圏になりますが、ペナン州、ジョーホール州、マラッカ州など半島部の都市部には各チェーン店があります。 同一グループ内では、特定店限定商品を除いて、店によって広告の商品価格に目立った違いはないはずです。

おことわり
ここに掲載したスーパーマーケット・ハイパーマーケットに関して、Intraasia が勧める、勧めない、といった観点は全くありません。単に商品の写真と価格を例示するために選んだだけです。その際、ご覧になる人にとっての商品イメージの得やすさの点から、カラー広告を主体にしました。
掲載商品中には日本メーカーの商品も含まれていますが、そのこと自体はここに掲載するために基準にしたわけでは全くありません、広告商品中に日本メーカー品もあるということです。

スキャンする対象にした広告
2013年中頃から9月にかけて、新聞に載った紙面広告及び新聞に挟み込まれたまたは郵便受けに投げ込まれた売出し広告パンフレット

閲覧の仕方と説明
1.それぞれの広告名部分をクリックしてください、するとPDF形式で別ページが開いて手間をかけることなく閲覧できる。
2.PDF形式ですので、読者の方がお使いのコンピューターに Adobe Reader XI または他社の同等品の最新版がインストールされている必要がある。ほとんどのPDF 閲覧ソフトは無料でダウンロードできます。
3.PDFページですから、画像の縮小拡大が容易にでき、保存もできる。

通貨について:マレーシアの通貨は Ringgit Malaysia です、その記号 RM は紙幣はもちろん、至る所で使われている。当ブログは全てRM で統一しています。

TESCO

この場で掲載する売出し広告の中でTESCOが最多数になったのは、好みであるとかお勧めということではなく、TESCOの広告は冊子式になったカラー印刷なので、スキャンしやすいというためです。
TESCOは英国の小売企業とマレーシアの大会社との合弁企業として2002年に営業を開始した。半島部各地に展開している、ただ店舗の多くは西海岸側にある。

TESCO 広告その1
TESCO 広告その2
TESCO 広告その3
TESCO 広告その4
TESCO 広告その5

TESCO 広告その6
TESCO 広告その7
TESCO 広告その8
TESCO 広告その9
TESCO 広告その10

AEON BIG

2012年にAEON はCarrefour のマレーシア店舗を全て買収しました。そして AEON BIG という新しい店舗ブランドでAEON スーパーとは異なる販売戦略と品揃えで営業しているようです。店舗買収したことで、既存の AEON店舗のすぐ近くに AEON BIGがある所もある。

参考として、Intraaskia の『マレーシアの新聞の記事から』 2013年7月28日付け記事から引用しておきます:
AEON Big は国内で28店舗目となる大型の新店舗をジョーホール州 Kluang でオープンしました。
Kluang 店は2012年10月に AEON Big (M) Sdn Bhd を設立して以来初の大型スーパー店、とのことです。同店は2階建てのビルで、小売面積が1万6千平米あります。食品、衣料、家庭用品など様々な日用品をお得な価格で揃えています。
Kluang 店はKluang 市内中心から2㎞離れているだけであり、Kluang地方の住民25万人の消費者を対象にしています。同店の営業時間は毎日9時から23時までです。

AEON BIG 広告その1
AEON BIG 広告その2
AEON BIG 広告その3
AEON BIG 広告その4

AEON BIG 広告その5
AEON BIG 広告その6
AEON BIG 広告その7

ホームページ www.aeonbig.com.my/ にはもっと多くの商品広告、店舗の場所などが掲載されている。

The Store

国内で店舗数が最多のスーパーマーケットです。東海岸部でもよく見かけます。

The Store 広告その1
The Store 広告その2
The Store 広告その3
The Store 広告その4
The Store 広告その5
The Store 広告その6

GIANT

元々はマレーシア人の個人経営スーパーでした。その後経営が変わり、現在では全国に店舗を展開する、国内有数のスーパーマーケットチェーンです。

GIANT 広告その1
GIANT 広告その2
GIANT 広告その3
GIANT 広告その4
GIANT 広告その5
GIANT 広告その6
GIANT 広告その7


MYDIN

純マレーシアの小売業チェーンであり、半島部各地に約100店舗を展開している。スーパーマーケット以外にミニマートを数多く運営している。

MYDIN 広告その1

家具の広告

一般的な家具販売店の広告を2種掲載しておきます。

家具広告その1
家具広告その2

 

じっくりとご覧になればマレーシアの物価がそれなりに感じ取れることでしょう。


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2013年7か月間の新規参加者数

2013年09月12日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホームプログラム当局はごく最近、マレーシアマイセカンドホームプログラムに申請して新に参加を認められた2013年7か月間の新規参加者数とこれまでの累計から成る統計を発表しました。

当ブログ記事で用いる数字は全て、観光省またはプログラム当局が発表する公式統計からの出典です。

【2013年1月から7月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラムの新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことを言う。

日本
1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
7月 44人、小計:377人

参考までに2012年の新規参加者数を月別に示します:
1月 42人、2月 83人、3月 99人、4月 49人、5月 47人、6月 69人、
7月 65人、8月 104人、9月 69人、10月84人、11月 70人、12月 35人、

詳しくは当ブログの2013年4月2日付け記事 『マレーシアマイセカンドホームプログラムの2012年新規参加者数 -日本は過去最高となる年間800人を超えた』 をご覧ください。

従って2013年7か月間は、昨年同期間の合計 454人より77人少なく、減少率 17%である。

国別の7か月間の新規参加者数
1位:中国 532人、 2位:日本 377人、3位:バングラデシュ:112人、4位:英国 79人、 5位:シンガポール 75人、
以下、6位が台湾で58人、7位がオーストラリアで52人、8位が韓国で48人、それ以下はごく少ない人数です。

 世界各国からの 2013年7か月間の新規参加者数の合計 1659人、 
比較として 2012年7か月間の合計は 1957人、


【イントラアジアのコメントと分析】

A. 日本は今年7月までの計で対前年同期比 17%減となった。中国は逆に 31%増と大幅に増えている。そのため2013年は1月から中国が1位、日本が2位という順位が変わらず続いている。

B. 世界各国からの新規参加者数合計が、昨年同時期比で15%減少している中、中国が大幅増している現象は際立つ。なおシンガポールと台湾も大幅に増加しているが、2012年同時期の参加人数は各40人台に過ぎなかったので、増加率が大きく示されても実数が大きく増えたわけではない。

C. プログラム開始の2002年から2012年までの新規参加者総累計でも、2012年単年度の新規参加者数においても、トップ3か国は中国と日本とバングラデシュです。今年7か月間の人数を比べてもこの傾向は変わっていないが、中国と日本の新規参加者数は際立って多い。

D. 2013年7月までの合計では、中国と日本の2か国だけで全体の 55%も占めている。
この両国が全体に占める比率を見ると、2012年7月までの合計では 44%、2012年1年間合計では 48%を占めたので、2013年7か月間の傾向はあまり変わっていない、むしろ中国と日本の両国によるプログラム参加者寡占化が進んでいると言える。

両国による寡占化が進んでいる要因として、これまで2位に比較的近い3位を維持してきたバングラデシュが、順位自体は3位のままだが、2013年は大きく新規参加者数を減らしていることがあげられる。

E. 2013年も年間新規参加者数トップ国の座を日本と中国が争っているが、7か月間の傾向を見ると、中国がトップになる可能性は高そうです。
日本:2011年 423人、2012年 816人、
中国:2011年 405人、2012年 731人、

F. 世界各国からの新規参加者数合計を見ると、2013年7月までの合計 1659人は2012年同時期の合計計 1957人より約15%減っている。

どうやら、2013年の新規参加者数合計は昨年のそれよりやや少なくなりそうですが、あと5か月間あるので結論づけはまだ早いと言えるかもしれません。いずれにしろ、それを決める最大要因は、中国と日本からの参加者数にかかっています。

なお今年7か月間でみると、中国1か国の新規参加者数が全体の新規参加者数の3分の1も占めている。マレーシアマイセカンドホームプログラムのあるべき観点から捉えたら、決して好ましい現象とは思えない。


当ブログでは、マレーシア当局が年に数回発表するマレーシアマイセカンドホームプログラム参加者数統計に合わせて、その時点での統計値と分析を記事にして掲載しています。

 


マレーシアで暮らすには World Englishes の英語力が必要です

2013年08月24日 | マレーシア生活の案内と知識

【はじめに】

当ブログは以前から記事内で次のように時々強調しています:
”ロングステイ地ではその地のスタイルにできるだけまたはある程度は馴染もうとされる方、日本人コミュニティーと付かず離れずに暮らしたい方”、 ”マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人” を応援します。
”日本人コミュニティー内だけで暮らすつもり、暮らしたい”場合のことは扱いません。
21世紀の現代は携帯電話、スマートフォン、ネット接続パソコンを使えば、(隣近所ではない)離れている在マレーシアの日本人とも容易につながりは持てますよね。以上

イントラアジアはこういう方たちを念頭においてまたは対象にしていますから、読者の皆さんもできるだけ自立したマレーシアロングステイを目指される方、自分で行動することを良しとする方、例え業者を利用してもそれに依存しない方、だと思っています。
マレーシアにロングステイされる方、したい方、興味をお持ちの方、のどれくらいの割合がこの範疇に入るのかの推定は難しいですが、多数派ではなくてもかなりの割合は占めるだろうと期待しています。

さてこういう範疇の方々ですから、外国であるマレーシアで日本語だけで暮らそうと考えていらっしゃらないはずですし、現実にそれは二律背反となって不可能です。

マレーシアの国語はマレーシア語です。といって当ブログの読者の方に、マレーシア語を使って暮らしましょう、などと呼びかけることはしませんし、そのつもりもありません。国語である以上、多少なりともマレーシア語を覚えてください、と呼びかけます。

イントラアジアは決して愛国語主義、ここでは愛マレーシア語、という立場に立つことなく、1990年代初期に習って以来日常的にマレーシア語を話し、聞き、量は多くなくても読んでいます。日本人が国語である日本語を大事にするように、外国人として住む国ではその国の国語への敬意を払うべきである、という観点に立ち、それを実践しているからです。

【マレーシアで非常に通用力の高い英語は避けて通れない】

そこでほとんどの日本人にとって最も馴染みのある外国の言語は英語ですから、話は英語に絞ります。マレーシアにおいてたいへん通用力の高い言語は英語です。元英国植民地であるという歴史が決定的にこの英語の通用性を高め且つ英語に相当依存した社会を作っている。

この場で詳しいことは一切書きませんが、イントラアジアは長年、世界における言語支配つまり英語支配を批判する論を書いて発表してきた、且つ実践してきた反”英語帝国主義”者です。
しかし言語としての英語に反対しているわけではありません。英語も1つの言語である、しかも非常に通用力の高い言語である、という事実を認め、1970年代中頃から今日に至るまで、旅行、生活、ビジネス、交際、読み物、調査、娯楽といった諸面で日常的に使っています。現実に20歳以降のイントラアジアの人生は英語を無視して成り立ちません。一方多言語主義者として、日常的に4つ、5つの言語を使います。

当ブログをいつもから時々までご覧になる読者の方であれば、英語をほとんど使わずにマレーシアで暮らしていくことはできないはずです。逆に言えば、英語をほとんど使わずに暮らすのであれば、当ブログの想定する範疇のマレーシアロングステイ者には成りえない、ということです。

もちろんどうやって暮らそうとその人の自由です。当ブログはあくまでも想定した範疇の方たちに向けて書いていますから、範疇外の人たちに、当ブログでこれまで数年間延々と書いてきたようなことを勧める意図は最初からありません。

残念ながら現在ほとんど英語がわからないという方は、マレーシアに住むまでの準備期間中に、少なくとも1年位はあることでしょう、しっかり英語を学習しておきましょう。
次に重要な点を説明します。その前にあらかじめ一点おことわりしておきます。イントラアジアはこの記事を書く際、できるだけ平易な表現を使い、専門用語は極力抑えましたが、それでも内容上意味を正しく伝えるためにどうしても使わなければならない表現と用語はあります。

【標準アメリカ英語/イギリス英語を至上目標にした価値観に捉われないこと】

学習する英語は、標準アメリカ英語または標準イギリス英語である必要はありません。ただし強調しておきます、英語とは呼べない段階の英語もどきを使えればそれで構わない、ということではありません。
注:ここで表現した”英語もどき”とはピジン英語とクレオール英語のことではありません。簡単な説明書きを最下段に載せてあります。

現在世界で使われている英語は既に World Englishes (複数形です)の方が多数派を占める。標準アメリカ英語または標準イギリス英語から離れた様々な英語が使われており、その話者数は、英語を母語とする米国人と英国人の合計数よりはるかに多い。
注:母語と母国語は似て非なるものです。言語と国は必ずしもイコールに結びつきませんから、母語が母国語ではない人は、母語が母国語である人並みに多い。

それぞれの母語と地域語に根差した様々な英語が使われており、それで十分事足ります。
マレーシアにロングステイされる方は、国際会議で通訳をするわけではありません。米国に住むわけでも、日常的に英米人だけとビジネスをするわけでもありません。マレーシアの地で、マレーシア社会の中で暮らすことになる。

マレーシアで使われる英語は一般に Malaysia English と呼ばれますが、多民族社会ですから例えば、マレー人はマレー語的な Malaysia Englishであり、華人は中文(漢語)の匂いを残した Malaysia Englishを話し、インド人はタミール語発音を感じさせる Malaysia Englishを使うのが一般的であり、圧倒的に多数です。
ごく一部のマレーシア人は確かに典型的な British English を話しますが、その人たちでも日常の中では Malaysia Englishに切り替えるのが普通です。

日本では未だに標準アメリカ英語または標準イギリス英語を至上目標にしている傾向が強いので、それ以外の World Englishesを否定的に捉える言語価値観にとらわれています。しかし世界の多くの地で、日常的に World Englishesがビジネスを含めて使われているのです。

英語の中で日本人は氏名をわざわざ逆にして表記したがる。日本国パスポートでは既に1980年代に、現在の記載順:姓先、名後の順序に変更された。中国人、台湾人、韓国人、ベトナム人は英語の中でも、ちゃんと本来の姓先、名後の順序を保っているではないか。日本人は不必要に欧米基準観に捉われ過ぎている、それが日本人の英語観に典型的に現れている。


【必要かつ十分である世界英語World Englishes 】

World Englishes(複数形)は決して崩れた英語でも英語変種でもありません、英語のバラエティーの広さの中に生まれた種々の英語です、従って言語として英語の統辞構造に基づくのは当然です。語彙や発音の面で民族性と地域性が十分に感じられ、文法面で標準アメリカ英語またはイギリス英語の規範から多少のずれが許容されている。

繰り返します。当ブログの読者の皆さん、つまりマレーシアでロングステイされる、されたい方は、アメリカ英語またはイギリス英語のプロになる必要はありませんし、米国で、英国で、オーストラリアで生活するわけではありません。口語American English の表現を覚えなければならない、Scottish English の発音に慣れなければならない、なんてことは全くありません。

英米人はそうは言わない、英米人の発想と表現はこうこうであるといった、ある種愚かで英米崇拝主義に満ち満ちた書籍が、日本の書店にはいっぱい並んでいますよね。 
そんなものに金と時間を使うなら、マレーシア語の単語やMalaysia Englishの表現を一つでも覚えた方がよっぽどためになります。

必要なことは、非日本人に理解できる World English(日本人の場合その多くはJapanese Englishになることでしょう)をそれなりに使えるようにするということです。英語もどきではだめです、あくまでも英語でなければならない、しかし標準的なアメリカ英語またはイギリス英語である必要はない。

”必要はない”ということは”いけない”ということではありません。私は昔から標準アメリカ英語を話してきた、という方であれば、もちろんそれで結構です。Intraasia 自身、1970年代、80年代の頃はできるだけアメリカ英語風に話していました。が今ではそういうことに捉われないようになりました。中立的な英語を話すようにしています。

【日本人は英語が読めるという神話のうそ】

昔から日本には、日本人は英語は読めるが話せないという、神話がありますね。これはあくまでも神話であり、英語を知らない人たちの思い込みです。これを主張しているのは、何もイントラアジアだけではない。(下段の参考資料も参照してください)

イントラアジアは、長年海外での日本人の言語状況を見聞してきたし、1990年代半ばからウエブ上でホームページ、ブログなどを主催してきましたので、日本人一般の英語読解力のなさをよく知っています。例えば、ごく基本的且つ初級英語で書かれている出入国カードの書き方さえ読めない人、つまり書かれた内容を理解できない日本人旅行者が少なくない(マレーシアは昨年出入国カードを廃止しましたが)。
注:だから日本の英語教育は不十分であり、小さいうちからもっと英語を勉強させる必要がある、という英語教育優先主義には賛同しません。イントラアジアは、人生のほとんどを日本国内で送る人たちに英語学習を強制する思考とあり方には強く反対します。(英語を学習することに反対しているわけではない)

マレーシア社会に暮らせば、日常としてあらゆる面で書かれた英語がついてまわる。もちろん国語マレーシア語も同じようについてまわるが、この記事で最初に書きましたように、プログラム参加者にマレーシア語文を是非読めるようになろうとは、ここでは呼びかけません。英語に絞ります。

【英語の指示文・説明文はマレーシア生活のいろんな面で関わってくる】

例をあげます、誰にでも関係する銀行の場合です。店舗に並んでいる、ATM機の指示言語はマレーシア語、英語の2言語から選択します。さらに華語が加わっている銀行が多い、よって2または3言語から選択する。各画面は単語だけの場合が多いですが簡単な指示文も表示される。

現在はネットバンキングが盛んですから、マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者もネットバンキングを使えば、ぐっと銀行利用が便利になります。いちいち窓口に並ぶ必要もないし、銀行の商品とサービスについてほとんどの情報が得られる。

マレーシアの2大銀行の1つで、イントラアジアも口座を持っている、CIMB 銀行のウエブサイトのアドレスを掲げます。個人顧客用のページです(左部分をクリックしてください)
その中から誰にも最も縁があるはずの、普通口座の説明をご覧ください。
手順:そのページにある Daily Banking をクリックして、プルダウンメニューから Saving Accounts をクリックする。

例えばそこに表示される短く簡単な説明文:
A savings account that pay you higher interest when you save more

この一節を一読して意味が取れなければ、その方は基本的英語力がないと言えます。

また別の例をあげます。
マレーシアで携帯電話、スマートフォンを買って利用される方がほとんどでしょう。当然、機器の説明からネットワークの使用説明まで全て、マレーシア語か英語(加えて華語でも提供される場合がよくある)のどれかを読むことになる。

マレーシアの3大電話ネットワーク会社の1つ DiGiが提供している指示・説明文からほんの一つだけ例をあげます。Q and A の形になっている:

Can I use my mobile phone to perform talktime credit reloads for another DiGi Prepaid™ mobile number?

Yes, you can. Just key in *123* <your 14 or 16-digit reload PIN> * <your mobile phone number># and press SEND/CALL.

Example:
To reload a voucher with a 16-digit PIN (e.g. 1234567890123456) into a DiGi mobile number (e.g. 0161234567) you would key in *123*3456789123456*0161234567#.

中学生にもわかる基本的な単語だけの簡単な構造の平叙文です。何ら複雑な構文でも、難しい単語もありません。これはいわゆる指示文ですから、誰にでも理解できる程度になっている。
購入や使用における条件・規定を記述した契約文章では、持って回った表現や法律表現などがちりばめられるので、初級程度の英語力ではよく理解できないのが当たり前です。しかしここに例を挙げた指示文は初級程度です。

以上はほんの3例です。このような指示文、説明文は日常生活のあらゆるところに関わってくる。

【英語読解力の必要性をよく認識する】

こうした英文をわからないままでまたはわかろうとしないで暮らすこともできる。マレーシアで働く数百万人の外国人労働者の内、非英語国からの人たちの中には、全く英語を解さない人たちも少なくない。彼らは仲間内だけの世界に暮らしています。

日本にいる外国人でも日本語の指示文が全く読めない者が少なくないことは、皆さんもご存じですよね。わからなくても暮らせるし、わかろうとしない人もいる。なぜなら仲間内だけの世界に住んでいるからです。

しかし、何回も繰り返しますように、当ブログの読者の皆さんはできるだけ自立したマレーシアロングステイを目指される方、自分で行動することを良しとする方、例え業者を利用してもそれに依存しない方、のはずです。 

そうであるためには、日常生活で目にする、出会う、対応しなければならない、英語の説明や指示文をきちんと理解できるだけの英語読解力は最低限必要です。この現実を理解されるものだと期待しています。
当ブログは明記しているように、”日本人コミュニティー内だけで暮らすつもり、暮らしたい”場合のことは扱いませんから、そういう人たちに説得するような意図は最初から全くありません。

【日本での準備期間中に基礎英語力をつけておく】

基本的英語読解力を身につけるためには、これは相手がいなくても自習できるので、日本にいる間に学習しておくべきです。日本の書店にはあらゆる種類と言えるほど様々な英語学習書が売られている。その中から、きちんとした基礎英語力を学習できる書籍を選ぶことです。

聞くだけでわかるだの、苦労せずに覚えるなどといった商業主義に満ち満ちた書ではなく、基礎をきちんとつける学習書です。上記で説明しましたように、アメリカ口語表現を解説したり、何々試験・検定で点を取るための書は不要です。皆さんは試験のために英語を学習するのではないし、米国で暮らすための英語学習ではありません。

とにかく1年間きちんと自習してください。そうすれば英語の基礎力がつきます。

【英語の会話力をつけるのは多少後回しでも仕方がない】

英語の会話力、これは自習だけではなかなか難しい。とりわけ聞き取り力は一朝一夕につきません。
現在の英語学習書は多くがCDが付いているでしょうから、それを毎日聞き、必ず声を出すことです。そのためには、英語の発音ができるようにする。この意味は、例えばアメリカ人のように巻き舌でなければならない、[th] は絶対に舌をかまなければならないということではありません。Malaysia English では [th] を舌で挟む人は絶対的に少数です。

要は、英語発音の基本を身につけ、且つ相手に理解される英語を話すということです。ですから、日本的イントネーションが残っていてもいいのです。マレーシア人一般の発音を聞いてみればすぐわかるように、誰も American English のようには話しません。それが World Englishes なのです。

英語の基礎力をつけた後で、マレーシアの地で日々英語を話す試みをしながら、1年間ぐらい街の英語塾に通って会話を向上させるのがいいでしょう(必ずそうするべきだということではない)。

【何事も基礎をいい加減にしては向上できない】

スポーツであれ、何らかの技術であれ、基礎を無視してその後の進歩はありません。テレビの野球やゴルフ番組でプロ選手の試合を何百時間も見たからといって、それだけで野球、ゴルフの技量が向上することがないことは、誰でも知っています。プロ選手が人前でその素晴らしい技量を発揮するのは、体力と基礎をしっかり身につけた後、長い長い時間をかけた練習をこなしたからです。

英語基礎力のない人が、いくら会話を習っても英語力の向上には結びつきませんよ。非文的な英語もどきが話せるとの錯覚を持つだけです。”赤ん坊は本で言葉を習わない”などというごまかし文句に騙されないことです。大人は赤ん坊時の脳と環境・状況に戻れません。

商業主義に毒されていない、英語を含めた各種言語専門家や言語の教育者は誰もこの種のインスタント学習法を推奨しません。

英語だけに絞って論じましたが、それは上で書いたように、日本人にもっとも馴染みある言語だからです。 
英語ではなくマレーシア語でももちろん構いません。例えば、バスに乗ったり、店で買い物したり、官公署を訪れる時、相手がマレー人である場合が多く、マレーシア語で会話した方がずっとスムーズにいくことが多い。

注:マレーシア語に関しては、『マレーシア生活に多いに役立つ言語: オランウータンにもわかる、超入門マレーシア語』という記事があります。左のカテゴリー欄にある「その他と未分類」をクリックしてご覧ください。


【まとめ:World Englishes の1つとしての Japanese English】

ここで説明した World Englishes という捉え方は既にかなり前からあるもので新概念ではありません。少なからずの学者や専門家がこれを論じています。ただ一般大衆にまで周知されていないのは確かですから、初めて目にされた方もいらっしゃることでしょう。

読者の皆さんは、英語の通訳や翻訳家になるわけではありません、高度な英語力を必要とする仕事に就くわけでもありません。従って目的と目標の違いだけでなく、学習過程にも違いがあって当然です。
あくまでもマレーシアで暮らすための英語読解力と会話力をつけるのが目的であり、そのための英語学習です。巷で喧伝されている”英語脳”を作らなければならない、といった英語絶対視思考、楽して英語ができるようになる、といった英語商業主義に惑わされずに、まじめにコツコツと1,2年間学習してください。

まず一般英語(English for general purposes) を学んで身につけ、それに長期滞在のための英語(English for long-stay purposes) を上乗せします。滞在地がマレーシアですから、長期滞在のための英語は Malaysia English になる。要するにマレーシア的な発音や表現に慣れる、知っておくということです。Malaysia Englishを話さなければならないということではありませんよ。
読者の皆さんは日本語を母語とする日本人ですから”相手に通じる Japanese English”を話して何らかまいません。どちらも World Englishes なのです。

英語を絶対視、崇拝視せず、英語は言語の1つである、という観点に立ちながら英語を使う滞在者が少しでも増えることを、イントラアジアは願っています。

 

上段注の説明書き
”崩れた英語”であると差別的に捉えられている言語としてピジン英語とクレオール英語があります。これらの英語は劣った言語であり、英語ではないという差別的言語観が幅を利かせていますが、言語は変化し多様性を持つという言語の本質を受け入れることが大切であり、言語を経済的価値からだけ眺めないことです。
当ブログはこの種のことを論じる場ではないので、読者の誤解を避けるためだけに説明書きしておきます。



参考 -数多い参考文献の中から抜粋して紹介

世界英語に関する論、日本人の英語に関する論は、いろんな論者が本にして書いています。その中で説得力のある論を展開している1人として、鳥飼玖美子氏の本から抜粋引用しておきます。彼女は有名な会議同時通訳者で日本通訳翻訳学会の会長も務めた、また大学で異文化コミュニケーションを教える英語教育専門家です。

『国際共通語としての英語』鳥飼玖美子著 講談社現代新書 2011年4月刊

私たちは、英語支配がもたらす弊害をきちんと直視し、危惧や懸念や憂慮や批判を十分に理解し、多言語共生という理想を追求しながら、同時に「普遍語となった英語」を活用するしかなさそうです。

事実上「世界の共通語」となった英語は、世界中の人々が活用するものであり、英語を学習した日本人が、その英語を使って意思疎通をはかる相手は、英米人とは限らず、英語を第二言語もしくは外国語として使用する非母語話者である確立の方が高い。
そうなると、「外国の文化」としてアメリカ文化を教えることは果たして妥当なのかということになります。

発音やイントネーションだって、英米人の真似をする必要はないわけで、「きれいな英語」よりも「わかりやすい英語」が大切になります。これを守らないと英語に聞こえないという音を精選して教えれば良い。

これからの英語教育は、英米文化を理解することが目的ではない、英語母語話者をモデルとして到達目標にするのではないと覚悟すれば、そのことを意識するだけでも違いは出てくるのではないでしょうか。

少なくとも、目に見える表層的な文化を無自覚に教えることを避け、英米文化の真似を強要することを排除できます。これがなぜ重要かというと、現在の英語が置かれた「共通語」という位置、もしくは英語支配の現状、英語帝国主義的覇権という不幸な状況下では、英語の文化を教えるつもりでいながら、結果的に英米文化の優位性を児童や生徒に刷り込むことになりかねないからです。
以上

『TOEFL・TOEIC と日本人の英語力』鳥飼玖美子著 講談社現代新書 2002年4月刊

英語を書く際には、文法・構文の知識なくしては、相手に理解されるような英文を書くことは無理である。
文法構文の知識なしにむやみに暗記だけしても、応用が聞かないので、実際には使えないことになる。

日本人のTOEFLスコアが低いのは、一般に考えられているのと違い、リスニング力や会話力がないせいではない。
日本人は文法には強く英語を読むのは問題ないけれど話せない、という前提は、過去のものである。実際は、文法も自慢できるほどではなく、読む力が乏しいから、結果として、全体のスコアが低い

読解力に関してTOEICの平均スコアを見ると、やはり低い。日本人は英語を読むことは問題ないという通説は、もはや幻想にすぎない。

日本人の読解力欠如がTOEFLスコアに現れていることは、じつは何年も前から、専門家の間では指摘されていることである。しかしなぜかこの点に関する一般の認識は低く、TOEFLスコアが低いことイコール会話がダメ、という図式になっているのは,まこと不思議である。
以上

他にも、菅原克也著『英語と日本語のあいだ』、本名信行著『国際言語としての英語』などでは、全面的に賛成ではないがかなり参考になる論が展開されている。


クアラルンプール圏の住宅写真と地図の連載、 シリーズ第4回

2013年08月07日 | マレーシアの住居知識と情報

これまで既に 『クアラルンプール圏の住宅写真と地図の連載』 を第1回から第3回まで掲載しました。

初めてご覧になる方は、まず始めに2013年2月19日付け記事-『クアラルンプール圏及びペナン島の住宅写真と地図の連載を始めました』 をご覧ください。当ブログページ左側にあるカテゴリーの中から ”マレーシアの住居知識と情報” をクリックすると見つけやすいですよ。

【Picasa ウエブアルバムの閲覧にあたって】

閲覧のための説明です:

  • 当ブログの記事内にPicasa ウエブアルバムの都市写真シリーズへのリンクを示します。
  • そのタイトル(写真と地図、シリーズ何回)をクリックすると別ページで開きます。
  • Picasaのメンバーに登録していなくても、もちろん閲覧できる。
  • 写真を1枚づつクリックすると、その地理位置が Google 地図でわかる。
  • 地図は閲覧者が拡大したり位置を移動することができますので、読者の見やすい形でご覧になれます。
  • 写真をスライドショーにして連続してみることもできる。
  • 全ての写真には短い説明を付けました。

閲覧だけなら特に細かな Picasa操作知識は要りませんので、容易に閲覧できます。
詳しいことは、ウエブ上で Picasa のヘルプをクリックして知ることもできる。

注意点
1.Picasa ウエブアルバムでは閲覧者のOSまたはブラウザーの種類を判断して、自動的にカタカナが一部表示される仕組みになっている。これは非常におせっかいな機能です。カタカナ読みは間違いが多いので一切無視してください。(おそらく何語であれ一律に英語読みするプログラムになっていることから、マレーシアにおける発音とかけ離れている)
2.Goole マップは決して最新地図情報を示していません。クアラルンプール圏だけを見ても比較的最近の情報と思える地域部分もあれば、5年以上前ではなかろうかと思えるような地域部分も一杯あります。ペナン島も同様です。最近の新興開発地・施設はほとんど表示されていないと考えておいた方が無難です。

この点を踏まえた上で、Googleマップは大いに有用な場所知識を与えてくれます。

【クアラルンプール圏の住宅写真と地図、 シリーズ第4回】

クアラルンプール圏の住宅写真と地図 - シリーズ第4回


【イントラアジアのひとこと】

クアラルンプール圏に限りませんが、住宅写真と地図 シリーズで掲載している写真は全て、イントラアジアが公共交通機関のバス、電車を使って移動し、徒歩で歩き回って撮影した写真です。
自家用車やタクシーに乗らないと行けないような撮影場所はありません。つまり一部の遠景ズーム写真を除いて、被写体になっている住居や目印のショッピングセンターなどは全て、徒歩、バス、電車で到達できます。

【 Intraasia から2016年8月末のお知らせ】
Google が Picasa ウェブ アルバム利用者に次のようなお知らせ(抜粋)を送ってきました。
2016 年 5 月 1 日をもって、Picasa ウェブ アルバムはサービスを終了します。
ご利用いただけなくなるリンク
・ウェブサイトに埋め込まれたスライドショー。
・ウェブサイトに埋め込まれた Picasa ウェブ アルバムのアルバムや写真

Picasa ウェブ アルバムのサービス終了後は、以下の機能をご利用ください。
・あらゆるアルバムやメタデータはアルバム アーカイブからご覧いただけます。

ということで、当ブログで掲載している『クアラルンプール圏/ ペナン島の住宅写真と地図の連載シリーズ』でリンクしている Picasa ウェブ アルバム は全て無効となりました。写真の説明、Googleマップ上への位置表示などのデータは全て抹消されたようで、もう見ることができません。

唯一残されたデータは、アルバム アーカイブに自動移行された住宅の写真だけです。つまり『住宅写真と地図の連載シリーズ』における情報は全ての住宅写真が閲覧できるが、説明もマップもありません。

 Picasa ウェブ アルバムは何年か前に、Googleが買収して翼下に収めました。その数年後 Googleは廃止を決めた。Web サービスの存廃や変更は頻繁であることが知られているように、提供元企業の恣意的判断下にあるということを示す一例ですね。