日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

脇差 伯耆守信高 Nobutaka Wakuzashi

2016-12-15 | 脇差
脇差 伯耆守信高


脇差 伯耆守信高

 信高は江戸時代前期の尾張を代表する鍛冶。その三代目。刃長一尺六寸一分。大小揃いの脇差とされていたものであろう。信高の特徴の一つにがっしりとした造り込みがある。その特徴が良く残されている肉の厚い健全体躯。地金は良く詰んだ小板目鍛えに小杢が網目状の細かな地景で綺麗に起って見える。これに地沸が付いており、鉄でありながらしっとりとした潤い感がある。刃文は互の目乱。互の目が二つずつ連れて耳形になるのが信高の特徴。小沸出来で焼刃が明るく、太い足が入って、これに砂流が流れ掛かる。相州伝に他ならない。75□
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薙刀 梅忠美平 Yoshihira Naginata

2016-12-15 | その他
薙刀 梅忠美平


薙刀 梅忠美平

 美平は梅忠を名乗っているように京都の刀工。埋忠明壽の弟子という伝承がある。この薙刀は、江戸時代前期延宝頃の作とみられるも、実戦を想定したがっしりとした造り込み。反りを控えて物打を張らせた、覇気ある姿格好。地鉄は良く詰んだ板目鍛えで、地沸で覆われ潤い感がある。さすが京の刀工、埋忠の門流を名乗っているだけの力量がある。刃文は湾れに穏やかな互の目を交え、刃縁ほつれ掛かり、刃中には砂流しが広がる。帽子は湾れ込んで先丸く返り、浅く乱れて焼き下がる。
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