日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

刀 備中國住人貞次 Sadatsugu Katana

2018-08-08 | 
刀 備中國住人貞次


刀 備中國住人貞次

 鎌倉時代後期の青江貞次の作。大薙刀を刀に仕立て直している。現状で二尺五分強。比較的反りが少なく、鋒の棟方を磨って反りを矯正したものと思われるが、物打辺りの身幅が広く残されており、迫力がある。地鉄は板目に杢目を交えて縮緬肌となり、さらに小板目肌が交じった極上の肌合い。刃文は直刃で、たっぷりとした帽子は焼き詰め。刃境はほつれ、小足が穏やかに入る。青江らしい出来である。


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刀 青江 Aoe Katana

2018-08-07 | その他
日本刀買取専門サイト 銀座長州屋

刀 青江


刀 青江

 大磨上ながら南北朝時代中期の青江の特徴が良く現れた作。元先の身幅が広く鋒が延びた姿はこの時代の特徴で、他国にもありそうな陰影だが、刃文が青江のそれ。写真では分かり難いが直刃調子の刃文に逆足が盛んに入り、火炎状に働く独特の構成。




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短刀 備中國守次 Moritsugu Tanto

2018-08-06 | 短刀
短刀 備中國守次


短刀 備中國守次 延文二年

 この短刀も極上質の地鉄が魅力の作。九寸一分強、重ねは薄め、菖蒲造とされている点が珍しく、特別の注文作であることが判る。縮緬肌とされた地鉄は、板目に杢目が複合され躍動感に溢れているもので、細やかな地沸と変幻に乱れた映りが働き掛かり、鋼がなぜにここまで美しくなれるのか、深く考えさせられる出来。高位の武家の注文により、良い鋼を選別し、丁寧に鍛えた結果がこの短刀である。もちろん刃文は穏やかな直刃。青江には、さらにいうなら守次には穏やかな直刃と、その真反対と言い得る火炎状の逆丁子出来の二手がある。頗る高い技術を保持した守次の傑作のひとつであると思う。□


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脇差 備中國住人助次作 Suketsugu Wakizashi

2018-08-04 | その他
脇差 備中國住人助次作


脇差 備中國住人助次作

 大磨上で一尺八寸強とされ、銘を惜しんで額銘に残されている作。極上質の地鉄と、それによる濃密な刃中の働きが魅力の大名刀。縮緬肌が微塵に詰み、しかも元から先まで均質で、微細な地沸が全面に付き、映りも濃淡変化に富んだ乱れ映りが自然な景色を生み出している。青江刀の評価が高いのは、このような出来があるからに他ならない。刃文は中直刃で、帽子は焼き詰め状。小沸と匂を交えた焼刃は匂口締まって明るく冴え、刃境はほつれが濃密で、刃中には小足が射し、ほつれから変じた金線や砂流しが小足を切って流れ掛かる。刃境には稲妻状の屈曲した金線も顕著。特に物打辺りは乱れが強まり、刃中には沸と匂の淡い帯が流れ掛かる。再度言う、極上の地鉄鍛えからなる大名刀である□








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短刀 備中貞次 元弘三年 Sadatsugu Tanto

2018-08-03 | 短刀
短刀 備中貞次 元弘三年


短刀 備中貞次 元弘三年

 極上質の地鉄鍛えとされた青江貞次の短刀。比較的身幅が広く、重ねは薄めで、南北朝時代の特質が良く現れている。表裏違えた樋を掻き流しているのもこの時代にままみられる特徴。揺れるような板目肌は縮緬肌とも呼ばれ、なめらかな綾織物のようにも感じられる。微細な地沸が付いていると共に、淡く乱れて映りが加わり、刃先に向かって乱れ掛かり、刃寄りに溶け込んでゆくような自然な景色が魅力。刃文は細直刃。刃境がほつれ、小足状の穏やかな働きが窺える。


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刀 青江 Aoe Katana

2018-08-02 | 
日本刀買取専門サイト 銀座長州屋

刀 青江


刀 青江

 南北朝時代前期の青江の作。大磨上で二尺三寸弱、磨り上げにより、抜刀と截断に手頃な、操作性に富んだ武器とされている。元先の身幅広く、大帽子が詰まったような感じ。元来は頗る大振りで大鋒の迫力ある姿であったろう。地鉄は板目に杢目を交えて揺れるような肌合いで、前回の青江に比較すると同じ質感を基礎としているも、細かな地景によって肌立つ風が強い。刃境はほつれ、小足もさほど多くなく、品よく入る程度。穏やかな出来である。




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刀 青江 Aoe Katana

2018-08-01 | その他
刀 青江


刀 青江

 南北朝時代初期の青江。磨り上げ無銘。元先の身幅が広めに、鋒延びて時代の特徴が顕著。板目鍛えの地鉄は、良く詰んで無地風にも感じられるが、その中に揺れるような板目肌と杢目肌が窺え、極上質の青江肌であることが判る。棟寄りに柾状の肌起つ部分がある。映りは穏やかに乱れて起ち、地沸が働いて、変幻の妙趣が楽しめる。刃文は穏やかな細直刃。匂口締まって足はそれほど顕著ではなく、わずかにほつれ掛かる。






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