日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

脇差 高橋幸重 Yukishige Wakizashi

2016-12-28 | 脇差
脇差 高橋幸重

 
脇差 高橋幸重

一尺六寸強の扱い易い脇差。江戸後期安政頃の作で注文銘がある。地鉄は小板目鍛えが流れて柾目がかり、地景により肌目が起って強みが感じられる。刃文は浅い互の目に湾れを交え、刃中は沸が強く肌目に沿って沸が流れ、さらに長い金線が砂流しを伴って刃中を走る。互の目が沸筋や金線によってはっきりとせず、小乱調に沸の濃淡となっており、帽子は浅く乱れ込んで掃き掛けて返る。写真では穏やか風があるも、光を反射させて鑑賞すると変化に富んだ様子が分かる。
 
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刀 上野介吉正 Yoshimasa Katana

2016-12-28 | 
刀 上野介吉正


刀 上野介吉正

 江戸時代前期寛文頃の江戸の刀工。美濃から移住した刀工群の流れを汲むことから、美濃伝を下地としているが、その様子は地鉄鍛えに観察される程度。即ち、平地小板目鍛え、鎬地柾目鍛えが主調。刃文は互の目に湾れを交えたもので、沸深く明るく、穏やかに足が入る。刃縁は沸の広がりがほつれ状に流れ、所々砂流しとなる、明らかな相州伝。
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