聖林寺・十一面観音菩薩像 ~国宝第一号の荘厳
(画像は聖林寺公式HPより)
三輪山や箸墓古墳を望む丘の上に佇む聖林寺を初めて訪れたのは10年ほど前だったろうか。
神々しいまでの威厳に満ちた仏像、十一面観音菩薩立像の美しさに立ち尽くしたのを憶えている。
約1300年前に造られた天平彫刻の至宝で国宝第一号に選定されたのも頷ける。
聖林寺の旧観音堂は、2021年5月から耐震・改修工事が行われ、十一面観音菩薩立像も一時期、東京国立博物館にご出張なされていた。
昨夏よりリニュアルなった観音堂で再び拝観できるとなって出かけた。
新しいお堂は半円球型のドーム状になっており、宇宙を表現した天蓋となっている。
観音様は、伏し目がちで、少し前傾姿勢のお姿をしており、前堂から参拝者が仰ぎ見て目が合う形で安置されていた。
苦しんでいる人、悩んでいる人を見つけやすいよう頭上に11(現存は8という)の化仏をのせ、全方位を見つめていらっしゃった。