“戦時下のウクライナ・ ブース” ~大阪関西万博 ②
「Not For Sale(売り物ではない)」・・・国旗の色の青と黄の2色に塗り分けられたウクライナのブース(国際共同パビリオン・コモンズ‐C内)には、そんなメッセージが掲げられている。
各展示物にはそれぞれにバーコードが付けられており、まるでショップの商品のように並べられている。
理不尽なロシアの侵攻に対し、「決して、屈さない」と徹底抗戦を貫くゼレンスキー大統領の発言を反映したものだ。
文字通り、命懸けの交渉に「ディール」を持ち込む、彼の男に対するメッセージであるのかもしれない。
3Dプリンターで作製したパソコンや地球儀、タイヤなど20種類近くの品物が並んでおり、来場者が品物に添えられた札のバーコードを読みとると、価格の代わりに現地の戦時下の映像が映し出される。
学校教育を継続するために地下で授業をしている様子などがタブレットに映し出され、戦時下でもウクライナが守ろうとする自由や尊厳、回復力などを知る。
「占領者たちは子供たちに対して犯罪を次々と行っています。」
ワンルームの展示場なのに約30分並んだ。
来場者の皆さんが一つ一つの展示物のメッセージを時間をかけて、真剣に見入っているからだ。
楽しいだけが万博じゃない。受信することも大切だ。